Page30の映画専門家レビュー一覧

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“DREAMS COME TRUE”の中村正人がエグセクティブプロデューサーを務め、堤幸彦監督が手掛けたセミドキュメンタリー風の新感覚ドラマ。様々な事情を抱えた4人の女優たちが、4日後に本番を控えた舞台に挑む中、各々の本質が暴かれていく。出演は『極悪女王』の唐田えりか、「愛のゆくえ」の林田麻里、「運命屋」の広山詞葉、「あなたを忘れない」のMAAKIII。2025年4月11日 (金) から6月1日 (日) の期間限定で渋谷にオープンするテントシアター“渋谷 ドリカム シアター”をメイン館として全国順次公開。
  • 映画評論家

    上島春彦

    監禁舞台シチュエーションは秀逸で俳優も頑張っている。だがいろいろ甘い。台詞の内容とリハーサル現場の確執が虚実皮膜で、それを配役変更の繰り返しで表現していく趣向は素晴らしいものの、お客さんがセレブで彼らを納得させるのが目的というのはいただけない。4人の女優それぞれが崖っぷち状態だから、自分が主役をやりたいというバトルのようだが「舞台ってホントに主役じゃないとダメなものかな?」と私は思ってしまった。テーマソング付きのオチは良くできている。

  • ライター、編集

    川口ミリ

    “女優”像が古すぎる。4人が公演を終え、拍手喝采を受けるラストで観客がかける「頑張った!」の一言に、本作の醜悪さが集約されていた。全役のセリフを覚えるとか、憑依型であるとか、どんな理不尽にもめげないとか……、芝居の本質からズレた、献身ばかりを役者の美徳とするような設定にうんざり。ワンシチュエーションゆえ、物語上の謎、カメラワーク、劇伴などに変化をつけて話を引っ張ろうとはしているが、場当たり的なのでさすがに飽きる。4人のキャラもブレブレで困惑した。

  • 映画評論家

    北川れい子

    円形の舞台に集まったのは、キャラもキャリアも異なる女優4人。手にしているのは「アンダースキン」という30ページの台本で、本番は3日後。4役の誰がどの役を演じるかは未定で、全員が4役分の台詞を覚えることに。という台詞がメインのへヴィな下克上劇って、しかもページが激しく移動、さらに台詞と女優たちの私語が混ざり合い、観ているこちらは神経衰弱寸前! けれども本番を迎えたときのリレー演技は全員がつながり、監督、脚本、女優たちの大胆な挑戦にぐったりしつつ乾杯! 

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