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- 眞島秀和
略歴 / Brief history
山形県米沢市の生まれ。県立米沢興譲館高校を卒業後、“PFFアワード2000”でグランプリに輝いた李相日監督の自主映画「青/chong」に主演。静かにざわめく日常の中で自己を見つめ直して肯定していく、朝鮮学校に通う高校3年生・楊大成役を爽やかに演じた。翌2001年に劇場公開もされた同作が俳優としてのデビュー作となる。その後は数々の端役で地道に経験を重ね、李作品には「69/sixty nine」04、「スクラップ・ヘブン」05、「フラガール」06にも出演。敗戦間近の夏が舞台の黒木和雄監督「美しい夏キリシマ」03では、空襲時に友人を見殺しにした罪悪感から心を閉ざす主人公の少年を静かに諭し、自身も許されぬ愛への未練を残して出征していく浅井少尉役で強い印象を残す。矢口史靖監督「スウィングガールズ」04では、兄弟デュオ“シーラカンス”のタンバリン担当の兄をとぼけた味わいで演じ、山形弁の方言指導にも当たった。05年、亀井亨監督「心中エレジー」で、デビュー作以来となる久々の映画主演。アパートの一室で若い人妻と密会を重ねながら自らの死を願うようになるも、死からはどんどん遠ざかってしまう妻帯者の弁護士を、滑稽さもにじませて好演した。並行してテレビドラマでも次第に重要な役どころを任され、NHK『海峡』07では終戦前後の混乱の波に飲み込まれながら、釜山で生まれ育った日本人女性と激しい恋に落ちる元憲兵の朝鮮人を精悍かつ真摯に演じ、幅広い視聴者を魅了する。ドラマの出演作はほかに、フジテレビ『アンフェア』06、『花衣夢衣』08、『ライアーゲーム』09、『フリーター、家を買う。』10、『HUNTER/その女たち、賞金稼ぎ』11、NHK『ゲゲゲの女房』10、『下流の宴』11、テレビ東京『大魔神カノン』10、WOWOW『なぜ君は絶望と闘えたのか』10、『下町ロケット』11、TBS『JIN/仁』11など多数。
眞島秀和の関連作品 / Related Work
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少年と犬(2025)
制作年: 2025馳星周の直木賞受賞作を、高橋文哉&西野七瀬のダブル主演で映画化。震災から半年後の宮城県仙台市。職を失った青年・和正は、同じく震災で飼い主を亡くした一匹の犬・多聞と出会う。瞬く間に和正や家族に懐く多聞だったが、常に西の方角を気にしていた……。監督は「春に散る」の瀬々敬久。「冬薔薇(ふゆそうび)」の伊藤健太郎、「映画 ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」の伊原六花が共演。 -
劇場版 アナウンサーたちの戦争
制作年: 2023実話を基に、第二次大戦中の日本放送協会とそのアナウンサーたちの活動を森田剛主演で活写した戦争ドラマ。国民の勝利への士気を高めるべく力強い声をラジオに乗せプロパガンダの先頭に立つアナウンサーたちだったが、和田は大本営発表を疑問視し始め……。2023年8月14日にNHK総合テレビで放送されたTVドラマの劇場版。監督は、NHKで『おかえりモネ』などの連続テレビ小説や『いだてん~東京オリムピック噺~』などの大河ドラマの演出を手がけた一木正恵。開戦ニュースと玉音放送の両方に携わった和田信賢アナを森田剛が演じるほか、「熱のあとに」の橋本愛、「罪と悪」の高良健吾らが出演。戦時中における放送と戦争の関わりと関係者たちの心情を描く。 -
犬も食わねどチャーリーは笑う
制作年: 2022「凪待ち」の香取慎吾主演、「箱入り息子の恋」の市井昌秀が監督・オリジナル脚本を手がけたコメディ。結婚4年目を迎える田村裕次郎と日和。表向きは仲良しな2人だったが、日和の過激なSNS投稿〈旦那デスノート〉がきっかけで引くに引けない夫婦喧嘩が勃発する。共演は「やがて海へと届く」の岸井ゆきの、「猫は逃げた」の井之脇海。