ザ・フラッシュの映画専門家レビュー一覧

ザ・フラッシュ

DCコミックスに登場する時空を超える地上最速のキャラクター、フラッシュを主人公に据えたヒーローアクション。母を助けるためにタイムトラベルし母が殺された日に向かうフラッシュだったが、過去を変えたことによりゾッド将軍が蘇り、人類滅亡の危機を招く。監督は「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」のアンディ・ムスキエティ。DCエクステンデッド・ユニバースでフラッシュ/バリー・アレンを演じるエズラ・ミラーやバットマン/ブルース・ウェインを演じるベン・アフレックが引き続き同役を演じ、もう一人のバットマン役として「バットマン」(1989)や「バットマン リターンズ」(1992)でバットマン/ブルース・ウェインを演じたマイケル・キートンが出演。「マン・オブ・スティール」でヴィランのゾッド将軍を演じたマイケル・シャノンが同役で再登場する。
  • 映画評論家

    上島春彦

    原子レベルでの物質透過とか、人生の分岐点でキャラクターが増殖するという奇想はまさしく藤子・F・不二雄ワールド。多分、脚本家が読んでいるのだ。増殖世界コロシアムが圧巻で、失策ループにハマってしまうのが画面として効果的。冤罪で逮捕された父親のアリバイが証明されず、さてどうなるという展開がスリリングであり、オチがベラボーに可笑しい。多くの楽屋落ちの中でもエリック・ストルツの一件とお馴染みのバットマンが大スターで二人、別次元の宇宙に存在する趣向がグッド。

  • 映画執筆家

    児玉美月

    劇場公開版とは異なる試写用で鑑賞のため完成版を観ればまた印象は変わるかもしれないが、DCを数作品しか観ていない初心者の筆者にもやさしい内容でありながら、しっかりとファンにも目配せされた作品になっているように思う。過去に戻って現在を変えようとするSF設定が含むメッセージ自体は既存の類似映画を大幅に超える何かがあるわけではないかもしれないが、序盤でフラッシュが赤ちゃんと女性を救出する一連のアクションからグッと引き込まれ、疾走感はその後も途絶えない。

  • 映画監督

    宮崎大祐

    なかなか真剣に鑑賞することができない近年のジャスティス・リーグ・シリーズの中にあってジェームズ・ガンの盟友ヘンリー・ブラハムが撮影を担当しているということで、少なくない期待をもって鑑賞に臨んだが、学生サークルのコントを見ているような苦笑の連続で、やはり映画は監督なのだという説を無残にも証明する結果となっている。マイケル・キートン演ずるバットマンには即座に涙腺を刺激されるし、筆者の愛するエズラ・ミラーをひさびさにしっかりと見られて良かったが。

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