インディ・ジョーンズと運命のダイヤルの映画専門家レビュー一覧

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル

大ヒットメーカー、スティーブン・スピルバーグとジョージ・ルーカスがタッグを組み、主人公インディ・ジョーンズをハリソン・フォードが演じた大人気アドベンチャー・シリーズ『インディ・ジョーンズ』最新作。製作総指揮を務めるスピルバーグから今作の監督のバトンを受け取ったのは、「LOGAN/ローガン」(17)、「フォードvsフェラーリ」のジェームズ・マンゴールド。巨匠ジョン・ウィリアムズのおなじみのテーマ曲に乗せて、壮大なアクション・アドベンチャーの幕が上がる。出演はハリソン・フォード、マッツ・ミケルセン、フィービー・ウォーラー=ブリッジ、アントニオ・バンデラス、ジョン・リス=デイヴィスほか。
  • 編集者/東北芸術工科大学教授

    菅付雅信

    考古学者インディ・ジョーンズが再び世界を駆け巡る新作は、娯楽映画とはタイムマシーンでありアームチェア・トラベリングであることを改めて思い起こさせてくれる。しかし新作はハリウッドが抱える今日的問題―キャスト&スタッフの高齢化とVFX過剰―も濃密に露呈しており、初期インディのような身体を張ったアクションのスリルは減少したが、それでもこの大作感と完成度は桁違い。賛否割れるだろうが、「歳をとったインディ・ジョーンズ」を味にした脚本と演出を評価したい。

  • 俳優、映画監督、プロデューサー

    杉野希妃

    出だしからノンストップアトラクションに乗った気分。息もつかせぬ展開で、インディファンを喜ばせようとするサービス精神が炸裂。スピルバーグの精神を引き継いだマンゴールドの気合を存分に感じるが、ストーリーが上滑りしていく印象も。とはいえ、ナチスの軍服を着てニヤつくフォラーは敵役なのに妙にキュートで笑えるし、惚けたインディにパンチを食らわすヘレナは清々しい。歴史は変えられなくても、映画で時を超えられるということをフォードの若返りCG込みで証明してくれる。

  • 翻訳者、映画批評

    篠儀直子

    シリーズのおそらく最終作になって、初めて日本語題名に「と(and)」が訳出されたのはなぜかと思うがそれはさておき、こってりのチェイス・シーンがせわしないほど連続。冒頭シークエンス、不気味の谷におちいることなくH・フォードを自然に若返らせたCG技術に感心。でもシラクサのシーンのCGはあれでいいのだろうか。重要そうなキャラクターが次々あっさり死んじゃうのにもびっくり。とはいえマンゴールドの「LOGAN/ローガン」に連なるテーマには、それなりしんみり胸を打たれる。

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