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「しから始まるもの」の検索結果
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杏が主演&関根光才監督。《噓》から始まるヒューマンミステリー「かくしごと」
2024年2月7日一つの嘘をきっかけに、それぞれの《かくしごと》が明らかになっていく──。北國浩二の小説『噓』を原作に、「生きてるだけで、愛。」(18)の関根光才監督が杏の主演で描いたヒューマンミステリー「かくしごと」が、6月7日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷、テアトル新宿ほかで全国公開。ポスターと予告編が到着した。 認知症になった父を介護するため、田舎に戻った絵本作家の千紗子。ある日、事故で記憶を失った少年を助ける。その身体には虐待の痕があり、千紗子は少年を守るため、自分が母親だと嘘をついて一緒に暮らし始める。 疑似親子の千紗子と少年、そして父。初めはぎこちなかった3人だが、次第に心を通わせ、新たな家族の形を育んでいく。しかしその幸せは長く続かなかった……。 父親役は奥田瑛二、少年役は中須翔真。さらに安藤政信、佐津川愛美、酒向芳らが出演する。主題歌は羊文学の書き下ろし楽曲『tears』。心揺さぶる物語に注目したい。 https://www.youtube.com/watch?v=Z02LORhmJtk 〈コメント〉 関根光才(監督) 原作を読んで、これは個人的にチャレンジしたい題材だと思ったことが始まりでした。 千紗子の行動は社会的には許されないですが、過酷な状況にある人を助けたいという気持ちは誰しもが持っているのではないでしょうか。現実には無理だけれど、映画の中でその気持ちが伝えられたり、助けられるかもしれない可能性が提示されたら、傷が癒える人がいるかもしれない、と思いこの映画を制作しました。 これまでに見たことがない生々しい感情を演じる杏さんが見られる作品です。 杏(主演) 難しいシチュエーションの役だと思いました。 ただ、もしかしたら、今の自分だったらできるかもしれない、と思い、役に挑みました。千紗子の行動は果たして良いことなのか、悪いことなのか。観ている方も、自分だったらどうするか、など観終わった後誰かと話したくなる映画です。美しい日本の夏が描かれた映像の中で、嘘や愛情がどのような結末を迎えるのか、予想しながら御覧いただければと思います。 「かくしごと」 出演:杏、中須翔真、佐津川愛美、酒向芳、木竜麻生、和田聰宏、丸山智己、河井青葉、安藤政信、奥田瑛二 脚本・監督:関根光才 原作:北國浩二「噓」(PHP文芸文庫刊) 音楽:Aska Matsumiya 主題歌:羊文学「tears」F.C.L.S.(Sony Music Labels Inc.) エグゼクティブプロデューサー:松岡雄浩、津嶋敬介、小西啓介 企画・プロデュース:河野美里 プロデューサー:服部保彦、石川真吾、櫻田惇平 アソシエイトプロデューサー:青木真代 撮影:上野千蔵 照明:西田まさちお 録音:西條博介 美術:宮守由衣 装飾:野村哲也 衣裳:立花文乃 ヘアメイク:那須野詞 編集:本田吉孝 音響効果:渋谷圭介 助監督:亀谷英司 制作担当:入江広明 ラインプロデューサー:渡辺修 企画・制作:ホリプロ 配給:ハピネットファントム・スタジオ ©2024「かくしごと」製作委員会 文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会 公式サイト:happinet-phantom.com/kakushigoto -
ハンガリーの荒涼とした田舎町で、闖入者が破壊と暴力を呼び起こしていく──。「ニーチェの馬」を最後に56歳の若さで映画監督を引退した鬼才タル・ベーラが、2000年に発表した一大叙事詩「ヴェルクマイスター・ハーモニー」が、4Kレストア版で、2月24日(土)よりシアター・イメージフォーラムほかで全国順次公開。冒頭10分間の長回しシーン映像、著名人のコメントが到着した。 https://www.youtube.com/watch?v=Wv64aITgGdo 〈コメント〉 暴力はどこから来てどこへ向かうのか。それを時間をかけて追い続けるカメラと狂ったように繰り返される音楽。現代における行進曲の様な役割をする音楽は一体どんな音楽なのだろうと銃を片手にハンナシグラと踊る警視長を観ながら考えた。ありとあらゆるものを麻痺させる音楽。多様化の中で生まれたヴェルクマイスターハーモニー。平均化、多様化の中で破壊と思考停止は進む一方だ。ただはみ出すだけでは、それは相対的なものになるのでそれもまた平均化され思考停止への一途を辿るだけになってしまう。 多様性という名のレッテル貼り。監視する社会で全体主義は進む。 本物の多様性は際限なく違いを認識し続けるしんどいものだ。常に移ろい続ける人や事象との対話の中でわかっていないかもしれない、と思い続ける事は冒頭の天体の話、永遠についての話とも繋がってくる。しかし永遠は冷たく、共感とは程遠い。 すがるように映画の中のノイズにひたすら耳を傾けた。 ──石橋英子(ミュージシャン) うっとりするほど幽玄で、それでいて荒々しさのある長回しのカットに何度も声を漏らした。だが終始緊張は解けず、思いもよらない出来事が身に降りかかるまでの想像力を試されていたと気づく。 この映画に充満する負荷に思いを巡らせれば、日本で生きる私たちの生活、2024年の世界に降りかかっている出来事に符合する。 私たちが日々、画面越しに見ているものは映画ではない。 そう言われているような、張り詰めた夢だった。 ──君島大空(ソングライター/ギタリスト) 普段、みんなが信じているものは穴だらけでその穴はクジラが入るほどデカイんだよ ──しりあがり寿(漫画家) 多分、人間が死んだ直後、この世に少し留まる時間があるのなら、この映画の目線のように、人間達の葛藤と愚かさを空中に浮きながら観るのかもしれない。全体が長回しの映画。全ての絵の構図が展覧会にあるような名画のよう。それが動いている、ゆっくりと、ふわふわと浮きながら。目の前で静かに、熱く、破滅に向かってのドラマが行われている。観ている僕らは冷静に、浮きながら眺めている。それでいてこの映画はSF映画だと思う。 ──藤倉大(作曲家) 『ヴェルクマイスター・ハーモニー』は、忘れられない素晴らしい体験だ。 催眠術のように染みわたり、“夢”へと導いてくれる。 ──ジム・ジャームッシュ(映画監督) Story ハンガリーの荒涼とした田舎町。天文学が趣味のヤーノシュは老音楽家エステルの身の回りを世話している。エステルはヴェルクマイスター音律を批判しているようだ。 彼らの日常に、不穏な“石”が投げ込まれる。広場に忽然と現れた見世物の“クジラ”と、扇動者“プリンス”の声。群がり始めた人々は、やがて不満を沸騰させ、破壊とヴァイオレンスに向かう……。 「ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版」 監督・脚本:タル・ベーラ 原作・脚本:クラスナホルカイ・ラースロー 音楽:ヴィーグ・ミハーイ 編集・共同監督:フラニツキー・アーグネシュ 出演:ラルス・ルドルフ、ペーター・フィッツ、ハンナ・シグラ、デルジ・ヤーノシュ 2000年/ハンガリー=ドイツ=フランス/モノクロ/146分/配給:ビターズ・エンド © Göess Film, Von Vietinghoff Filmproduktion, 13 Production 公式サイト:www.bitters.co.jp/werckmeister
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若い女性教師が悪夢に直面。アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート「ありふれた教室」
2024年2月7日小さな事件をきっかけに学校の“不都合な真実”が暴かれていくさまを描き、第73回ベルリン国際映画祭でC.I.C.A.E AwardとLabel Europa Cinemasを受賞、ドイツ映画賞で作品賞をはじめ5部門を制覇、さらに本年度アカデミー賞で国際長編映画賞にノミネートされた「ありふれた教室」が、5月17日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほかで全国公開。ティザーチラシと特報映像が到着した。 若く熱心で正義感の強い教師のカーラは、新たに赴任した中学校で、同僚や生徒の信頼を得つつあった。そんな中、校内で相次ぐ窃盗の犯人として教え子が疑われ、校長らの強引な調査に反発したカーラは独自に犯人探しを開始。そして職員室にカメラを仕掛けると、ある人物が盗みを働く瞬間が捉えられた。 やがてカーラと学校側の対応をめぐる噂は、保護者の猛烈な批判、生徒の反乱、同僚との対立を招き、カーラは孤立無援の窮地に陥るが……。 https://www.youtube.com/watch?v=k3yF_J_4VCk 監督はこれが日本劇場初公開となるドイツの新鋭イルケル・チャタク、主演はミヒャエル・ハネケ作品「白いリボン」のレオニー・ベネシュ。正義と狂気がせめぎ合うスリラーに注目だ。 「ありふれた教室」 監督・脚本:イルケル・チャタク 出演:レオニー・ベネシュ 2022年/ドイツ/ドイツ語/99分/スタンダード/5.1ch/原題:Das Lehrerzimmer/英題:The Teachers’ Lounge/日本語字幕:吉川美奈子/提供:キングレコード、ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム/G © if… Productions/ZDF/arte MMXXII 公式サイト:arifureta-kyositsu.com -
大都市シカゴで、人々を救うために現場に急行する消防士と救命隊員たち。彼らの救出活動と人間ドラマの両方を描く人気ドラマシリーズ『シカゴ・ファイア』のシーズン10のDVDが2月7日に(Vol.1~Vol.6)レンタル開始され、3月6日にはセルDVD-BOX発売&DVD(Vol.7~Vol.11)レンタル開始となる。 災害現場の救出のリアルな描写 ドラマの魅力はこれまで通り。大都会シカゴのどこかで毎日発生する、交通事故、火事、建物の崩壊など、さまざまな緊急事態に真っ先に駆けつける消防隊員たちと緊急隊員たちを描くもの。災害現場の救出のリアルな描写と、そこで働く隊員たちや、現場で出会った人々の人間ドラマの両方が描かれていく。登場人物はみな人命救助を生き甲斐にする人々なので、基本的には善い人間ばかり。なので、いろんな問題が起きても、ドラマを見終わった時にいい気持ちになれるのもこのシリーズの嬉しいところだ。全米ではすでにシーズン12が放送中で、10年以上の長期間にわたってファンに支持され続けている事実が、このシリーズの面白さを証明している。 シーズン1からのメインキャラクター、ケイシーがこのシーズンで卒業! シーズン10での大きな変化は、レギュラー登場人物の交代。シーズン1の第1話からこのシリーズの中心人物だった、はしご第81小隊の中隊長マシュー・ケイシーが、このシーズン10の第5話でシリーズを卒業する。彼がなぜいなくなるのかはドラマの中で描かれるので、それも見逃せない。しかし、ケイシーが去るとなると、やっと前シーズンで彼のプロポーズを承諾した緊急救命士ブレットとの交際はどうなるのか。また、ずっと彼の親友だったレスキュー第3小隊の小隊長セブライドは大丈夫なのか。そこで起きるドラマにも注目したい。 一方、新たな主要人物も登場。ケイシーに代わる暫定小隊長として、新たな隊員ジェイソン・ベラムが配属になる。演じるのは、マーベルのヒーロー活動を支える組織S.H.I.E.L.Dを描くドラマシリーズ「エージェント・オブ・シールド」で凄腕の捜査官グラント・ウォード役を演じたブレット・ダルトン。彼が演じるベラムは、過去に秘密があるらしい。彼がどんな人物なのかも、このシーズンの見どころになる。 昇進、恋愛、出産------人間関係にも新たな変化が起きる 登場人物たちの人間関係にも変化あり。女性にモテるレスキュー隊のセブライドと、気の強いはしご隊小隊長キッドは、シーズン9で婚約したが、キッドは他の消防局に異動することになる。2人の関係にはまだまだ波乱がありそうだ。また、みんなが頼りにしている51分署長ボーデンは、地域総括リーダーへの昇進を打診されているが、引き受ければ51分署から去ることになる。果たして彼の決断は? そして、仲良し飲み仲間3人組、はしご隊のギャロ、ポンプ隊のリッター、女性緊急隊員ミカミは、3人でできる副業を探しているが、はたして副業は見つかるのか。ミカミには、新たな恋の気配も? 一方、レスキュー隊員クルーズには、初めての赤ん坊が生まれる。いつものこのシリーズ通り、登場人物たちの日々のさまざまな出来事が、心を温かくしてくれる。 人命救助のリアルな描写がスリリング 緊急隊員たちが直面する、様々な災害が巻き起こすスリルと、人命救助のリアルな描写も必見。このシーズンは、前シーズン最終話の緊迫した状況からスタート。転覆したボードに救助に向かったセブライトたちレスキュー隊は、船の中に閉じ込められてしまっている。彼らはどうやって脱出するのか。 他にも、交通事故で潰れた自動車の中から運転手をどうやって救い出すのかなど、救出活動の細かな手順が具体的に描かれて、臨場感たっぷり。その一方で、シカゴ全体の情報ネットワークがサイバー攻撃を受けて51分署がコールセンターの代理拠点になったり、移送中だった犯罪者がスーパーに立て篭もったり、飛行機からジェッドエンジンが落下すしたりと、毎回タイプの違う事態が起きて、視聴者を飽きさせない。 製作総指揮は、多数のスピンオフを持つ『ロー&オーダー』シリーズでもおなじみのドラマの名人、ディック・ウルフ。この『シカゴ:ファイア』も同じシカゴを舞台にしたスピンオフ2作が現在進行中で、刑事たちを描く『シカゴP.D.』は全米でシーズン11が、医師たちを描く『シカゴ・メッド』は全米でシーズン9が放送中。それぞれの登場人物が、スピンオフシリーズに登場するクロスオーバー・エピソードもあるので、ファンはスピンオフも要チェックだ。 文=平沢薫 制作=キネマ旬報社 https://www.youtube.com/watch?v=yPiU9dAh4ps 「シカゴ・ファイア シーズン10」 ●2月7日(水)DVD(Vol.1~Vol.6)レンタル開始 ●3月6日(水)セルDVD-BOX(5枚組)発売/DVD(Vol.7~Vol.11)レンタル開始 ▶DVDの詳細情報はこちら ●セルDVD 価格:10,450円(税込) ●2021-2022年/アメリカ/全22話/本編約916分 ●製作総指揮:ディック・ウルフ ●出演:ジェシー・スペンサー、テイラー・キニー、イーモン・ウォーカー、デヴィッド・エイゲンバーグ、カーラ・キルマー、ミランダ・レイ・メイヨ、アルベルト・ロゼンテ、アドリヤン・レイ、ハナコ・グリーンスミス、ジョー・ミノソほか ●発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント © 2021 OPEN 4 BUSINESS PRODUCTIONS LLC. All Rights Reserved.
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「RRR」「ランガスタラム」のラーム・チャラン主演で、整形手術により顔を変えた主人公の復讐を描いたハイパーアクション劇「ザ・フェイス」(2014)が、2月23日(金・祝)よりシネ・リーブル池袋、池袋HUMAXシネマズほかで順次公開。ポスタービジュアル、予告編、場面写真が到着した。 ニコラス・ケイジ主演「フェイス/オフ」(1997)にインスパイアされた顔面変形ストーリーだが、味付けはテルグ語映画特有のこってり感満点。過激なバイオレンスアクション、脱力を誘うお笑い、セクシーなダンスを盛り込んで楽しませる。 とりわけ『♪フリーダム』をはじめとする劇中歌に合わせたラーム・チャランの踊り、そして彼の従兄であり「プシュパ 覚醒」(2021)に主演したアッル・アルジュンのカメオ出演が見ものだ。 https://www.youtube.com/watch?v=ppvvb-Nko6k 「バードシャー テルグの皇帝」(2013)のカージャル・アガルワール、「ロボット2.0」のエイミー・ジャクソン(2018)も出演。熱きエンタテインメントに注目したい。 Story アーンドラ・プラデーシュ州のヴァイザーグに暮らす相思相愛のサティヤとディープティは、結婚を考えていた。そんな中、ギャングの首領ヴィール・バーイがディープティに恋慕してつけ回し始めたため、州都ハイダラーバードに逃れることに。ところが二人の乗ったバスはヴィール・バーイ一味に襲われて炎上し、ディープティは焼死する。 一命を取り留めるも顔を大火傷したサティヤは、手術で人相を変えてラームと名乗り、復讐のためヴァイザーグへ帰還。そしてシュルティという女性の協力を得て、次々と敵を倒していく。 やがてハイダラーバードのマフィアの親分ダルマの手下に狙われ始めたラーム。実はダルマが追うのは、スラムの人々を救おうとする大学生のチャランだった。ラームとチャランの関係とは……。 「ザ・フェイス」 出演:ラーム・チャラン、シュルティ・ハーサン、エイミー・ジャクソン、ジャヤスダ、ラーフル・デーヴ、スッバラージュ、アッル・アルジュン、カージャル・アガルワール 監督・脚本:ヴァムシー・パイディパッリ 原案:ヴァッカンタム・ヴァムシー、ヴァムシー・パイディパッリ 撮影:C・ラームプラサード 音楽:デーヴィ・シュリー・プラサード 編集:マールターンド・K・ヴェンカテーシュ 製作:ディル・ラージュ 製作会社:シュリー・ヴェンカテーシュワラ・クリエーションズ Yevadu(原題)/2014年/インド/テルグ語/PG12/166分 字幕:内海千広 配給:インドエイガジャパン 公式サイト:https://indoeiga.co.jp/theface