ワンダーウーマン(2017)の映画専門家レビュー一覧

ワンダーウーマン(2017)

DCコミックスが生んだ最強女戦士の活躍を映し出すアクション。女性だけが暮らす島でプリンセスとして生まれ育ったダイアナ。ある日、米軍兵士スティーブを助けたことから外の世界で大きな戦争が起こっていることを知り、彼女の運命は大きく動き出す。2D/3D上映。監督は「モンスター」のパティ・ジェンキンス。出演は「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」のガル・ガドット、「スター・トレック」シリーズのクリス・パイン、「コンテンダー」のコニー・ニールセン、「エベレスト3D」のロビン・ライト。
  • 翻訳家

    篠儀直子

    ヒロインは強く賢く美しく、クリス・パインとのコンビはもう可愛すぎていかん。仲間たちの設定も魅力的で、印象的な場面もあり。でも素材のポテンシャルが充分引き出されておらず、期待したほどフェミニズム方向に振れてもいない恨めしさ。「愛」で済まさずもっと悩んでほしかった(作り手が)。アクションシーンで特に顕著だが、つなぎ間違いに見える箇所が多いのも気になる。ところで、大詰めでヒロインと女化学者が対峙する場面には、厄介な問題が含まれていて考えこんでしまった。

  • 映画監督

    内藤誠

    奇妙なコスチュームをまとい、正面から堂々と立ち向かってくる大柄なガル・ガドットのポスターを見ただけで、わくわくした。期待通り、女性が主人公の古いコミックに女性監督が本気で取り組み、見応え充分。冒頭、女性だけが住むパラダイス島の場面が長いので、どうなることかと思ったが、この美しいアマゾネスの国をていねいに描くことにより、あとに続く、第一次大戦下のロンドンのごみごみした雑踏に驚き、戦争に夢中な人間たちにあきれるワンダーウーマンの気持ちがよく分かる。

  • ライター

    平田裕介

    女性たちの活躍を阻んでいる紳士を自称する男どもを、ダイアナが腕っ節の強さ、頭の切れ、凛々とした勇気をもってコテンパンにするのを大いに期待。だが、台詞で男社会を揶揄するくらいでそっち方面のカタルシスはガツンと得られず。一緒に戦地に赴く仲間たちの辛い出自を匂わせるも、それをキャラ造形や展開に活かし切れていないのが残念だ。ただ、男性市場全開のエンタメ映画界に後続の道をブチ開けた監督&主演の快挙というか功績に関しては★5。ロビン・ライトには眼福至極。

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