はから始まるものでの検索結果

作品情報
条件「はから始まるもの」の作品 5181件)

人物
「はから始まるもの」を人物名に含む検索結果 8280件)

記事
「はから始まるもの」の検索結果 50件)

  • NHKで『冬のソナタ』が放送されるや、韓流ブームに日本中が沸いた2003年。2004年に、『宮廷女官 チャングムの誓い』が放送されると、男性ファンを獲得し、韓国時代劇ブームを巻き起こした。 かつては骨太時代劇や、建国物語を描く一代記が中心だったが、徐々にエンタテインメントな作品がヒットするようになり、定番化していった。近年では、ヒロイックな女性主人公やジェンダーレスな登場人物が描かれ、多様性をテーマにした作品が、新しいスタンダードとなっている。そこで、弊誌「韓国ドラマで学ぶ韓国の歴史2024年版」発売記念企画として、時代と共に変化してきた時代劇の変遷を、キーワードと共に追ってみた。 ▶【関連記事】俳優で読み解く韓国時代劇  王の系譜と2010年以降に注目されたスターたち 【キーワード1:巨匠・大型時代劇】絢爛豪華! エンタメ時代劇の到来 『宮廷女官 チャングムの誓い』©2003-2004 MBC 朝鮮王朝時代の歴史書に残るたった1行の記述から王の主治医となった女性の一代記を生み出した『宮廷女官 チャングムの誓い』、建国神話の英雄を、過酷な運命を背負ったひとりの男の成長記、その “王への道” を映画並のスケールでスペクタクルに描いた『朱蒙〔チュモン〕』の成功は、それまでの時代劇の方向を大いに変えた。より壮大によりスリリングに、絢爛豪華なエンタテインメント時代劇の到来だ。時代劇の巨匠と称されるイ・ビョンフンはその後も、頑張り屋の主人公×職業(絵・医療・音楽・法律など)を掛け合わせ、ときめきと浪漫を感じさせる物語で活躍。 一方、『チャングム』の脚本家キム・ヨンヒョンは、脚本家パク・サンヨンと組み、『朱蒙』の演出家キム・グノンと『善徳女王』(09)を成功させる。さらに、アクションあり、人間模様あり、緻密で壮大なサスペンス『根の深い木―世宗大王の誓いー』(11)が大評判に。その前日譚、新しい世を求めた人々の姿を鮮やかに描く壮大な群像劇『六龍が飛ぶ』(15)も社会現象を生み、娯楽時代劇の決定版となった。イ・ビョンフン監督と脚本家キム・イヨン、コンビで活躍する脚本家パク・サンヨン×キム・ヨンヒョンは、その名を聞けば胸躍る大型時代劇の大家といっていいだろう。 左:『根の深い木―世宗大王の誓いー』©SBS   右:『善徳女王』©2009 MBC ALL RIGHTS RESERVED.   【キーワード2:活劇ヒーロー】アクション×ロマンス 活劇は時代劇の新機軸に 『チェオクの剣』©2003 MBC 英雄の一代記が主だった時代劇が大きく変化したのは、架空のキャラクターたちが躍動する、フュージョン時代劇が生まれてからだ。朝鮮時代の警察機構を舞台にした『チェオクの剣』は、捕物アクションと身分差ロマンスを見事にマッチ。イ・ソジン演じるストイックな武官が、戦闘で傷ついた部下(ハ・ジウォン)にかける「痛いか、私も痛い」は伝説の名場面に。筋骨隆々な男たちが、これでもか!とアクションを繰り広げた『チュノ〜推奴〜』(10)や、チ・チャンウクが伝説の剣士に扮した『ペク・ドンス』(11)など、アクションで見せつつ、男の友情や宿命の恋を融合させるアクションロマンスというジャンルが確立。若手俳優の起用が増えた。一方で、歴史的事件の裏側に古典ヒーローの活躍あり!といった作風も人気に。義賊イルジメの誕生に仁祖(インジョ)のクーデターを絡めた『イルジメ〔一枝梅〕』(08)や、ホン・ギルドンが、暴君燕山君(ヨンサングン)と対決する『逆賊-民の英雄 ホン・ギルドン-』のような痛快な物語も誕生している。 左:『逆賊-民の英雄 ホン・ギルドン-』© 2017 MBC 右:『チュノ~推奴~』©2010 KBS. All rights reserved    【キーワード3:若手登竜門時代】若手を起用しライト層の取り込みに成功! 『花郎〈ファラン〉』Licensed by KBS Media Ltd.© 2016 HWARANG SPC. All rights reserved 若手をメインキャストに迎えた、『トキメキ☆成均館スキャンダル』(10)の成功は、時代劇に学園もの、いい男軍団の活躍などを取り込むことになった。その結果、時代劇がアイドルや若手俳優の演技挑戦の場としても開かれていく。高麗王の麗しい息子役にベクヒョン(EXO)やナム・ジュヒョクらを抜擢した『麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』(16)、新羅時代の美男部隊をBTSのV、SHINeeのミンホらが演じた『花郎(ファラン)』(16)は、アイドルファンら若いドラマファンの獲得に成功している。その『花郎(ファラン)』に続き『青春ウォルダム〜運命を乗り越えて〜』(23)でも、圧倒的に麗しい王族役で魅せているパク・ヒョンシクや、『恋慕』のロウン(SF9)も含め、眼福演技ドルの活躍は今後も続きそうだ。 左:『麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~』©2016 Universal Studios, Barami bunda. Inc., and YG Entertainment Inc. 右:『恋慕』Netflixシリーズ   【キーワード4:スーパーファンタジー】神話の世界からゾンビまでスケールの大きな物語続々 Netflixシリーズ『キングダム』 韓国ファンタジー時代劇の幕開けは、高句麗第19代王・広開土太王(クァンゲトデワン)を神の転生として描いた超大型作『太王四神記』(07)だ。演出キム・ジョンハク×脚本ソン・ジナコンビは、その後、激動の高麗末期を舞台にした、タイムスリップロマンス『シンイ―信義―』(12)でカムバック。権力争いあり、推理あり、アクションありの時空を超えたロマンス劇を成功させた。現代社会とのミックスが可能なタイムスリップ時代劇は、いま、人気ジャンルに成長している。一方、『夜を歩く士〈ソンビ〉』など幽霊やこの世の支配を目論む悪鬼との戦いを描くダークファンタジーのなかでも、一際存在感を示しているのは、Netflixで配信されゾンビ×史劇という刺激的な素材で世界を席巻した「キングダム」(19~)シリーズだろう。また、9月からスタートする新シリーズではイ・ジュンギを主人公に迎える『アスダル年代記』もスケールの大きなファンタジー古代史として話題を独占。チュ・ジフン演じる世子の戦いの行方も気になる「キングダム」といい、今後の展開が期待される。 左:『夜を歩く士〈ソンビ〉』©2015 MBC 右:『シンイ―信義―』© The Great Doctor LLC and Master Works Ltd. Licensed by TOUCHSKY Ltd.   【キーワード5:闘うヒロイン】日陰で耐え忍ぶのをやめ日向へ 己の生きる女性急増中 『哲仁王后(チョルインワンフ)~俺がクイーン!?~』©STUDIO DRAGON CORPORATION 志をもった男たちが命がけの戦いに挑む、聖君を夢見る王が陰謀と戦うといった英雄ドラマが多かった時代劇にも新時代が到来。ここ2~3年は自分の道は自ら切り開くかっこいい女性として描く作品が急増中だ。『哲仁王后(チョルインワンフ)~俺がクイーン!?~』(20)は、口数も少なく、婦徳をもった女性と記されていた哲仁王后を、現代の男性の魂が入り込んだという大胆な設定に。男気質全開のナンパで、口悪いが、義理に厚いはちゃめちゃ王妃ぶりが人気を集めた。大切な人たちを守るため、自ら戦う王女を演じた『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』(21)のキム・ソヒョンは新しいピョンガン像を作った。王宮を支える宮女たちが自らの仕事に誇りをもって日々を送る姿を生き生きと描いた『赤い袖先』(21~22)、教育熱心な側室、悩める母の姿を鮮やかに描く『シュルプ』(22)と、“王の女” たちの姿も、様変わりした。この先、女性たちがどんな活躍をみせるのか楽しみは尽きない。 左:『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』©2021 Victory Contents Co.,Ltd. All rights reserved 右:『赤い袖先』©2021MBC  文=杉本真理 制作=キネマ旬報社 (韓国ドラマで学ぶ韓国の歴史 2024年版より一部加筆して転載) ▶韓流20周年特設サイト <韓流20周年記念韓国ドラマセレクション2023> 20周年を記念して韓流の元祖『冬のソナタ』から2023年最新の韓国ドラマまで7作品を4都市にわたり上映予定 <開催日時/会場> ■7/30(日) 北海道千歳市:千歳市民文化センター北ガス文化ホール 中ホール 1部:受付・開場 13:30 開演 14:00 「冬のソナタ」 2部:受付・開場 16:30 開演 17:00 「朝鮮弁護士」 ⇒終了しました ■9/9(土) 香川県高松市:香川県教育会館ミューズホール 1部:受付・開場 13:30 開演 14:00 「ヒョンジェは美しい~ボクが結婚する理由」 2部:受付・開場 16:30 開演 17:00 「私の国」 ■ 9/13(水) 東京:駐日韓国文化院ハンマダンホール 受付・開場 18:00 開演 18:30 「餌<ミッキ>」 ■10/13(金) 福岡県北九州市:黒崎ひびしんホール 中ホール 1部:受付・開場 14:30 開演 15:00 「ミラクル」 2部:受付・開場 18:00 開演 18:30 「赤い袖先」 出演 MC 古家正亨(ふるや・まさゆき)、Sanha 主催 韓国コンテンツ振興院(KOCCA)/ 駐日韓国大使館 韓国文化院 協力 aT韓国農水産食品流通公社 制作/運営 ぴあ株式会社 ▶「韓流20周年記念韓国ドラマセレクション2023」の応募はこちら <記事でご紹介したパッケージ&配信情報> 【キーワード1:巨匠・大型時代劇】 【2003年】『宮廷女官チャングムの誓い』 ◉コンパクトセレクション 全巻BOX、コンパクトセレクション=BOX1~2 発売中 ◉価格:全巻BOX=22,000円、BOX1~2=各11,000円 ◉発行・販売元:NHKエンタープライズ ©2003-2004 MBC 【2009年】『善徳女王』 ◉〈ノーカット完全版〉コンパクトDVD-BOX1 ~ 2 発売中 ◉価格:各11,000円 ◉発売:フジテレビジョン/ポニーキャニオン ◉販売:ポニーキャニオン ©2009 MBC ALL RIGHTS RESERVED. 【2011年】『根の深い木―世宗大王の誓い―』 ◉〈ノーカット完全版〉コンパクトDVD-BOX1~2 発売中 ◉価格:各11,000円 ◉発売:フジテレビジョン/ポニーキャニオン ◉販売:ポニーキャニオン ©SBS 【キーワード2:活劇ヒーロー】 【2003年】『チェオクの剣』 ◉コンパクトセレクションDVD-BOX発売中 ◉価格:5,500円 ◉発行・販売元:NHKエンタープライズ ©2003 MBC 【2010年】『チュノ~推奴~』 ◉期間限定スペシャルプライス DVD-BOX 発売中 ◉価格:5,500円 ◉発売:カルチュア・パブリッシャーズ ◉販売:TCエンタテインメント ©2010 KBS. All rights reserved 【2017年】『逆賊-民の英雄 ホン・ギルドン-』 ◉コンプリート・シンプルDVD-BOX1~2 発売中 ◉価格:各5,500円 ◉発売・販売:NBCユニバーサル・エンターテイメント © 2017 MBC 【キーワード3:若手登竜門時代】 【2016年】『花郎〈ファラン〉』 ◉コンパクトBlu-ray BOX1~2 発売中 ◉価格:各6,600円 ◉発売・販売:ポニーキャニオン Licensed by KBS Media Ltd.© 2016 HWARANG SPC. All rights reserved 【2016年】『麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~』 ◉コンプリート・シンプルDVD-BOX1~2 発売中 ◉価格:各5,500円 ◉発売・販売:NBCユニバーサル・エンターテイメント ©2016 Universal Studios, Barami bunda. Inc., and YG Entertainment Inc. 【2021年】『恋慕』 ◉Netflixシリーズ『恋慕』独占配信中 【キーワード4:スーパーファンタジー】 【2012年】『シンイ―信義―』 ◉Amazon Prime Videoチャンネル「エンタメ・アジア」にて配信中 © The Great Doctor LLC and Master Works Ltd. Licensed by TOUCHSKY Ltd. 【2015年】『夜を歩く士〈ソンビ〉』 ◉コンプリート・シンプルDVD-BOX 発売中 ◉価格:5,500円 ◉発行・販売:NBCユニバーサル・エンターテイメント ©2015 MBC 【2019年】『キングダムシリーズ』 ◉Netflixシリーズ「キングダム」シーズン1~2 独占配信中 【キーワード5:闘うヒロイン】 【2020年】『哲仁王后(チョルインワンフ)~俺がクイーン!?~』 ◉DVD-BOX1~2 発売中 ◉価格:各19,800円 ◉発売:ストリームメディアコーポレーション ◉販売:TCエンタテインメント ©STUDIO DRAGON CORPORATION 【2021年】『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』 ◉ディレクターズカット版 DVD-BOX1~3 ◉価格:各20,900円 ◉発売・販売:ポニーキャニオン ©2021 Victory Contents Co.,Ltd. All rights reserved 【2021~2022年】『赤い袖先』 ◉コンプリート・シンプルDVD-BOX1~2  9/6発売 ◉価格:各6,050円 ◉発売・販売:NBCユニバーサル・エンターテイメント ©2021MBC <韓国ドラマで学ぶ韓国の歴史 2024年版> ▶「韓国ドラマで学ぶ韓国の歴史 2024年版」の詳細はこちら
  •   イ・ビョンホン、パク・ソジュン、パク・ボヨンの共演で、大地震に見舞われたソウルの街で唯一崩落を免れたマンションを舞台に生存者たちの物語を描いた「コンクリート・ユートピア」が、2024年1月5日(金)より全国公開。ティザービジュアルが到着した。     マンションの臨時住民代表ヨンタクを演じるのは、「非常宣言」「白頭山大噴火」などディザスター作品でも大活躍のイ・ビョンホン。マンションの住人で誠実な公務員のミンソン役には、『梨泰院クラス』「ミッドナイト・ランナー」のパク・ソジュン。ミンソンの妻で看護師のミョンファ役には、「過速スキャンダル」「君の結婚式」のパク・ボヨン。監督は「隠された時間」の新鋭オム・テファが務める。 映画は韓国で初登場動員数1位を記録。トロント国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭、ハワイ国際映画祭などへの出品が決まり、第96回アカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表作品に選ばれた。いかなるドラマが巻き起こるのか、注目したい。   「コンクリート・ユートピア」 監督:オム・テファ 出演:イ・ビョンホン、パク・ソジュン、パク・ボヨン 配給:クロックワークス © 2023 LOTTE ENTERTAINMENT & CLIMAX STUDIO, INC. ALL RIGHTS RESERVED. 公式サイト:https://klockworx-asia.com/CU/
  •   セクシャルマイノリティ視点の短歌を多く発表してきた歌人で小説家の小佐野彈が、歌舞伎町に生きる若者の三角関係を綴った小説『車軸』(集英社文庫刊)が映画化。11月17日(金)よりTOHOシネマズ 新宿ほかで全国公開される。ポスタービジュアルと予告映像が到着した。     監督を松本准平(「最後の命」「パーフェクト・レボリューション」「桜色の風が咲く」)が務め、主人公3人を矢野聖人(『王様戦隊キングオージャー』『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』)、錫木うり(「衝動」『サワコ〜それは、果てなき復讐』)、水石亜飛夢(「鋼の錬金術師」『魔進戦隊キラメイジャー』「忌怪島」)が演じる。さらにリリー・フランキー、筒井真理子、奥田瑛二らが共演。 映画は第15回ライトハウス国際映画祭コンペティション部門に出品され、この先、マドリード国際映画祭2023外国語映画コンペティション部門、第18回クエンカ国際映画祭(FICC)コンペティション部門への出品が決まっている。     裕福な実家を「偽物だから」と嫌悪し、本物に憧れる真奈美(錫木うり)。友人にゲイの資産家・潤(矢野聖人)を紹介され、彼に連れて行かれたホストクラブで聖也(水石亜飛夢)と出会う。 ある日、潤に誘われてジョルジュ・バタイユの小説『マダム・エドワルダ』の朗読劇を鑑賞した真奈美は、主人公を甘美なエロスへ導く神・エドワルダの姿に、血が沸き立つような感動を覚える。 一人のホストを “共有” し、やがて互いを渇望するようになった二人の行く末は……。   〈コメント〉 矢野聖人/潤 役 今回「車軸」で潤役を演じています矢野聖人です。 2年前の夏、松本監督から直接「聖人!映画やろうよ」とお声掛け頂き出演が決まりました。 新しい取り組みや準備をして撮影した作品です。 いよいよ公開になるという事で、この作品が飛び立つ時が来たんだと嬉しく思います。皆様是非ご覧下さい。 錫木うり/真奈美 役 この作品に出会い、潤、真奈美、聖也という3人の存在が放つそれぞれの人間臭さに強く共感を抱きました。演じた「真奈美」と知り合う上で彼女の飄々と生きる真っ直ぐな眼差しを大切にしながら撮影に挑みました。 この作品に生きる3人を見つめ、他の誰の言葉でも無く、個として今をどう感じるかを問うきっかけになれば嬉しいです。 水石亜飛夢/聖也 役 自分とはあまり縁のなかった妖艶に輝くホストという職業。刺激的な世界を日常に落とし込むよう励みました。生き方もセクシュアリティも全く異なる3人。歪で切ないココロとカラダの重なりを感じていただけたらと思います。 原作者・小佐野彈 『車軸』は歌人の僕が5年前に書いた初の小説であり、その後小説家としても活動するきっかけとなった特別な作品です。形式を無視して1週間で書いた、この粗削りで暴力的な小説には、僕の抱えている切実なものの全てを詰め込みました。それぞれ僕の化身である真奈美と潤、そして聖也が、このたび映像として新たな命を与えられます。スクリーンの中で生きて動き、葛藤する彼らの姿にご期待下さい。 松本准平監督 世界がコロナに見舞われはじめた頃、この小説に出会いました。歌人でもある小佐野彈さんの新鮮で大胆な感性を通して、この作品ならば、今・自分たちが生きる場所のことを描くことができると直感し、心躍りましたが、同時にあまりにも複雑な人物たちの有様を捉えることは大変な挑戦でした。精鋭のスタッフによるゲリラ撮影を敢行し、演出方法を根本的に変更しましたが、なによりも、この作品に応え、自分の身心を使って登場人物たちを現してくださった役者の皆様に心から敬意を表します。 この作品が届けられることを幸福に思います。様々なことを感じていただけると嬉しいです。     「車軸」 出演:矢野聖人、錫木うり、水石亜飛夢、リリー・フランキー、筒井真理子、奥田瑛二 原作:小佐野彈 監督・脚本:松本准平 ©「車軸」製作委員会 ©小佐野彈 公式サイト:https://shajiku-movie.com/
  •   1955年8月28日にミシシッピ州で、黒人少年が惨殺される。母親は悲痛を胸に、黒人の生活を脅かすアメリカ社会に立ち向かう──。黒人の公民権運動を大きく前進させるきっかけとなった《エメット・ティル殺害事件》を映画化した「ティル」が、12月15日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開。本ポスターと場面写真が到着した。     1955年のイリノイ州シカゴ。夫が戦死して以来、空軍で唯一の黒人女性職員として働くメイミー・ティル(ダニエル・デッドワイラー)は、14歳の一人息子エメット(ジェイリン・ホール)と平穏に暮らしていた。 しかし、エメットが初めて故郷を離れ、ミシシッピ州マネーの親戚宅を訪れた際に悲劇は起きる。飲食雑貨店で白人女性キャロリン(ヘイリー・ベネット)に向けて「口笛を吹いた」ことで、エメットは白人たちの怒りを買い、リンチの末に殺されて川に投げ捨てられた。 変わり果てた息子と対面したメイミーは、この陰惨な事件を世に知らしめるため、ある大胆な行動に出る。その姿は多くの黒人に勇気を与え、社会変革の原動力となっていく──。       製作をウーピー・ゴールドバーグや「007」シリーズのバーバラ・ブロッコリらが担当(ウーピーは出演もしている)。60の映画祭で21部門受賞、86部門ノミネートを果たし、主演ダニエル・デッドワイラーはゴッサム・インディペンデント映画賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー、サテライト賞などで女優賞に輝いた。 2022年3月には、人種差別によるリンチを連邦法の憎悪犯罪(ヘイトクライム)とする〈エメット・ティル反リンチ法〉が成立している。愛情深い母親であり、勇気ある改革者。その魂に触れる実録劇に注目したい。       「ティル」 製作:ウーピー・ゴールドバーグ、バーバラ・ブロッコリ 監督・脚本:シノニエ・チュクウ 出演:ダニエル・デッドワイラー、ウーピー・ゴールドバーグ、ジェイリン・ホール、ショーン・パトリック・トーマス、ジョン・ダグラス・トンプソン、ヘイリー・ベネット 2022年/アメリカ/シネマスコープ/130分/カラー/英語/5.1ch/原題『TILL』/字幕翻訳:風間綾平/PG-12/配給:パルコ、ユニバーサル映画 © 2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.
  •   葛飾北斎、喜多川歌麿をはじめとする江戸の浮世絵師たちが、並々ならぬ情熱を注いだ《春画》。数多の一級作品が生まれたが、明治時代になると “猥褻画” として取り締まられ、日本文化から姿を消した。出版物や展覧会を通し、アートとして再評価の機運が高まったのは、つい最近のことだ。10月13日(金)には劇映画「春画先生」が封切られる。 そしてこのたび、春画の世界に迫ったドキュメンタリー「春の画 SHUNGA(はるのえ しゅんが)」を11月よりシネスイッチ銀座ほかで全国公開することが決定。ポスタービジュアルが到着した。     映し出されるのは、北斎の有名な “蛸と海女” の絵、歌麿の『歌まくら』、鳥居清長の『袖の巻』、鈴木春信のユーモラスな『風流艶色真似ゑもん』、大名家への嫁入り道具と伝えられる華麗な肉筆巻物、ヨーロッパのコレクター秘蔵の春画幽霊図などバラエティに富んだ傑作の数々。さらに、贅を尽くした源氏物語のパロディ『正写相生源氏』(歌川国貞)の絢爛豪華な “極初摺り” も登場。金・銀などを惜しみなく使い、超絶技巧を駆使した立体的な表現は、現代では再現不可能とまで言われている。 春画に描かれた性愛のかたちは驚くほど多彩。そこに歓喜と興奮、情熱と悲哀、嫉妬、駆け引きなど人間味あふれるドラマが浮上し、《笑い絵》と称される春画ならではのユーモアも滲み、まさに生命そのものの魅力となって観る者を引き込む。復刻やデジタル化などのプロジェクト紹介、春画のアニメ化も見どころだ。 監督は数々のドキュメンタリー番組を手掛けてきた平田潤子。約150年間にわたって禁じられ、忘れられた《春画》のドラマチックさに惹かれ、北海道から九州、さらに海外まで取材し、美術コレクターや浮世絵研究家、美術史家、彫師、画家などを取材した。アニメパートでは、森山未來と吉田羊がボイスキャストを務める。   〈コメント〉 平田潤子監督 なぜ日本にはこんなにもエロなアートがあるんだろう?この圧倒的なクオリティと成熟はなぜ?そんな好奇心から春画をめぐる旅をはじめました。ご先祖さまたちの性に対する飽くなき探求心に、感心したりあきれたり…でも撮影を通して感じたのは、生そのものの持つ官能性と、美しさでした。 めくるめく春画の世界に描かれた、ちょっとおかしくて愛おしい人間たち。今と変わらぬ彼らの姿を、ぜひのぞき見てください。 小室直子(企画・プロデュース) 本作は2019年の夏ごろから企画をはじめました。本年10月13日公開の劇映画『春画先生』(塩田明彦監督、ハピネット・ファントムスタジオ配給)を制作する中で、あまりに春画世界が奥深くしかも、書籍でしか知ることのできない興味深いエピソードや作品にあふれていることを知りました。テレビでは放送できないけれど、映画館であれば映像で春画世界をもっと多くの皆様に紹介できると制作を決意しました。今まで春画について聞いたことがあるけど、良く知る機会がなかった皆様に楽しんでいただけると思います。 橋本佳子(プロデューサー) 5年前、日米国際共同制作の番組「江戸あばんぎゃるど」を制作しNHKで放送した。浮世絵をテーマにしながらもテレビという性質上、春画には触れることが出来ず、今回ついにその素晴らしさを描くことが叶えられた。期せずして出演者、スタッフに女性が多く集まった本作。その視点からタブーの存在として秘匿されてきた春画の豊穣な世界を紐解き、軽やかに令和の時代に解き放した。   「春の画 SHUNGA」 出演:横尾忠則、会田誠、木村了子、石上阿希、早川聞多、浦上満、アンドリュー・ガーストル、ミカエル・フォーニッツ、橋本麻里、朝吹真理子、春画ール、ヴィヴィアン佐藤、樋口一貴、高橋由貴子、山川良一 朗読:森山未來、吉田羊 監督:平田潤子 製作:中西一雄、小林敏之 企画・プロデュース:小室直子 プロデューサー:橋本佳子 音楽:原摩利彦 撮影:山崎裕、髙野大樹 録音:森英司、阿斯汗 編集:鈴尾啓太 構成:檀乃歩也 製作:『春の画 SHUNGA』製作委員会(カルチュア・エンタテインメント、TCエンタテインメント) 企画・製作:カルチュア・エンタテインメント 制作:ドキュメンタリージャパン 配給:カルチュア・パブリッシャーズ 2023/日本/カラー/ビスタサイズ/5.1ch/121分/デジタル/レーティング:R18+ ©2023『春の画 SHUNGA』製作委員会 ※一部劇場では4K上映 文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会 公式サイト:www.culture-pub.jp/harunoe/