レゴ(R)バットマン ザ・ムービーの映画専門家レビュー一覧

レゴ(R)バットマン ザ・ムービー

「LEGO(R) ムービー」に続き、レゴのブロック玩具でバットマンの世界を構築したCGアニメ。宿敵ジョーカーが街の乗っ取りを画策。たった一人で街を自警してきたバットマンは、他のヒーローたちと協力し合い悪に立ち向かっていく。3D/2D同時上映。監督は、テレビアニメ『ロボットチキン/スター・ウォーズ エピソード 3』を手がけ、「LEGO(R) ムービー」ではアニメーション共同監督や編集を担当したクリス・マッケイ。
  • 批評家。音楽レーベルHEADZ主宰

    佐々木敦

    こういうのがあるということすら今回初めて知りました。スピンアウトにも色々あるんだなあと感心しきり。それなりに愉しんで観たけれど、率直に言って、この作品にどんな論評を加えたらいいのか全然わかりません(笑)。実際にはレゴを使ったストップモーションアニメではなくて全篇CGだそうで、そりゃそうだろうなとは思ったが、それって本末転倒なのでは? とも思った。ストーリーは非常にシンプルになっていて、あくまでも主眼は「レゴのバットマン」であることがよくわかる。

  • 映画系文筆業

    奈々村久生

    なぜバットマンをレゴに? という素朴な疑問はすぐにどうでもよくなる。過去のバットマンシリーズやアメコミに対するツッコミとパロディにあふれた世界観(さらにそこから新たにドラマを生み出している!)を表現するためには、実写やアニメのリアリズムとは対極にある、ある意味不自由なレゴのフォーマットが最適だったのだ。短い手足に敢えてぎこちなさを残した動き、表情や仕草の作り方が慈愛を誘う。中でもジョーカーのいじらしい可愛らしさといったら身悶えするぐらい。

  • TVプロデューサー

    山口剛

    レゴで組み立てられたバットマンなんて動きも表情も乏しいので果たしてどうかなと言う不審は、たちまち消し飛んだ。バットマンもジョーカーも饒舌でよく喋るが、ウイットの効いた科白が楽しい。バットマンの性格をひとひねりして練り上げた企画脚本の勝利だろう。特筆すべきはスピード感、疾走感だ。かなりマニアックな作品だが、アニメやアメコミに不案内な私も、M・キートンやJ・ニコルソンを思い浮かべながら楽しんだ。家族愛で締めくくるエンディングも説教臭がなくて良い。

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