グレート・アドベンチャーの映画専門家レビュー一覧

グレート・アドベンチャー

アンディ・ラウとジャン・レノが初共演したアクション・アドベンチャー。世界中で活躍する怪盗ダンは5年前、盗みに失敗した上、何者かの通報により、警察に逮捕されてしまう。刑期を終えたダンは、自分を陥れた裏切り者を探すため、最後の大仕事に挑む。共演は「黒衣の刺客」のスー・チー、「コールド・ウォー 香港警察 堕ちた正義」のトニー・ヤン。監督は「太極(TAI CHI)-ゼロ-」のスティーヴン・フォン。
  • ライター

    石村加奈

    刷り込みとは恐ろしいもので、私にとってアンディ・ラウは「七福星」のラッキーから「ゴッド・ギャンブラー」のナイフ、「インファナル・アフェア」のラウへと続くアクション・スターだ。この系譜に連なる本作の怪盗ダンも、問答無用に格好いい。仏刑務所を出所するや否や、出迎えのヘリに颯爽と乗り込み、パラシュートを操って、バイクを転がすうちにタキシード姿でパーティへGO! 泥棒の世界に舞い戻る華麗な冒頭シーンでノックアウト。ラウ様なら「プランB」でも無問題。

  • 映像演出、映画評論

    荻野洋一

    さしずめ劉徳華がルパン三世、ジャン・レノが銭形警部、“黒衣の刺客”舒淇が峰不二子という役回り。全篇欧州ロケを敢行した盗賊映画とはいえ山奥の城館中心で、こぢんまりかつ弛緩した作り。しかし裏を返せば、今回監督に専念した馮徳倫を中心に、昔なじみの香港スターが集まって醸す勝手知ったる緩さとも解釈できる。舒淇と馮徳倫は本作の撮影開始前にプラハで電撃結婚したそうだが、二人はアイドル時代の「美少年の恋」(98)「わすれな草」(99)共演以来の長いつき合いだ。

  • 脚本家

    北里宇一郎

    ぱきぱきと調子のいい展開。あれよあれよという間に一巻の終わりとなる。ドロボーもの。それもすごくスマートで人は殺さない。観てると、もうなるようになれという気分に。頭をからっぽにして楽しめる。だけど快盗に腐れ縁のデカが絡み、昔馴染みの彼女も絡んで、となるとこの演出の一本調子が気になってくる。もう少しタメの場面をと。強奪作戦も最新メカに頼りすぎで、なんか味気ない。ケイパーものなんだから、頭脳戦の要素も盛り込んでほしく。どうも脚本が行き当たりばったり。

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