ポリス・ストーリー/REBORNの映画専門家レビュー一覧
ポリス・ストーリー/REBORN
ジャッキー・チェンが、自身の代表作である「ポリス・ストーリー」シリーズを受け継いだアクション。証人警護作戦に駆り出された国際捜査官リンは、ある陰謀に巻き込まれ、瀕死の重傷を負う。13年後、かつての事件の関係者たちが再び姿を現し動き出すが……。共演は「人魚姫」のショウ・ルオ、「疾風スプリンター」のオーヤン・ナナ、「300 スリーハンドレッド 帝国の進撃」のカラン・マルヴェイ、「エイリアン コヴェナント」のテス・ハウブリック。監督・脚本は、中国の新鋭レオ・チャン。
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翻訳家
篠儀直子
もはやポリスとかあまり関係なく、ハリウッドSFアクションやアメコミヒーロー映画の大好きな要素を監督がつなぎ合わせたみたいな世界で、もしかしたら珍品に属するのかもしれないが、話自体は人情ポイントを押さえてまあまあちゃんとしている。搾取映画みたいな撮り方をしているところをはじめとして、個人的にはどうかと思う演出もあるけれど、ジャッキーにこれだけからだを張られたのでは星の数は減らせない。オペラハウスの内部と外部を両方とも使い倒したシークエンスが出色。
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映画監督
内藤誠
ジャッキーが新人監督レオ・チャンと組み、いつものシリーズとは雰囲気が別だ。冒頭、白血病で危篤の娘を病院に残したまま、遺伝学者の警護作戦に駆り出されたジャッキーが派手なアクションを展開。事件は決着するのだが、それから13年後、事件と酷似した小説の発表がもとで事件が再燃するという構成には驚く。物語が生化学兵器や人工血液という近未来の分野から古い黒魔術の世界に及ぶので、流れに乗るまで落ち着かない。シドニーのオペラハウスでのジャッキーのアクションは健在。
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ライター
平田裕介
人工の心臓や血液がネタとして飛び出し、舞台が2020年と再来年のわりには悪玉が「スター・ウォーズ」のスター・デストロイヤーみたいな超ハイテクの飛行戦艦に乗って移動したりと、やたらとSF寄りで話もわかったようなわからないような……。だが、キビキビとした語り口と派手な銃撃戦とジャッキー風アクションの巧みな融合が利いていて、「ポリス・ストーリー」とは別物と考えればそこそこの美味しさでいただける。それでも、この内容であの主題歌が流れるのには違和感。
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