イップ・マン 完結の映画専門家レビュー一覧

イップ・マン 完結

ブルース・リーの師である詠春拳の達人イップ・マンをドニー・イェンが演じるアクションシリーズ第4弾。1964年イップ・マンはブルースに招かれ渡米。ブルースが開いた道場がチャイナタウンと米海軍との抗争に巻き込まれ、イップ・マンは最後の闘いへ向かう。前3作から続き「SPL/狼よ静かに死ね」のウィルソン・イップが監督。前作「イップ・マン 継承」に参加、「イップ・マン外伝 マスターZ」ではメガホンを取ったユエン・ウーピンがアクション監督を務める。
  • 非建築家、美術家、映画評論、ドラァグクイーン、アーティスト

    ヴィヴィアン佐藤

    ドニー・イェンはひたすら強い。「アイスマン」では宇宙最強になったので、もう驚きはしない。今回は弟子ブルース・リーも登場。1964年のアメリカだが白人至上主義が蔓延。いや、現実は更に酷い状況かもしれない。男性・父性・敵対・名誉といった主題が反復され、母親的な人物が一人も登場しないだけに、闘争が強調されているようだ。イップ・マンがライバルの中華総会長の娘に「イップおじさん」とウルウル瞳で悩みを相談され、照れまくるシーンがなんとも微笑ましい。

  • フリーライター

    藤木TDC

    ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナタウン。1964年、サンフランシスコに道場を開くブルース・リー24歳が70歳のイップ・マンを招く魅惑の架空設定。序盤は前作「~継承」から登場の陳國坤演ずるブルース・リーが大活躍しオオーッと燃えたり爆笑したり。中盤以降はシリーズ通例、人種差別が背景の異種格闘技対決に。今回は米海兵隊に採用された日本式「極天空手」を撃破するもネタ切れ感強く、主人公が70歳の高齢設定のせいか袁和平の動作導演も新味なく工夫に乏しい。

  • 映画評論家

    真魚八重子

    ドニー・イェンの老けなさ加減に驚きつつも、映画としてはシリーズを追うごとに衰えてきていて、本作は過去の格闘技映画のストーリーをつなぎ合わせたような凡作になっている。「ドラゴン怒りの鉄拳」が持っていた反日的感情は歴史の流れとして、生まれても至極当然だと思うが、現在において民族に根差す対立は、いかにも短絡的で嫌な現象だ。1作目の民族を超えて個人に帰する設定が感動的であったのを思い出す。家族間の揉め事なども初期の複雑さに比べて平凡すぎる。

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