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  • 第76回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)に輝き、物議を醸したフランスでは第45回セザール賞3部門(監督・脚色・衣装)受賞。歴史的冤罪事件“ドレフュス事件”を映画化したロマン・ポランスキー監督最新作『An Officer and a Spy』(英題)が、「オフィサー・アンド・スパイ」の邦題で6月3日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開される。     19世紀末のフランスを舞台に、不屈の信念で巨大権力と闘った男の逆転劇を描く「オフィサー・アンド・スパイ」。ドイツに機密を漏洩したスパイ容疑で終身刑となったユダヤ人大尉ドレフュス役に「パリの恋人たち」のルイ・ガレル、権力に抗いながら真実を追求するピカール中佐役に「アーティスト」のジャン・デュジャルダンを迎え、巨匠ポランスキーがサスペンスフルに描き出す。     解禁された特報は、ドレフュスとピカールの熱い逆転劇を予感させる内容。メインビジュアルでは、向き合うふたりの間に「私は告発する」のコピーが据えられた。この言葉は、映画にも登場する作家エミール・ゾラがドレフュスの無実を訴えようと大統領に送った公開告発状から取られており、フランスではタイトルに採用されている。日本公開に際しては、フランス現代史を専門とし、反ユダヤ主義関連の研究でも知られる思想家の内田樹氏が字幕を監修。歴史的事件が映画でいかに甦るのか、注目したい。   ドレフュス事件とは? 1894年フランスで、ユダヤ系のドレフュス大尉がドイツのスパイとして終身刑に処せられる。1896年に真犯人が現れるが軍部が隠匿。これに対し小説家ゾラや知識人らが弾劾運動を展開し、政治的大事件となった。1899年、ドレフュスは大統領の恩赦により釈放。1906年に無罪が確定した。2021年10月には本国で、その生涯に敬意を表するドレフュス博物館が開館。マクロン大統領も来訪し「記憶伝承の場」と世界に訴えた。   [caption id="attachment_10411" align="aligncenter" width="850"] © Guy Ferrandis-Tous droits réservés[/caption]   Story 1894年フランス。ユダヤ系の陸軍大尉ドレフュスが、ドイツに軍事機密を流したスパイ容疑で終身刑を宣告される。だが対敵情報活動を率いるピカール中佐は、ドレフュスの無実を示す衝撃的な証拠を発見。上官に対処を迫ると、国家的スキャンダルを恐れて隠蔽を目論む上層部に左遷を命じられてしまう。すべてを失ってもなおドレフュスの再審を願うピカールは、作家のゾラらに支援を求めるも、行く手には腐敗した権力や反ユダヤ勢力との過酷な闘いが待ち受けていた……。   「オフィサー・アンド・スパイ」 監督:ロマン・ポランスキー 脚本:ロバート・ハリス、ロマン・ポランスキー 原作:ロバート・ハリス「An Officer and a Spy」 出演:ジャン・デュジャルダン、ルイ・ガレル、エマニュエル・セニエ、グレゴリー・ガドゥボワ、メルヴィル・プポー、マチュー・アマルリック 2019年/フランス・イタリア/仏語/131分/4K 1.85ビスタ/カラー/5.1ch/原題:J’accuse 日本語字幕:丸山垂穂 字幕監修:内田樹 提供:アスミック・エース、ニューセレクト、ロングライド 配給:ロングライド 公式サイト:longride.jp/officer-spy/ © 2019-LÉGENDAIRE-R.P.PRODUCTIONS-GAUMONT-FRANCE2CINÉMA-FRANCE3CINÉMA-ELISEO CINÉMA-RAICINÉMA
  • 2020年「本屋大賞」で3位にランクインし、2019年TBS「王様のブランチ」BOOK大賞を受賞した青春芸術小説「線は、僕を描く」(砥上裕將著/講談社文庫)が横浜流星主演で映画化、10月21日(金)に公開される。     運命的に出会った水墨画の世界にのめり込んでいく大学生を描く「線は、僕を描く」。水墨画初挑戦となった横浜は、水墨画家・小林東雲のもとで1年以上も練習して撮影に臨んだ。「その日、その時の感情によって、描く線が変わる水墨画の無限の可能性に驚かされた」と語る彼は、瑞々しい演技とともに見事な筆さばきを披露している。 制作には小泉徳宏監督をはじめ「ちはやふる」のチームが再結集。小泉は「世界は変わっていく、自分も変わっていく。そんな中でも決して変わらない想いを、水墨画の研ぎ澄まされた表現とともに映画にしたいと思った」と語り、横浜については「美しさと儚さを合わせ持つ横浜流星という稀有な俳優がいればこそ、この難しい題材を体現できた」と称賛。白と黒の水墨画世界が色鮮やかに拡がり出す王道青春物語に期待が高まる。   各者コメント 横浜流星(青山霜介役) 原作を読んで、まず僕自身も霜介と共に水墨画の魅力に引きこまれ、喪失を抱えた霜介が水墨画と出会い、温かい人々と出逢い、自分の止まっていた時間を動かし、再生していく様を繊細に演じられればと思いました。 霜介は、暗い過去を背負う中で、水墨画と温かい人と出会う青年です。水墨画に対する真っ直ぐな想いや大切な人たちの言葉をしっかり受け止める事が大事だと思い、霜介として生きました。 水墨画は、真っ白な紙に一本の筆と墨だけで描かれる絵です。 その日、その時の感情によって、描く線が変わってくるので、繊細で、毎回不思議だな、奥深いなと感じながら、その無限の可能性に驚かされていました。 この作品をきっかけに水墨画の魅力がたくさんの人に伝わればいいなと思っています。 小泉徳宏監督 前作の映画「ちはやふる」を作り終えて、 急激に変わっていく世の中を目の当たりにしながら いまの自分には何ができるのか、 何を描くべきなのかをずっと考えてきました。 悩み抜いた末に辿り着いたのが 一本の「線」についての物語。 世界は変わっていく、自分も変わっていく。 そんな中でも決して変わらない想いを、 水墨画の研ぎ澄まされた表現とともに 映画にしたいと思ったのです。 美しさと儚さを合わせ持つ 横浜流星という稀有な俳優がいればこそ、 この難しい題材を体現できました。 僕らの新しい挑戦にぜひご期待ください。 北島直明プロデューサー 「僕は、線を描く」ではなく、「線は、僕を描く」。 原作小説を読み、そのタイトルの意味を理解した時、グっときて、涙が出た。 すぐに、小泉監督に企画を持って行った。「監督にしか描けない世界だ」と。 このタイトルに込められた砥上先生の想いに応える為には、“僕”が重要。とても重要。 憂いがあって、繊細で、生きる事に真摯で、生命力に溢れていて、 そして、筆を持つ姿が美しくなければならない… ふと、2015年に一緒に仕事をした役者を思い出した。それが横浜流星さん。 「線は、僕を描く」の意味を横浜さんが見事に体現。また、グッときて、涙が出た。 原作者・砥上裕將 一本の線を引くこと。ただそれだけを追求する原作小説は、水墨画家である私の「日本水墨画に対する願い」でした。それが映像化されることは「日本水墨画の夢」です。 企画が動き始めてから、小泉徳宏監督は貪欲に水墨画について勉強され、お会いした時には幾つもの質問を受けました。その問いの鋭さはそのまま脚本に反映されていて、私自身が生み出した絵としての「線」や物語との結びつきを強く感じました。 主演の横浜流星さんとは、一緒に水墨画の初歩である春蘭を描きました。静けさの中、心を研ぎ澄まし謙虚に深く学ぼうとする横浜さんが、主人公・青山霜介の姿とはっきり重なりました。 お二人とお話をしながら、この映画に大きな夢を抱きました。公開を心より楽しみにしております。 水墨画監修・小林東雲 一本描くと何となくその人の性格が分かるんですけど、横浜さんは強い線を描かれるんです。 決してキツい線ではなくて、温かみがある。 精神的に強い方だけども、カドのようなガサガサした線ではないんですよね。 粘り強いし謙虚。 本当に練習なさって技術を習得して、役柄にちなんだナイーブな線も描けるようになってきた。 忙しいお仕事の合間もこちらに通って、集中的に勉強なさっていました。 その姿勢は本当に僕としても頭が下がるし、敬意を表するところですね。     Story 大学生の青山霜介は、アルバイト先の絵画展設営現場で運命の出会いを果たす。白と黒のみで表現された【水墨画】が、霜介の前に色鮮やかな世界となって拡がる。巨匠・篠田湖山に声をかけられ、水墨画を学び始めた霜介。単色の「線」だけで目の前の「自然(命)」を描き出す水墨画の世界に、彼は戸惑いながらも魅了されていく……。   「線は、僕を描く」 原作:砥上裕將「線は、僕を描く」(講談社文庫) 監督:小泉徳宏 脚本:片岡翔、小泉徳宏 企画・プロデューサー:北島直明 出演:横浜流星 【配給】東宝 【コピーライト】©砥上裕將/講談社 ©2022映画「線は、僕を描く」製作委員会 【原作書影クレジット】©砥上裕將/講談社 【映画公式サイト】senboku-movie.jp 【映画公式Twitter】https://twitter.com/senboku_movie 【映画公式Instagram】https://www.instagram.com/senboku_movie/
  • 原作コミックではスパイダーマンの宿敵として描かれるモービウス、だがその素顔は命を救うことに情熱を注ぐ天才医師マイケル──。マーベルの新たなヴィランを描く「モービウス」が、4月1日(金)に日米同時公開。このたび主演したオスカー俳優ジャレッド・レトが「モービウスは描かれるすべてが新鮮」と語る特別映像が解禁された。     〈血への渇望〉を抱えたモービウスの衝撃! 幼少時より血液の難病を患う天才医師マイケル・モービウス(ジャレッド・レト)。同じ病棟で育った親友マイロ(マット・スミス)のためにも、一日も早く治療法を見つけたいと願う彼は、自らにコウモリの血清を投与するという危険な実験的治療を施す。するとマイケルの身体は激変、隆起した筋肉で全身が覆われて力がみなぎり、超人的スピードと飛行能力、さらに周囲の状況を瞬時に感知するレーダー能力を手にする。だがその代償は、抑えきれない〈血への渇望〉だった。まるで血に飢えたコウモリのように、自らをコントロールするために人工血液を飲み、薄れゆく人間としての意識を保つマイケルの前に、生きるためにその血清を投与してほしいと親友マイロが現れる。「危険すぎる、人間ではいられなくなる」と拒み続けるマイケル。そんな中、NYの街では全身の血を抜かれた殺人事件が続発する──。   「マルチバースの扉が開き、ヴィラン達が集結する」 到着した特別映像でジャレッド・レトは、「モービウスは、マーベルの中でも際立った人物だ。多くの謎があり、映画で描かれたことがない。描かれるすべてが新鮮だ」と語る。そして「映画ではユニバースが広がっている。マルチバースが開き、あらゆるヴィランたちが集結する」と、映画「モービウス」が「ヴェノム」「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」から繋がるスパイダーマン・ユニバースの一作であることを示唆するような発言も! さらにデイリー・ビューグル紙の一面でモービウスの殺人容疑が報じられ、FBI捜査官たちがこの事件を「サンフランシスコ以来の大惨事」だとする意味深な会話シーンも収められている。 謎めいたキャラクター、モービウスは世界を救済するのか、それとも破壊するのか? スパイダーマン・ユニバースに衝撃をもたらす新作、ぜひ期待したい。   「モービウス」 原題:MORBIUS 監督:ダニエル・エスピノーサ 脚本:マット・サザマ、バーク・シャープレス 出演:ジャレッド・レト、マット・スミス、アドリア・アルホナ、ジャレッド・ハリス、アル・マドリガル、タイリース・ギブソン 日本語吹替版声優:中村悠一(モービウス)、杉田智和(マイロ)、小林ゆう(マルティーヌ)、楠大典(ストラウド)、田村睦心(少年時代のモービウス)、松本沙羅(少年時代のマイロ) コピーライト:(C)2022 CTMG. (C) & TM 2022 MARVEL. All Rights Reserved. オフィシャルサイト:https://www.morbius-movie.jp オフィシャルTwitter:https://twitter.com/morbiusmoviejp オフィシャルInstagram:https://www.instagram.com/morbiusmoviejp/ オフィシャルFacebook:https://www.facebook.com/MorbiusMovieJP/
  • カンヌ国際映画祭で女優賞に輝き(レナーテ・レインスヴェ)、授賞式間近の第94回アカデミー賞では脚本賞と国際長編映画賞にノミネートされるなど、世界中で19受賞101ノミネート! 異色のダークホース作品として賞レースを賑わせてきた、ノルウェーの奇才ヨアキム・トリアー監督(「テルマ」「母の残像」)の最新作『The Worst Person In The World』(原題)が、「わたしは最悪。」の邦題で7月1日(金)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほかで全国順次公開される。場面写真3点も到着した。     「どこかにきっと特別な自分がいる──」理想の未来とシビアな現実との間で揺れ動きながら、自分の気持ちに向き合い行動する主人公ユリヤとその周りの人たちを、時にロマンティックに、時に痛烈に、トリアー監督が圧倒的な共感性をもって、独創的な映像と音楽で描き出した「わたしは最悪。」。アメリカでは4スクリーン限定公開ながら絶好調スタートを切り、2020〜22年公開の外国語映画で「パラサイト 半地下の家族」「燃ゆる女の肖像」に続くスクリーンアベレージ第3位を獲得、映画批評家サイト〈ロッテントマト〉で99%FRESH(22/2/9現在)を叩き出し、「鋭く痛烈!まさに傑作」(DEADLINE)、「世界最高の映画だ」(ポール・トーマス・アンダーソン監督)など絶賛が相次いだ。 主人公ユリヤを演じるのは、ノルウェーの新星レナーテ・レインスヴェ。奔放ながらも、年代特有の心の機微を大胆かつ繊細に表現する。トリアー監督も「この映画を作るきっかけは、レナーテだった。彼女の舞台での演技に魅了され、主演を務めたことのなかった彼女のために脚本を書いた。主人公のキャラクター造形、複雑な心境を作っていくうえで、彼女に助けられたことが沢山ある。人間ドラマ、コメディなど巧みに演じられる素晴らしい才能を持っている、今一番の女優だと思う」とレナーテを絶賛。 解禁された写真は、恋人アクセルに隠れて別の男性と楽しむ様子、オフモードのひと時、湖畔のパーティでの着飾った姿など、いずれもユリヤの日常を切り取ったもの。時に自己嫌悪に陥り、周りを傷つけながらも、気持ちに正直に人生を選択していくユリヤの物語に注目だ。     〈絶賛評、続々!〉 ★これは新しい!恋愛ドラマに青春モノを掛け合わせて、こんなにも甘美で魅惑的なものができるとは。何よりレナーテ・レインスヴェが素晴らしい。新たなスターの誕生だ。― THE GUARDIAN ★コメディとペーソスの間を巧みに行き来しながら描くヨアキム・トリアーのスリリングで奔放な一作。― SCREEN ★鋭く痛烈!まさに傑作。― DEADLINE ★大爆笑と悲痛が同居するヨアキム・トリアー監督のベスト作品!― THE PLAYLIST ★ユニークで感動的。面白くて、切なくて、最後にはほろ苦い。― IONCINEMA ★世界最高の映画だ。 ― ポール・トーマス・アンダーソン監督   Story ユリヤは30歳の節目を迎えたが、どうにも人生の方向が定まらず、自分の才能をいくつも無駄にしてきたと感じている。魅力的だった年上の恋人アクセルはグラフィックノベル作家として成功し、しきりに身を固めたがっているが、ユリヤは気乗りしない。ある夜、彼女は招待されていないパーティに紛れ込み、若く魅力的なアイヴィンと出会う。ほどなくアクセルと別れて新たな恋愛に身を投じ、人生の展望を見出そうとするが──。   「わたしは最悪。」 監督:ヨアキム・トリアー 脚本:ヨアキム・トリアー、エスキル・フォクト 出演:レナーテ・レインスヴェ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー、ハーバート・ノードラム © 2021 OSLO PICTURES - MK PRODUCTIONS - FILM I VÄST -  SNOWGLOBE -  B-Reel – ARTE FRANCE CINEMA 2021/ノルウェー、フランス、スウェーデン、デンマーク/カラー/ビスタ/5.1chデジタル/128分/字幕翻訳:吉川美奈子/後援:ノルウェー大使館
  • 第74回カンヌ国際映画祭で男優賞(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)、第11回オーストラリア・アカデミー賞で作品賞を含む最多8部門を受賞した、ジャスティン・カーゼル監督最新作「ニトラム/NITRAM」が、3/25(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国公開される。     1996年にオーストラリアのタスマニア島で起きた無差別銃乱射事件「ポート・アーサー事件」を映画化した「ニトラム/NITRAM」。何より「普通」の人生を求めていた20代半ばの青年は、いかにして同国史上最多の被害者を出す犯行に及んだのか──事件当日に至るまでの主人公の姿を、緊迫のタッチで描き出す。 主人公“ニトラム”を演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズは、ジャスティン・カーゼル監督の指導のもと、90年代当時のオーストラリアの映画やTV、音楽を膨大に視聴し、オーストラリア訛りの英語を習得、さらに体重も数10キロ増やすなど、徹底した役作りで臨んだ。その演技には「ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの演技が凄すぎる。賞をいくつ与えても足りないくらいだ」(RAI/イタリア)、「これほどまでに繊細なニュアンスと絶妙なグラデーションに富んだ殺人犯がかつて映画に存在したことがあっただろうか。ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの演技に完全に打ちのめされた」(NME/イギリス)など各国メディアの賛辞が寄せられ、カンヌ国際映画祭、シッチェス・カタロニア映画祭、オーストラリア・アカデミー賞ほかで男優賞を受賞。そんなケイレブのさまざまな姿を切り取った場面写真が解禁された。                   そして映画監督の黒沢清、石井裕也、豊田利晃、漫画家の山岸凉子など11名からコメントが到着した。(以下掲出。順不同・敬称略) 最初の10分(いや5分か)で引き込まれる。 決して認められない結末だけれど、彼の気持ちが食い込む。 ──山岸凉子(漫画家) あらゆる愛情を踏みにじるこの男が、世界のどこかに実在していたと考えるだけで嫌になる。いったいどうすればよかったのか。答えはない。実に過酷な映画体験だった。 ──黒沢清(映画監督) この殺人犯は悪魔ではない。僕たちとはきっと些細な違いしかない。それが現実だと思う。 ──石井裕也(映画監督) 開始早々、これは危険だと思い、観るのをやめようとした。でも主人公の視点にがっちりと固定されて、もう身動きが取れなかった。この、映画に“捕まる”という感覚は初めてだったし、捕まって本当に良かった。 ──尾崎世界観(クリープハイプ) 手渡されなければならなかったものを手渡されることのなかったひとつの家族。その息子と母親と父親のそれぞれの物語が、からみあい、ばらばらになってただここに落ちている。 花火の煙、草地、海と、それらの前でどうしようもなく息をしている主人公の小さくて大きな肉体を、私は忘れることができない。 ──藤野可織(小説家) 監督のジャスティ・カーゼルは「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」以上に大口径な写実を、主演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズは「アンチヴァイラル」の時よりも破滅的な暴発感をもたらした! ニトラムを無差別銃乱射事件へと駆り立てたものは何だったのか? この映画の“装填”が完璧であればある程、犯行の爆発は現実の銃社会に覆い隠されてしまう。 ──小島秀夫(ゲームクリエイター) 観客を選ぶ映画だが、僕は救われたような気がした。 ──豊田利晃(映画監督) 理解できない事件を起こした犯人の母の思考は意外にも、理解できる。 幸せになって欲しい、、こうなって欲しい、、。 親は願う。ただ時にそれは、その子の今に100%満足と思っていないのと同義になるのかもしれない。 子供は未完だ。でも成長して100%に近づく存在でなく、未完の今も明日も既に100%のまま成長する存在だと肝に銘じようと思わされた。 とても力を持った映画だ。 ──赤江珠緒(フリーアナウンサー) 事件とは何か、社会とは何か、狂気とは何か、人間とは何か。 ニュース報道では絶対にわからない、映画でしか捉えられない「現実」がここにはある。 ──金原瑞人(翻訳家) 「ニトラム」は謎の多いポートアーサー・マサカーの真相を解き明かすというよりは、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの、ひとりの人間の複雑で不可解な生がごろんとそこにあるかのような演技に象徴される通り、我々を惨劇へと至る過程にただただ立ち会わせる。 だからこそこの映画を観た者は、誰もが事件と無関係でいられなくなる。 ──磯部涼(ライター) だだ、絶望的な気持ちを抱えて生活する中で、愛される事と愛する事との感情が彼にとっての答えとして銃の乱射と結びける事には理解できませんでした。 ただケイレブ・ランドリー・ジョーンズ演じるニトラムの悲しい表情に僕の中にもある孤独が反応しました。 ──落合宏理(ファッションデザイナー)   さらに計60ページのオールカラーパンフレット販売、黒沢清監督と爆音映画祭主宰の映画評論家・樋口泰人によるトークショーも決定。映画がいかに紐解かれるか、注目だ。 トークイベント概要 【場所】新宿シネマカリテ(http://qualite.musashino-k.jp/) 【時間】3月26日(土)14:00の回上映後(約25分予定:15:50〜16:15) 【ゲスト】黒沢清(映画監督)×樋口泰人(boid/映画評論家)   「ニトラム/NITRAM」 監督:ジャスティン・カーゼル 脚本:ショーン・グラント 製作:ニック・バッツィアス 撮影:ジャーメイン・マックミッキング ACS 美術:アリス・バビッジ 編集:ニック・フェントン 音楽:ジェド・カーゼル 音響:スティーブ・シングル 出演:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、ジュディ・デイヴィス、エッシー・デイヴィス、ショーン・キーナンほか 2021年/オーストラリア/英語/ヴィスタ/110分/原題:NITRAM/日本語字幕:金関いな/配給:セテラ・インターナショナル © 2021 Good Thing Productions Company Pty Ltd, Filmfest Limited