- キネマ旬報WEB トップ
- 南果歩
略歴 / Brief history
兵庫県尼崎市の生まれ。桐朋学園大学短期大学部演劇科在学中の1984年、小栗康平監督「伽子のために」のヒロインオーディションを受け、2200人の応募者の中から合格して、女優デビューを果たす。85年には、TBSの昼帯ドラマ『五度半さん』のヒロインを好演。さらに86年、坂東玉三郎演出『ロミオとジュリエット』のジュリエット役でプロとしての初舞台を踏む。89年には、森﨑東監督「夢見通りの人々」、山城新伍監督「せんせい」、梶間俊一監督「螢」、五社英雄監督「226」など大量助演し、ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。以降も映画、ドラマ、舞台と大作に次々と出演し、それぞれのジャンルで活躍を続ける。95年、ミュージシャンで作家の辻仁成と結婚。辻が監督した「天使のわけまえ」95ではプロデュースも兼ねて主演し、私生活では一男をもうけたが、2000年に辻と離婚した。その後も作品のペースは落ちることなく、平山秀幸監督「笑う蛙」02、落合正幸監督「感染」04などで助演。05年の李闘士男監督「お父さんのバックドロップ」では、高崎映画祭の助演女優賞を受賞している。同年、テレビ東京のドラマ『異端の夏』03で共演した渡辺謙と再婚。渡辺のハリウッド進出に伴い、ロサンゼルスで暮らした時期もあったが、現在は日本に活動の拠点を戻している。舞台も、鴨下俊一演出のひとり芝居『幻の光』、マイケル・ブルーム演出『ガラスの動物園』、蜷川幸雄演出『グリークス』、宮本亜門演出『メアリー・スチュアート』など一流の演出家の作品に多数出演。押井守の初演出で話題になった舞台『鉄人28号』09では、40代で主人公の金田正太郎少年を演じる快挙を遂げた。見た目からは年齢不詳の少女性を感じるが、内面から強いエネルギーを放つ女優である。
南果歩の関連作品 / Related Work
作品情報を見る
-
MISS OSAKA ミス・オオサカ
制作年: 2021デンマーク、ノルウェー、日本の3ヵ国共同制作によるヒューマン・ミステリー。“別の誰かになりたい”と願う24歳のデンマーク人女性イネスは、ノルウェーで知り合った美女マリアの死をきっかけに、彼女になりすまして大阪のクラブで働き始めるが……。出演は「ビッチ・ホリデイ」のビクトリア・カルメン・ソンネ、「ボクたちはみんな大人になれなかった」の森山未來、「はい、泳げません」の阿部純子、「映画 おそ松さん」の南果歩。監督のダニエル・デンシックは、作家としても活躍するデンマークの俊英。 -
義足のボクサー GENSAN PUNCH
制作年: 2021義足の日本人がフィリピンでプロボクサーを目指す実話を映画化。幼少期に右膝下を失った尚生は、義足でプロボクサーを目指してたが、日本では身体条件の規定に沿わないと却下される。そこで、義足でも条件を満たせばプロボクサーになれるフィリピンに向かう。監督は、「キナタイ マニラ・アンダーグラウンド」で第62回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞したフィリピンの巨匠ブリランテ・メンドーサ。出演は、「ハブと拳骨」の尚玄、「映画 おそ松さん」の南果歩。