3D彼女 リアルガールの映画専門家レビュー一覧

3D彼女 リアルガール

美女とオタクの純愛を描いた那波マオの人気コミックを映画化したラブコメディ。書店で万引きを疑われた学校一の美少女・五十嵐色葉は、窮地を救ってくれたオタク高校生、筒井光に愛を告白。周囲を巻き込みつつ、ありえないカップルの恋は進展するが……。出演は「チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」の中条あやみ、「羊と鋼の森」の佐野勇斗。監督は「未成年だけどコドモじゃない」の英勉。
  • 映画評論家

    北川れい子

    あゝ、もう類似の学園ラブコメを何回観たことか。むろん、大人の観客はほとんど近づきそうもない少女コミックの映画化だけに、少女たちが楽しんで観ればそれで充分なのだが、美女と野獣ならぬ美少女とおたくボクの調子っ外れの恋、英勉(どうしてもエーベンと読んでしまう)監督のリズムのいい演出に引っ張られ、それなりに面白く観た。女子が上位で、男子は後手後手、画面から飛び出してくるアニメキャラの扱いや、友人カップルのお節介も、イヤ味がない。劇中の大人もいい。

  • 映画文筆系フリーライター、退役映写技師

    千浦僚

    自閉してるけどそれがあるとき積極的な美少女によって突破され、彼のすばらしさが証明される。それが非リア充の十代男子を勇気づける?ポルノのドラマツルギーだがそれなりに面白い。ちょっと女性に対しての口のききかたや態度が偉そうなのが気になる。スクールカースト下位の男子でも覚醒しはじめたらカースト上位女子を上回るという男尊女卑感性があるのか。いまだに女性からディメンションはひとつ奪われている。ゆうたろうが上白石萌歌を代弁して告白する場面はかなり良い。

  • 映画評論家

    松崎健夫

    この映画は“ポジションの映画”である。それは、彼と彼女の立ち位置(ポジション)によって、その場で心理的なイニシアティブを握っている側を表現しているからだ。例えば、“階段”の段差を使った彼と彼女の高低差は、その場の主導権の移ろいを感じさせるし、あるいは、その場に立っていた彼が彼女の隣に座り、ふたりの視線が同じ高さになることで、ふたりの立場も同等になっていることを演出しているように見える。つまり、ポジションがふたりの関係を視覚化しているのである。

1 - 3件表示/全3件

今日は映画何の日?

注目記事