池部良 イケベリョウ

  • 出身地:東京市大森区新井宿4丁目
  • 生年月日:1918/02/11
  • 没年月日:2010/10/08

略歴 / Brief history

画家、漫画家として著名だった池辺釣の長男。明治学院中学を経て立教大学文学部英文科に進む。在学中の昭和十五年(1940)に東宝撮影所のシナリオ研究所に研究生として入る。翌年、大学卒業と同時にシナリオ研究所も卒業、東宝の文芸部に入社。島津保次郎監督に役者としての資質を見いだされ「闘魚」(1941)で俳優デビュー。以後、都会的な知的な二枚目として貴重な存在となる。徴兵を経て東宝に復帰し、「戦争と平和」「青い山脈」「暁の脱走」などの名作に主演する。二枚目から演技派へと歩むきっかけとなったのは1952年、渋谷実監督の「現代人」。「雪国」「暗夜行路」などの文芸大作の後の転機は松竹で篠田正浩監督が撮った「乾いた花」(1964)。この時に見せたニヒリズムが、東映の任侠路線に生かされ「昭和残侠伝」シリーズなどで活躍した。映画俳優協会の初代理事長を務める。後年はエッセーなど、文筆業を中心に活躍した。2010年10月8日敗血症のため死去。

池部良の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • 海へ See you

    制作年: 1988
    パリ・ダカール・ラリーに命を賭けた男達の愛と戦いを描く。ジョゼ・ジョバンニの「砂の冒険者」を原案に、「時計 Adieu l'Hiver」の倉本聰が脚本を執筆。監督は「道(1986)」の蔵原惟繕、撮影は佐藤利行がそれぞれ担当。
    60
  • 青い山脈’88

    制作年: 1988
    青森県の女子高を舞台に教師と生徒、大人と子供の関り合いを描く。石坂洋次郎の原作の同名小説の映画化で、脚本は「ドン松五郎の大冒険」の山田信夫が執筆。監督は「渚の白い家」の斎藤耕一、撮影は「母(1988)」の山崎善弘がそれぞれ担当。
  • 植村直己物語

    制作年: 1986
    世界的冒険家、植村直己の生涯を描く。原作は植村直己、脚本は岩間芳樹と佐藤純彌の共同執筆。監督は「空海」の佐藤純彌。撮影は「人生劇場(1983)」の並木宏之がそれぞれ担当。
    60
  • ひとひらの雪

    制作年: 1985
    複数女性と関係をもつ中年男の姿を描く。渡辺淳一原作の同名小説を「Wの悲劇」の荒井晴彦が脚本化、監督は「探偵物語」の根岸吉太郎、撮影は「湾岸道路」の川上皓市がそれぞれ担当。
  • ザ・オーディション(1984)

    制作年: 1984
    明日のスターをめざす4人の少女と青年マネージャーの戦いを描く青春映画。脚本は川村俊明と「夜明けのランナー」の中岡京平の共同執筆。監督は「OKINAWAN BOYS オキナワの少年」の新城卓、撮影は「キタキツネ物語 THE_FOX_IN_THE_QUEST_OF_THE_NORTHERN_SUN」の栃沢正夫がそれぞれ担当。
  • 小説吉田学校

    制作年: 1983
    被占領下の戦後日本の運命を賭けて政治の世界に生きた吉田茂を中心とする“保守本流”の実力者群像を描く。戸川猪佐武の同名小説の映画化で、脚本は長坂秀佳と「海峡」の森谷司郎、監督も同作の森谷司郎、撮影も同作の木村大作がそれぞれ担当。
    90