虚空門 GATEの映画専門家レビュー一覧

虚空門 GATE

    UFOコンタクティやUFO・異星人を信じる人々のドキュメンタリー。月面異星人遺体動画の真偽を問うことを起点とし、UFO研究家やUFO遭遇経験者に取材を重ねるうち、UFOを呼べるという俳優兼画家の庄司が現れる。しかし、彼は突然失踪してしまう。監督は、成人映画などを手掛けてきた小路谷秀樹。
    • ライター

      須永貴子

      6年近くもの年月をかけて、オカルト界隈の人たちに取材をし、UFOを呼べるという俳優に同行して日本各地のUFO目撃スポットを訪れる、作り手の熱量に圧倒される。とはいえ2時間は長い。オカルト好きな人を狙ったタイトルと、興味深いトンデモ人間ドキュメンタリーに落ち着いた内容がミスマッチ。また、インタビュイーとして登場する人たちを紹介するテロップがないのは、このジャンルに明るくない観客に対して不親切ではなかろうか。集めた素材の調理法に改善の余地あり。

    • 脚本家、プロデューサー、大阪芸術大学教授

      山田耕大

      一時ブームになったUFO伝説。今や下火になったとは言え、探求者にとっては永遠のテーマであり、憧れでもある。僕もその一人。妻は何度もUFOを目撃しているし、僕も高三の元旦に特大の“らしきもの”が空に浮かんでいるのを見た。あれは幻だったのか? この映画はそのUFOを追う執念の人々を描いている。「フェイクか真実か」。が、そんなことはだんだんどうでもよくなって来る。そこには探求者たちの夫婦愛、人間愛、切実な現実がある。それこそが見もののとても真摯な逸品。

    • 映画評論家

      吉田広明

      UFO研究家に月人の解剖映像を見てもらう、その中にいた、自分はUFOを呼べるという人に興味を抱き密着、するとその人が失踪したり、その人のインチキ現場捕まえたり、と話がずれてゆくのが人間的で面白い。月人の映像のチープさ、UFOを見たという人の飲食店の異様な張り紙の多さ、呼べる人の自宅の変な画(ちょんまげの町人)と、こういう世界の人は映像センスに癖がある。フェイクでもなく、フェイクの暴露というわけでもなく、人って面白いな、という映画。

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