升毅 マスタケシ

  • 出身地:東京都新宿区
  • 生年月日:1959/12/09

略歴 / Brief history

東京都新宿区の生まれ。近畿大学商経学部経済学科在学中の1975年、NHK大阪放送劇団付属研究所に研究生として所属し、NHK『紬の里』の端役でテレビドラマに初出演する。翌76年には『ロンググッドバイ』で初舞台を踏み、78年の大学卒業後も舞台を中心に活動を続ける。80年、大阪演劇フェスティバル新人賞を受賞。映画初出演は81年の井筒和幸監督「ガキ帝国」で、“明日のジョー”こと高常勝役を演じた。85年、立原啓裕、牧野エミと演劇ユニット“売名行為”を結成。同じように関西の劇団で活躍していた生瀬勝久、古田新太、山西惇らとともに、大阪・読売テレビのコントバラエティ『現代用語の基礎体力』89~90、『怒涛のくるくるシアター』90~92などに出演して、人気を獲得していった。91年に売名行為を解散し、自ら主宰の劇団MOTHERを旗揚げ。“ギャグ・ファンタジー”を標榜したポップな作風で人気を集めて東京にも進出し、升個人としての俳優活動も増えていく。大阪時代も、関西製作のテレビドラマにいくつも出ていたが、東京進出後は本格的に映像ジャンルにも乗り出し、フジテレビ『沙粧妙子・最後の事件』95、『翼をください!』96、『らせん』99、日本テレビ『恋のバカンス』97、テレビ朝日『OLヴィジュアル系』00・01などのドラマに相次いで出演。クールなエリート役や狂気を秘めた人物からコメディリリーフ的な存在まで、幅広く演じられる個性派俳優として認知される。映画では、本広克行監督「7月7日、晴れ」96、落合正幸監督「催眠」99など多数に助演し、98年の新村良二監督「バブルと寝た女たち」では、バブル期の銀座でホステスのアルバイトをするヒロインの美大生と愛人契約を結ぶ実業家に扮して準主演、バブル崩壊で自滅していく男の悲哀を巧みに演じた。2002年に劇団MOTHERは解散するが、以降も数々の舞台で精力的に活動し、膨大な数の映画・ドラマで名バイプレイヤーとしての存在感を発揮し続けている。

升毅の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • アディクトを待ちながら

    制作年: 2024
    様々な依存症者で構成される依存症ゴスペルグループが初のコンサート開催を目指すドラマ。監督はナカムラサヤカ。出演は高知東生、橋爪遼、宍戸開、升毅、青木さやかほか。
  • 女優は泣かない

    制作年: 2023
    CMプランナーで『働かざる者』などのTVドラマを手がけた有働佳史が、自身の出身地・熊本県荒尾市を舞台に長編初監督に挑んだ人間ドラマ。スキャンダルで女優の仕事を失った梨枝は、生まれ故郷での密着ドキュメンタリー撮影に臨むが、家族とは確執があり……。主人公の園田梨枝を「天外者」の蓮佛美沙子が、梨枝と組む若手ディレクターの瀬野咲を乃木坂46の元メンバーで「サマーフィルムにのって」などに出演した伊藤万理華が演じ、二人が過ちやコンプレックスを乗り越え自分の居場所やルーツを再発見していく姿を描く。
  • おまえの罪を自白しろ

    制作年: 2023
    真保裕一の同名小説を映画化したタイムリミットサスペンス。国会議員・宇田清治郎の孫娘誘拐事件が発生。犯人は、“明日午後5時までに記者会見を開き、おまえの罪を自白しろ”と要求してくる。清治郎の秘書を務める息子・晄司は事件解決に奔走するが……。出演は「ラーゲリより愛を込めて」の中島健人、「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」の堤真一。監督は「アイ・アム まきもと」の水田伸生。
  • 嘘八百 なにわ夢の陣

    制作年: 2023
    中井貴一×佐々木蔵之介W主演によるコメディ「嘘八百」シリーズの第3弾。大物狙いで空振りばかりの目利き古美術商・小池則夫と、うだつの上がらない陶芸家・野田佐輔。そんな骨董コンビの前に一攫千金のお宝が現れる。それは太閤秀吉の幻の茶碗「鳳凰」であった。共演は、関ジャニ∞の安田章大、「窓辺にて」の中村ゆり。監督は前2作に続き、武正晴が担当する。
  • 歩きはじめる言葉たち 漂流ポスト3・11をたずねて

      制作年: 2021
      大切な人を亡くした人々の心の拠り所となっている岩手県陸前高田市の漂流ポスト3・11をめぐるドキュメンタリー。故・佐々部清監督の盟友・升毅が監督のゆかりの地を訪ね、監督が生前映画制作を果たせなかった東日本大震災の被災地で漂流ポスト3・11と出会う。監督は、佐々部清監督の「群青色の、とおり道」「八重子のハミング」に製作として参加した野村展代。漂流ポストの活動に感銘を受け映画化に向け動き出していたものの、諸事情により監督する予定であった佐々部清氏と話し合い一度企画をストップ。佐々部監督のサポートのもと野村監督のメガホンでドキュメンタリー映画として再出発した矢先に、佐々部監督が急逝した。
    • 大綱引の恋

      制作年: 2020
      「八重子のハミング」などを手がけた佐々部清監督の遺作となった、薩摩川内市を舞台にしたラブストーリー。35歳にしてまだ独身である鳶職・有馬組の三代目・武志は、駅で倒れた老人の救命措置を一緒に行った韓国人女性研修医のジヒョンと心を通わせるが……。400年以上続く伝統行事で薩摩川内市の三大イベントのひとつである川内大綱引を題材に、家族を軸にした物語の中で男女の愛を描き出していく。主人公の有馬武志を「大コメ騒動」の三浦貴大が、ジヒョンを「どすこい!すけひら」の知英が演じる。また、数々の佐々部監督作品に参加し本作でも武志の父親役として出演する西田聖志郎が、本作の企画・原案を務めている。2020年10月31日より鹿児島先行公開。

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