解説
大石内蔵助が残した決算書を元に、赤穂浪士の吉良邸討ち入りをお金の面から描いた山本博文の『「忠臣蔵」の決算書』を映画化。元禄14年、お家再興の望みを絶たれた赤穂藩筆頭家老・大石内蔵助は、吉良邸討ち入りを計画。だが、その予算には上限があり……。出演は「泣くな赤鬼」の堤真一、「土竜(モグラ)の唄 潜入捜査官 REIJI」の岡村隆史。監督は「忍びの国」の中村義洋。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
「決算!忠臣蔵」のストーリー
元禄14(1701)年3月14日。江戸城・松の廊下。清廉潔白な赤穂藩藩主・浅野内匠頭は、賄賂まみれの吉良上野介の態度に腹を据えかね、斬りかかる。通常なら喧嘩両成敗となるはずが、幕府が下した結論は、浅野家のお取り潰しと内匠頭の即日切腹。突然、藩主を亡くし、お家断絶となった赤穂藩士たちは路頭に迷うことに。これはすなわち、江戸時代の優良企業倒産事件。現代に置き換えると、藩は会社、武士はサラリーマンということになる。筆頭家老・大石内蔵助(堤真一)は嘆く間もなく、勘定方・矢頭長助(岡村隆史)の力を借り、ひたすらリストラに励む日々。その努力や幕府への取次も虚しく、お家再興の夢は断たれてしまう。それでも一向に討ち入る様子のない内蔵助。しかし、江戸の庶民は、赤穂浪士による吉良上野介への仇討を熱望していた。いつの時代も物事を動かすのは、なんとなくの空気感。それは現代も同じこと。ただ、そこで発覚した重大な事実。実は、討ち入りするにも、予算が必要だったのだ。その上限は9500万。討ち入るのか、討ち入らないのか、迷っているうちに予算はどんどん減っていく。とはいえ、世間の空気的に、仇討回避は許されない気配。どうする大石内蔵助!?予算の都合で、チャンスは一回。果たして彼らは予算内で、一大プロジェクト“仇討”を無事に決算することができるのか……!?
「決算!忠臣蔵」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「決算!忠臣蔵」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 時代劇 コメディ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2019 |
公開年月日 | 2019年11月22日 |
上映時間 | 125分 |
製作会社 | 「決算!忠臣蔵」製作委員会(松竹=吉本興業=ハピネット=電通=朝日新聞社=イオンエンターテイメント)(企画:松竹/企画協力:新潮社/制作プロダクション:松竹撮影所/制作協力:松竹映像センター=吉本興業) |
配給 | 松竹 |
レイティング | 一般映画 |
カラー/サイズ | カラー |
公式サイト | http://chushingura-movie.jp/ |
コピーライト | (C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会 |
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