シュガー・ラッシュ:オンラインの映画専門家レビュー一覧

シュガー・ラッシュ:オンライン

ゲームの中の天才レーサー・ヴァネロペと、心優しき悪役キャラのラルフがインターネットの世界で冒険を繰り広げるディズニー・アニメ。監督は「シュガー・ラッシュ」「ズートピア」のリッチ・ムーアと、両作で脚本家としてコンビを組んだフィル・ジョンストン。前作に続き、ラルフの声をジョン・C・ライリー、ヴァネロペの声をサラ・シルヴァーマンが務める。製作は「シュガー・ラッシュ」「ズートピア」のクラーク・スペンサー。
  • 翻訳家

    篠儀直子

    最高のカーチェイスと最高のミュージカルシーンがあるだけでなく、豊富なアイディアと視覚的工夫が次々連なって観る者を引っぱる。ディズニーキャラ勢揃いの場面は批評性があって可笑しく、クライマックスはまさかのあの古典映画のパロディ。女の子の自己実現や、プリンセスと「大きな男の人」の関係など、「ズートピア」に引き続き、今日的なテーマが満載。かっこいいシャンク姐さんの声をあてているのが、ガル・「ワンダーウーマン」・ガドットなのも、その流れでおおいに意義深い。

  • 映画監督

    内藤誠

    アーケード・ゲームの天才レーサー、ヴァネロペがインターネットの未知で不安な世界に魅力を感じ始め、保守的なゲーム世界の悪役キャラクター、ラルフを慌てさせる物語構成はよくできている。日本の国会ではサイバーセキュリティをめぐって、低次元の質疑応答が続いたけれど、ここでも知識のないラルフがオークションサイトで失敗し、ウィルスに感染するというパターン。インターネット世界の舞台がマンハッタンから東京までも模倣して華麗で、ディズニーキャラクターも続々登場する。

  • ライター

    平田裕介

    オンラインの世界の描き方はユニークだし、可愛いらしいヴェネロペが殺伐を極めた『グランド・セフト・オート』的レース・ゲームに紛れて大活躍する場面にもニヤリとはする。だが、彼らの住処となるアーケード機の廃棄というリミットを設けながらハラハラが弱いのは、その必要が薄くなる展開が待つとはいえ作劇としてどうかなと。ディズニー・プリンセスの集結も賑やかだが、同社の豊かにも程があるコンテンツをひけらかしているだけにしか見えず。飽きずに観られるが、少し残念な出来、

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