ワイルド・スピード ICE BREAKの映画専門家レビュー一覧
ワイルド・スピード ICE BREAK
シャーリーズ・セロン、ヘレン・ミレンらが新たに参戦した大ヒットカーアクションシリーズ第8弾。束の間の日常を楽しんでいたレティやローマンたちの耳に飛び込んできた、まさかのドミニクの裏切り。ホブスが投獄され、ファミリーは崩壊の危機に陥るが……。メガホンを取ったのは、「ストレイト・アウタ・コンプトン」のF・ゲイリー・グレイ。アイスランド、ニューヨーク、キューバなどで撮影を行なっており、氷上のカーチェイスが見どころ。
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翻訳家
篠儀直子
天才ハッカーが出てきてサイバー空間でいろいろなことが起きるのだけど、観ているうちに結局、こっちの脳みそが全部筋肉になっていく感じがするのはそれはそれで快感である。かつての東映のシリーズ映画を観るようなつもりで、なじみのキャラクターの掛け合いにニコニコし、大見得を切る様子に喝采を送るのがよろしいかと。シャーリーズ・セロン姐さんとヘレン・ミレン姐さんは、凄いカリスマで惹きつける。あと、コワモテのおじさんが赤ちゃんを守って戦う姿というのはイイものです。
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映画監督
内藤誠
シリーズも8作目となると、評判のいい4作目あたりを乗り越えようとエスカレートし、タイトルからして、最後は氷の世界のカーアクションだと予想はつくのだが、その対比として、冒頭が熱気のあるカラフルなキューバとは巧い構成と演出だ。ヴィジュアル・エフェクトを使っているにしても、スタントマンのテクニックのすごさには相変わらず驚く。次々に登場する高性能車も車好きにはたまらない魅力だろう。怪物みたいな俳優たちがニューヨークの街で車を疾走させる場面は、もはや狂気。
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ライター
平田裕介
今回はドミニクが仲間と対立。強引だが、キャラの配置や相関をグルグル変えては話のスケールを拡大し、シリーズを延命させる姿勢には心から敬服する。原潜に追われ、魚雷と並走と、破天荒を極めた車絡みの見せ場を連打しつつ、ステイサムが暴れる囚人や看守を飛び越え潜り抜ける“人間パルクール”など、フィジカルな見せ場も趣向を凝らしている点にも敬服。フランスパンの飛び出た買い物袋を手にしたおつかい帰りのドミニクという画が出てくるが、個人的にはそこが最大の見せ場。
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