グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告の映画専門家レビュー一覧
グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告
ロバート・デ・ニーロ主演、部屋とプライドをかけ祖父と孫が闘うコメディドラマ。エドは妻を亡くし、娘夫婦のもとで暮らすことに。エドは孫ピーターの部屋を使用、ピーターは屋根裏部屋に移る羽目になり、激怒したピーターはエドに宣戦布告状を送り付ける。監督は「アルビン/歌うシマリス3兄弟」のティム・ヒル。孫のピーターを「ピートと秘密の友達」のオークス・フェグリーが、エドの娘サリーを「キル・ビル」シリーズのユマ・サーマンが演じるほか、ロバート・デ・ニーロとは「ディア・ハンター」以来の共演となるクリストファー・ウォーケンがエドの悪友ジェリー役として出演する。
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非建築家、美術家、映画評論、ドラァグクイーン、アーティスト
ヴィヴィアン佐藤
凄まじく豪華な俳優陣。小難しいものや大げさなアクション、回答が出ない社会派や法廷ものなど、食傷気味になりがちな昨今、一見バカバカしいエンタメのこのような作品があっても良いはずだ。現場は相当楽しかったはずで、そのことが伝わってくる。実は単純で複雑な家族関係。誰もが共感できるような最大公約数的な内容。そして何より映画の内容より、役者はどんなに大物になってもどんな仕事でも全力でこなすべきで、それは若い役者や映画関係者に大きな励ましにもなるだろう。
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フリーライター
藤木TDC
デ・ニーロの好々爺は悪くない。むしろ今後は強面役をやめてずっとこのキャラでいい。その演技にはアウトロー男優が晩年に愛嬌ある役に転じて生ずる微笑ましさと安心感がある。それも一種の映画的快感だ。そして本作にはそれ以上の興味が湧かなかった。ベタなギャグにドリフや志村けんほど破壊力はなく、シーンごと状況を誇張する安っぽいBGMが重なり今どきの地上波テレビドラマ風で不快。まったく私好みじゃないが、低年齢性や無毒感が受けてヒットする可能性はあるんじゃないの。
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映画評論家
真魚八重子
ギャグが80年代のコメディ映画のような幼稚さ、古さ。ロバート・デ・ニーロは時々こういった映画に出るが、質も問わないワーカホリックなのかと思う。たわいない理由で孫と家庭内戦争を始める祖父という、大人が子どもをあやす前提にしてもベタなドタバタすぎて冷めてしまう。デ・ニーロが妻を亡くしたばかりという設定も効果をあげていない。「ディア・ハンター」のデ・ニーロとクリストファー・ウォーケンの記憶を汚さないでほしいと思うし、ウォーケンの怪演のさせ方も安易。
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