MARS ただ、君を愛してるの映画専門家レビュー一覧

MARS ただ、君を愛してる

1996~2000年に連載された惣領冬実の漫画『MARS』を、2016年放映のテレビドラマに続き実写化。光と影の二面性を持つ零と、心を閉ざした女子高生・キラは恋に落ちるが、零に執着する転校生・牧生の出現により3人の運命が絡み合う。零をアイドルグループ『Kis-My-Ft2』の藤ヶ谷太輔が、牧生を「ふがいない僕は空を見た」の窪田正孝が、キラを特撮ドラマ『獣電戦隊キョウリュウジャー』の飯富まりえが演じる。監督は「百瀬、こっちを向いて。」の耶雲哉治。
  • 評論家

    上野昻志

    いや、マイッタね。導入部で甘いラブストーリーらしく見せようとしたためか、まず、バックからの照明を主にした軟調気味の画面に、苛々させられる。そのせいもあり、話が核心に近づくまでが、ひどくもどかしい。で、運命の人として結びついた二人が、それぞれ思い出したくもないトラウマを抱えているという展開も説明的で、へー、そうだったの?と思うだけで、肝腎の二人が、そんな悩みを抱えているようには到底見えない。まあ、悪意を持った桐島というキャラがちょっと面白いくらいか。

  • 映画評論家

    上島春彦

    編集が軽快でカット数を数えながら見た。多分一一三七あった。同一画面の繰り返しも多いが監督の野心は内容より細かい編集にあるのは明らかだ。物語はトラウマに苦しむ女子高生と荒々しいイケメン少年の恋。その彼氏に屈折した恋情を捧げる少年もいて三角関係となるが、これがほとんどストーカー。可愛くないが見どころはここ。原作のはしょり方は考えられているが、もっとはしょるべきだった。続き物の後篇だけ見せられた感じか。殺菌されたみたいに綺麗な画で観客うけは良さそう。

  • 映画評論家

    モルモット吉田

    岡崎体育の『MUSIC VIDEO』風に行きます。「モノローグで全部説明する感情/どんな場所でも横から共演者出て来る/とりあえず目的もなく海へ行くよね/一瞬で浜辺に立派な砂のお城を作って/橋の上を走る時は無意味にオーバーラップになってスローになって/古風な女性観も押しつけて/忘れ難き台詞“女の人生は男で決まるんだぞ!”/ゆるぎなき制作意欲は作り手にあったのか/まともな映画にしてくれが受け取り手の想い/これで観客に届くのか少女漫画実写映画」

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