荒川良々 アラカワヨシヨシ

  • 出身地:佐賀県小城市
  • 生年月日:1974/01/18

略歴 / Brief history

佐賀県小城市の生まれ。本名・荒川良友。佐賀龍谷高校卒業後、24歳の時に松尾スズキ主宰の劇団大人計画に参加。舞台俳優として、松尾の作・演出による『ヘブンズサイン』『母を逃す』『キレイ』『エロスの果て』『ニンゲン御破算』、宮藤官九郎作・演出『春子ブックセンター』『熊沢パンキース03』、野田秀樹演出『贋作・桜の森の満開の下』など、小劇場系から文芸作品まで数多くの作品に出演する。松尾が名付けた当初の芸名は“荒川上手(じょうず)”だったが、のちにやはり松尾によって現在の芸名に改名した。2002年、矢口史靖と鈴木卓爾が監督したオムニバス映画「パルコフィクション」の「見上げてごらん」で映画初出演。唯野未歩子演じるヒロインにストーカー一歩手前のような純愛を捧げる警備員を演じる。同年公開の宮藤脚本、曽利文彦監督「ピンポン」02では卓球部のキャプテンに扮し、出番は少ないが忘れがたい印象を残した。03年、大人計画では役者としても活動する井口昇監督の「恋する幼虫」で映画初主演。セックスにトラウマをもつ繊細かつ傲慢な漫画家を演じた同作は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭など多くの映画祭に招待され、荒川自身も一躍注目を浴びた。翌04年、お笑い芸人のおぎやはぎ、バナナマンと共演したテレビ東京の深夜ドラマ『30 minutes』が話題となり、さらに知名度が上がる。「ドラッグストア・ガール」04、「真夜中の弥次さん喜多さん」05や、TBS『タイガー&ドラゴン』05、『うぬぼれ刑事』10、テレビ朝日『未来講師めぐる』08など、大人計画時代からの仲である宮藤の作品で特に精彩を放つほか、その独特の風貌と台詞回しで、一度見たら忘れられない特異な魅力を発揮し、クセのある脇役として重宝がられている。テレビドラマはほかに、TBS『愛なんていらねえよ、夏』02、『夜王』06、日本テレビ『働きマン』07、フジテレビ『全開ガール』11など多数。

荒川良々の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • シネマ歌舞伎 唐茄子屋 不思議国之若旦那

    制作年: 2022
    歌舞伎を高性能カメラで撮影した『シネマ歌舞伎』の1本。宮藤官九郎がドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』でタッグを組んだ中村勘九郎と平成中村座で上演した新作歌舞伎。古典落語『唐茄子屋政談』に『不思議の国のアリス』の要素を織り交ぜた人情噺。2022年10月収録。出演は、「怪物」の中村獅童、ドラマ『どうする家康』の中村七之助。
  • 首(2023)

    制作年: 2023
    北野武が原作・監督・脚本・編集・出演を務め、本能寺の変を独自の歴史観で描いた時代劇。信長が天下統一を掲げ、毛利軍、武田軍、上杉軍などと戦っていた最中、家臣の荒木村重が反乱を起こし、姿を消す。信長は秀吉、光秀ら家臣に村重の捜索を命じるが……。出演は、「ドライブ・マイ・カー」の西島秀俊、「MINAMATA-ミナマタ-」の加瀬亮、「怪物」の中村獅童。第76回カンヌ国際映画祭カンヌ・プレミア部門出品。
  • 1秒先の彼

    制作年: 2023
    台湾アカデミー賞で作品賞、監督賞などを含む歴代最多受賞を果たした「1秒先の彼女」の日本版リメイク。何をするにも人より1秒早いハジメと1秒遅いレイカの、絶妙にタイミングが合わない「時差(タイムラグ)」ラブストーリー。監督・山下敦弘と脚本家・宮藤官九郎が初タッグを組み、男女の設定をオリジナルから反転させ、舞台を日本の京都に移した。W主演を務めるのは、ハジメ役の岡田将生とレイカ役の清原果耶。岡田将生は山下監督の「天然コケッコー」(07)では、都会から来たクールな中学生を、宮藤脚本のドラマ『ゆとりですがなにか』(16)では、コミカルでまじめなサラリーマンを演じたが、それらのキャリアが生かされた「残念なイケメン」を関西弁で演じた。清原は世間の速さになじめない、どこか「どんくさい」ヒロインを演じきった。
  • 決算!忠臣蔵

    制作年: 2019
    大石内蔵助が残した決算書を元に、赤穂浪士の吉良邸討ち入りをお金の面から描いた山本博文の『「忠臣蔵」の決算書』を映画化。元禄14年、お家再興の望みを絶たれた赤穂藩筆頭家老・大石内蔵助は、吉良邸討ち入りを計画。だが、その予算には上限があり……。出演は「泣くな赤鬼」の堤真一、「土竜(モグラ)の唄 潜入捜査官 REIJI」の岡村隆史。監督は「忍びの国」の中村義洋。
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  • ハード・コア(2018)

    制作年: 2018
    狩撫麻礼(作)、いましろたかし(画)の漫画『ハード・コア 平成地獄ブラザーズ』を山田孝之と佐藤健共演で実写映画化。山奥で怪しい活動家の埋蔵金探しを手伝っていた3人の男の前にある日、謎の古びたロボット“ロボオ”が現れ、一大事が巻き起こる……。監督は「オーバー・フェンス」の山下敦弘。共演は「覚悟はいいかそこの女子。」の荒川良々。
  • 覚悟はいいかそこの女子。

    制作年: 2018
    椎葉ナナによる同名少女漫画を、「少女ピカレスク」の井口昇監督、「虹色デイズ」の中川大志主演で実写化。イケメンなのに恋愛経験のないヘタレの斗和は、彼女を作ると宣言。学年一の美少女・美苑に狙いを定めて再三アプローチするうちに、本気で恋をする。井口監督と中川大志はテレビドラマ『監獄学園-プリズンスクール-』以来のタッグ。主人公が恋するクールビューティ三輪美苑を「ラブ×ドック」の唐田えりかが、恋敵の教師・柾木隆次を「サラリーマンNEO 劇場版(笑)」の小池徹平が演じる。映画公開に先駆け、前日譚が連続ドラマとして放映された。
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