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  • クラウドファンディング・プラットフォームのMotionGalleryは参議院選挙公示日の6月22日、俳優やアーティストたちが投票を呼びかけるVOICE PROJECTの2022年度版の動画を公開し、クラウドファンディングを実施中だ。 〈Actor_ver〉には池田エライザ、池松壮亮、伊藤英明、賀来賢人、北村匠海、高良健吾、鈴木福、長澤まさみ、夏木マリ、松重豊、松本まりか、ムロツヨシ、MEGUMI、〈Culture_ver〉には綾小路翔、井上咲楽、Awich、小泉今日子、Chara、塚本晋也、中村壱太郎、浜野謙太、般若、松尾スズキ、ゆうこす、Licaxxx、ryuchellが出演している。   Actor_ver   Culture_ver   プロジェクトの始まりは、2021年の衆議院議員選挙の少し前にYouTubeに投稿したひとつの動画だった。約5割という日本の低い選挙投票率を上げて人々の政治への関心を高め、政治や生活について気軽に話し合える暮らしやすい社会を実現したい。そうしたプロジェクトの理念に賛同した俳優やミュージシャンが投票を呼びかけ、大きな反響を呼んだ。 2022年は活動をステップアップさせ、「エンタテインメント性を意識した動画」「多様な考えや思いを知るための音声コンテンツ」「選挙・投票の リテラシーを高めるための情報へのアクセス」などを発信していく。政治的に中立で、後ろ盾のない同プロジェクトの活動継続のために支援金は使われる。主な用途は、撮影・照明機材費、スタジオ費、映像編集費、ウェブサイト制作費、スタッフの最低限の人件費となる予定だ。 ▶︎ VOICE PROJECTのページへ ▶︎ クラウドファンディング実施中
  • 日本映画界が誇る名優たちとスタッフのプロの仕事の結晶ともいえる、見応えたっぷりのサスペンス・ミステリー 自然豊かな美しい島に、たった一人の人間の悪意がノイズとなって広がっていく、新感覚のサスペンス・ミステリー「ノイズ」。藤原竜也と松山ケンイチが、2006年の「デスノート」シリーズ以来、約15年ぶりに本格共演したことでも話題となった本作のブルーレイとDVDが、6月22日にリリースされる。   “ノイズ”というタイトルに込められた様々な意味 舞台となるのは、過疎が進む愛知県の絶海の孤島・猪狩島。泉圭太(藤原竜也)の生産した黒イチジクが人気となり、国からの交付金5億円が内定した同島は、久々に明るい話題で盛り上がっていた。そんな矢先、農園に現れた見知らぬ不気味な男に家族を狙われた圭太は、揉み合ううちに誤って男を殺してしまう。その場に居た幼馴染の猟師・田辺純(松山ケンイチ)と新米警官・守屋真一郎(神木隆之介)は、島の未来のために隠蔽を決意。しかし、圭太が殺した男は、出所したばかりの凶悪犯・小御坂(渡辺大和)で、その保護司の死体が島内で発見されたことから、畠山努(永瀬正敏)、青木千尋(伊藤歩)ら愛知県警本部の刑事が大挙して島を訪れ、24時間体制で小御坂の捜索が開始される。圭太は、妻の加奈(黒木華)と娘との幸せな生活や、活気を取り戻しつつあった島の未来を守ろうと、純と真一郎と共に死体を隠す方法を探るが、島中には刑事の姿が溢れている。畠山と青木が圭太たちに疑惑の目を向ける中、小御坂が起こした悪意のノイズは島中に広がり、さらなる事件も引き寄せてしまう…。 序盤で主人公が意図せず殺人事件を起こしてしまうため、本作は犯人探しではなく、“いかに事件を隠すのか”が、極限状態の中の犯人側の視点から描かれる。さらには警察の捜査が進む中、様々な人々の思惑が絡み合い、予測不能な思わぬ事態に発展。不快な雑音や異音を指すタイトルロールの“ノイズ(noise)”とは、出所したばかりの凶悪犯・小御坂の悪意が起こした不協和音だけでなく、そこから派生して伝播していくあらゆるものを指し、島民たちにとっては島の生活を乱す警察たちも“ノイズ”となる。何が正しく、何が悪なのかも曖昧となっていく人間ドラマがサスペンスフルに描かれ、ラストにはさらに驚愕の真実も判明。“ノイズ”というタイトルに込められたさらなる意図も明らかとなっていく。   芝居の上手い俳優ばかりが揃い、迫真の演技で激突 本作は、『グランドジャンプ』(集英社刊)で連載された筒井哲也の同名漫画(コミック全3巻)の映画化となるが、舞台設定を島に変更することで緊迫感を増すと共に、ラストもオリジナルとなっているため、原作を読んでいる人でも驚きをもって楽しむことができる。 また、物語自体の面白さが最大の見所なのはもちろんだが、日本映画界が誇るプロフェッショナルばかりが結集した作品であることも、本作の大きな魅力となっている。出演俳優は、とにかく芝居の上手い俳優ばかり。親友同士を演じたW主演の藤原竜也と松山ケンイチ、二人と幼馴染の新米警官役の神木隆之介、藤原演じる圭太の妻役の黒木華、刑事役の永瀬正敏と伊藤歩、偏屈な老人役の柄本明、島の町長役の余貴美子らを始め、渡辺大知、酒向芳、迫田孝也、鶴田真由、波岡一喜、菜葉菜、寺島進らが出演。自由劇場の先輩後輩である柄本と余がまさに激突するほか、名優たちによる痺れるような迫真の演技のぶつかり合いを全編で見ることができる。 そんな高い演技力を持つ俳優たちの力を最大限に引き出してみせているのが、「ヴァイブレータ」(03)「余命1ヶ月の花嫁」(09)「ストロボ・エッジ」(15)など幅広い作品を手掛けてきたベテランの廣木隆一監督。その確かな演出力で、圭太が誤って殺人を犯してしまうシーンなど、重要な場面の多くを1カットの長回しで撮影し、ヒリつくような緊張感を生み出している。特にクライマックスの5分以上に及ぶ長回しのシーンは、台本では7頁にもわたることや内容の複雑さから、俳優陣は長丁場の撮影を覚悟していたそうだが、リハーサルで廣木監督が1カットで撮ることを決定したことから、俳優・スタッフ共に驚きつつも現場の士気が上がり、いい緊張感の中で集中し、短時間で撮影が済んだという。 プロフェッショナルな俳優とスタッフが結集した本作は、観客が我に返ってしまうような不自然な演出や芝居、作為的な描写などの“ノイズ”がなく、2時間8分の全編をノンストップで物語に没入して見ることができる。まさに日本映画界が誇るプロの仕事の結晶ともいうべき、見応えたっぷりの映画となっている。   クライマックスの1カット長回し撮影の裏側に迫る貴重なメイキング 6月22日発売のブルーレイ&DVDの豪華版には、約2時間にも及ぶ映像特典が収録されているほか、カラーブックレットも封入。映像特典には、メイキング映像、完成披露や初日の舞台挨拶などのイベント映像集、PR映像集が収められている。 イベント映像集では、「デスノート」以来、約15年ぶりに本格共演(2009年の藤原主演「カイジ 人生逆転ゲーム」では松山が友情出演)した同じ事務所の先輩後輩でもある藤原と松山の仲の良さや刺激し合える関係性であることが垣間見えるほか、二人がネタバレしないように苦心しながら作品をアピールする微笑ましい姿や、ファンから寄せられた様々な質問に楽しく答える様子を見ることができる。また、撮影現場のエピソードを、永瀬正敏が現場で撮影した貴重なオフショットを見ながらキャスト陣が語りあう模様なども収録している。 そして、最も見所なのが、随所にキャスト陣の現場コメントも挟みながら綴られるメイキング。藤原、松山、神木、永瀬らが、初めて組んだ廣木監督の演出ぶりに全幅の信頼を寄せている様子がよくわかる。廣木監督について、藤原は「ここまで才能があって(今まで)出会ってなかったのがショックだった。もっと早く出会いたかったけど、いま出会えて幸せだった」、松山は「役者に好かれる監督と言われる理由がよくわかった」と、それぞれが語っている。また、監督が撮影当日の現場リハーサルで長回しの撮影を提案し、現場に緊張感が走ると共に士気が上がる様子なども収められている。その本番に向けて俳優やスタッフが準備する姿やその撮影が無事に終了した後に、役者たちが「もうお終い? そんなことあるんだ!」「監督すごすぎるわ」と感嘆の声をもらす姿などは、まさに撮影現場を覗き見ているかのような臨場感があり、貴重な映像特典となっている。   文=天本伸一郎  制作=キネマ旬報社   「ノイズ」 ●6月22日(水)Blu-ray&DVD(レンタル同時) Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら ●ノイズ 通常版 DVD 4,180円(税込)   ●ノイズ 豪華版 Blu-ray&DVD 8,250円(税込)   ★<特典映像>メイキング映像、イベント映像集、PR映像集 ★<封入特典>カラーブックレット   ●2022年/日本/本編128 分 ●原作:筒井哲也「ノイズ【noise】」(集英社 ヤングジャンプ コミックス GJ刊) ●監督:廣木隆一 ●脚本:片岡翔 ●企画・プロデューサー:北島直明 ●出演:藤原竜也、松山ケンイチ、神木隆之介、黒木華、伊藤歩、渡辺大知、酒向芳、迫田孝也、鶴田真由、波岡一喜、菜葉菜、寺島進、余貴美子、柄本明、永瀬正敏 ほか ●発売・販売元:VAP ©筒井哲也/集英社 ©2022映画「ノイズ」製作委員会
  • どんな危機にも立ち向かう最強チーム! 人気ドラマシリーズ『S.W.A.T.』が描く、新たな試練 6月から7月にかけてソニー・ピクチャーズから『ブラックリスト』『S.W.A.T.』『グッド・ドクター 名医の条件』と至極の海外テレビドラマの最新シーズンが連続リリースとなる。その第2弾となるのは、全米第2の規模を誇る大都市でありながら、人種間の緊張と貧富の格差、麻薬や銃の蔓延などを発端とした犯罪が後を絶たないロサンゼルスで、卓越した戦闘スキルとチーム力を駆使して凶悪犯に立ち向かう特殊武装戦術部隊(Special Weapons And Tactics)の活躍を描いた犯罪捜査ドラマ『S.W.A.T.』。そのシーズン4のDVDが6月22日にリリースされる。   伝説的TVシリーズを装いも新たにリメイク 本作は1975年に作られたTVドラマ「特別狙撃隊S.W.A.T.」を現代風にアップデートして作られたリメイク版シリーズ。2003年にはサミュエル・L・ジャクソン、コリン・ファレル主演で映画化もされているが、オリジナル版を知らない世代でも本作の有名なテーマ曲は、国内のバラエティ番組やドキュメンタリーなどで使われているので、どこかで一度は耳にしたことがある人も多いだろう。 日夜を問わず発生する凶悪事件の現場に駆け付け、事態を瞬時に解決する任務を負った凄腕揃いのS.W.A.T.チームをまとめるリーダー・ホンドー役で主演を務めるのは、TVシリーズ「クリミナル・マインド」でも印象深い演技を見せた俳優シェマー・ムーア。鍛え上げられた肉体と明晰な頭脳を兼ね備えながら、自身が生まれ育った地区で湧き上がる市民の警察への不信感と憤りに心を痛める彼の葛藤が、ドラマを熱く盛り上げる。   「ワイルド・スピード」シリーズのジャスティン・リンが製作総指揮 また本作は、大ヒット映画「ワイルド・スピード」シリーズの監督として知られるジャスティン・リンが、製作総指揮の一人として名を連ねている(シーズン1の第1話では監督も担当)。タフな犯罪世界を生きる「ファミリー」の絆を描いてきた同シリーズとも共通する、「チームは家族」が信条のS.W.A.T.メンバーによる群像劇としての面白さも、本作の魅力を支えている大きな要因だろう。 リーダーのホンド―を中心として、人種や性別も多様なメンバーが抱える複雑な境遇を背景に、それぞれプライベートの悩みや喜びも分かち合っていく姿は、正に職務を超えて命を預け合う者たち同士の熱い絆を感じさせる。そんな彼らが様々な節目で迎える別れや再会の行方も、本シリーズが世代や人種を超えて支持を集める見どころの一つ。S.W.A.T.を支える「チームは家族」の心意気は、今やドラマ内での設定を超えて、本作に関わるスタッフ&キャスト全員の心にも深く刻まれているに違いない。   コロナ禍に揺れる世界でS.W.A.T.チームが迎える、かつてない危機 シリーズ開始当初から、警官による過剰防衛や銃撃事件など、全米が抱える現実の「危機」とも誠実に向き合ってきた本作だが、今回のシーズン4では、世界が新型コロナウィルスによるパンデミックに襲われた2020年に突入。百戦錬磨のS.W.A.T.チームでも経験したことのない未曾有の事態に戸惑いつつも、メンバーそれぞれが自身のアイデンティティーと向き合いながらの行動を強いられる今シーズンの展開は、長くシリーズを追いかけてきたファンの目にも新鮮なものとして映るはずだ。 特にシーズン4の初回を飾るエピソード「3世代の17歳」では、1992年に発生したロス暴動時の若きホンド―と、BLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動真っ只中の現在を生きる一人の少年、そしてホンド―の父が若かった頃の黒人差別が公然と行われた時代と、それぞれの世代の「17歳の黒人少年」が抱える感情が綴られ、時代が変わっても一向に改善しないアメリカの「差別」という病巣が浮き彫りとなっていく。アクション一辺倒の展開では決して描き切れない「問いかけ」を残す、シリーズでも屈指の感動エピソードと言えるだろう。 もちろん今シーズンもこれまでと同様に、凶悪犯とS.W.A.T.チームとの息詰まる戦いが満載だが、決して一過性のスリルだけではなく、各エピソードでの問題提起が少しでも現実の社会を変えるきっかけになることを望むという製作陣の願いは、今後も一層シリーズを深く掘り下げていく原動力となっていくはずだ。既に本国ではシーズン6までの継続も決定しているというS.W.A.T.チームの活躍から、これからも目が離せない。   緊迫のスタント場面の裏側を捉えた特典映像も必見 今回リリースされるDVD BOXの特典映像には、ドラマ撮影の合間でのスタッフ&キャストの和やかな雰囲気が伝わってくるNGシーン集のほか、第17話「それぞれの選択」のクライマックスで描かれた、タンクローリーとS.W.A.T.チームとの息詰まるチェイス場面のメイキングを収録。正にS.W.A.T.チームの活躍に勝るとも劣らない、最高に息の合った撮影クルーの仕事ぶりに改めて息を呑むはずだ。撮影終了後に主演のシェマー・ムーアが語る、スタントチームへの敬意に満ちた言葉を含め、正に本シリーズの「結束力」が垣間見えるかのような、貴重な映像マジックの裏側を目撃してほしい。   文=Takeman 制作=キネマ旬報社   「S.W.A.T. シーズン4」 ●6月22日(水)DVDリリース(レンタル同時) DVDの詳細情報はこちら ●DVD コンプリートBOX【初回生産限定】 13,200円(税込)   ★<特典映像>NGシーン、タンクローリーを止めろ ★<初回限定仕様>三方背アウターケース仕様、チャプターカード   ●2020年/アメリカ/本編約756 分 ●企画・脚本:アーロン・ラサーン・トーマス 企画・製作総指揮:ショーン・ライアン 製作総指揮:ニール・H・モリッツ ●製作:ジェームズ・スクーラ、ニック・ブラッドリー、シェマー・ムーア ●監督:ビリー・ギアハート、ダグ・アーニオコスキー、シェリー・ドヴォラック ●脚本:ケント・ロザラム、マシュー・T・ブラウン ●出演:シェマー・ムーア、アレックス・ラッセル、リナ・エスコ、ケニー・ジョンソン、デヴィッド・リム、パトリック・セント・エスプリト、ジェイ・ハリントンほか ●発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント © 2020, 2021 Sony Pictures Television Inc. and CBS Studios Inc. All Rights Reserved.
  • サハラ砂漠の真ん中でカフェをひとりで切り盛りする年老いた女主人と、行き交う人々の姿を捉えたドキュメンタリー「サハラのカフェのマリカ」が、8月26日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開される。     その簡素なカフェにはトラック運転手や旅人などが次々とやって来ては、コーヒーを飲みながら国や人生、家族について女主人のマリカとおしゃべりし、去っていく──。そんな緩やかな砂漠の日常を、アルジェリアの新鋭ハッセン・フェルハーニ監督が描き出し、第72回ロカルノ国際映画祭最優秀新人監督賞および第11回DMZ国際ドキュメンタリー映画祭最高賞に輝いた注目作だ。   カフェを営む高齢のマリカは、遠くの山々と同じように雄大な自然の一部のよう。砂漠に疲れた旅人は彼女に会う巡礼のようにこの場所にやってくる ──CINEVUE                            「サハラのカフェのマリカ」 出演:マリカ、チャウキ・アマリ、サミール・エルハキム 監督・撮影:ハッセン・フェルハーニ プロデューサー:オリビエ・ボイショット&ナリマネ・マリ 原題:143 Rue du Désert/英題:143 Sahara Street 製作:Allers Retours Films、Centrale Electrique アルジェリア・フランス・カタール/2019年/104分/カラー/ドキュメンタリー 配給:ムーリンプロダクション © 143 rue du désert Hassen Ferhani Centrale Électrique -Allers Retours Films HP:https://sahara-malika.com/
  • サイレント映画の “無垢なる発明家” チャーリー・バワーズが監督・主演した1920年代のサイレント映画4作品+キャリア初期の短編アニメーション2作品をオリジナル伴奏付きで上映する「NOBODY KNOWS チャーリー・バワーズ –発明中毒篇–」が、9月17日(土)より渋谷ユーロスペースほかで全国順次スタート。     サイレント時代末期に生み落とされた、モダンでパンク、シュルレアリスティックでクレイジーなチャーリー・バワーズの作品群。ストップモーション・アニメーションと実写が融合(“バワーズ・システム”と名付けられている)した奇想天外な映像世界、そしてバワーズが覗かせる喜劇王バスター・キートンのような憂愁と狂気は、驚きと笑い、時に恐怖さえもたらす。アンドレ・ブルトンやクエイ兄弟など数々の芸術家を魅了したバワーズだが、実態は謎のまま。これほどの異能が、なぜ歴史に埋もれてしまったのか? そんな、自分の存在すら煙に巻いてしまった斜め上の天才バワーズの世界が、いよいよ劇場で紐解かれる。   装置やオブジェクトに対するチャーリー・バワーズのフェティッシュな執心が、映画に魔力と狂気をもたらす。想像力の産物が、駒撮りによって実存化し、ライブアクションとの共存によって映像が生き生きと動き出す。まさに活動写真(Animated Picture)! 映画史に忘れられたナンセンスをやっと堪能できる日が来て、とても興奮しています。 ──山村浩二(アニメーション作家)   チャーリー・バワーズ もしかすると、まれなる変人映画監督を発掘したのではないでしょうか? 次から次へと溢れるアイデア。 アイデアを具現化するために、技術と技術の合せ技をやってのけるわけですが、なぜか漂うホームメイド感。 世界中で動く写真に夢中になっていた時代のおおらかさを垣間見ることが出来る貴重な作品群。 映画は20世紀の賜物なのだ。 1920年代にタイムスリップしてオンタイムで見てみたい。 ──井口奈己(映画監督)   【上映作品】 「たまご割れすぎ問題」 ある日「たまごの殻が割れやすいのはおかしい!」と気づいてしまった、しがない発明家バワーズ。まさかの着眼点から(まったく仕組みのわからない)“割れないたまご製造機” を発明してひと山あてようと大奮闘する。記念すべき実写映画第一作。 (原題:EGGED ON|1926年|23分)   「全自動レストラン」 これが本当のロボットレストラン!? 愛する女性の父が経営する店を訪ね、結婚の承諾を得るはずが求人と誤解されたバワーズは……。まさにマシン・エイジならではの作品で、巨大機械を駆使してレストランの全作業を賄うワンオペの最終形態。 (原題:HE DONE HIS BEST|1926年|23分)   「ほらふき倶楽部」 バワーズ再発見のきっかけとなった重要作。さる紳士に “ほらふきチャンピオン大会” へ招かれたのは、人生に絶望した若き発明家。万物が実る木を発明した彼の身に起きた “真実” とは、はたして……? ガンマンねずみ vs 無限猫の仁義にゃきバトルも必見! (原題:NOW YOU TELL ONE|1926年|21分)   「怪人現る」 幽霊屋敷もののパロディで、アニメーションと実写がスピーディーに融合する怪作。「ひげの怪人」捜査のためスコットランド・ヤード(?)の探偵バワーズが相棒の謎生物マックと海を渡る。バワーズ屈指のハイパー・ナンセンス・ドタバタ劇に、ついて来れるか!? (原題:THERE IT IS|1928年|22分) 伴奏音楽:塩屋楽団 + Solla[稲田誠(contrabass, electric bass)鈴木勝(electric guitar)森本アリ(sampler, gameboy, jews harp)山本信記(synthesizer, trumpet)Solla(piano, organ, andes25f)] *無声映画に、2021年に新規録音した伴奏音楽を付けて上映。      「とても短い昼食」(原題:THE EXTRA-QUICK LUNCH|1917年|6分) 「オトボケ脱走兵」(原題:A.W.O.L. or ALL WRONG OLD LADDIEBUCK|1918年|6分) バワーズ工房による制作が確認されている人気カートゥーン「マット&ジェフ」シリーズの1本と、新聞漫画家出身のバワーズらしい風刺の利いたアニメーション。   チャーリー・バワーズ Charley Bowers(1889頃-1946/米国アイオワ州出身) 伯爵家の血筋で、5歳で綱渡りをマスターし6歳でサーカス一座に誘拐された(本人談)。 カートゥーン「マット&ジェフ」のアニメーターを経て、自身が主演する無声短篇映画の制作をスタート。長く忘れられていたが、1960年代にフランスで発見されたのを皮切りに、眠っていたフィルムが世界各地で発掘される(今回上映する4作品のうち3本はフランス語版)。21世紀に入り現存する作品のデジタル修復が行われた。     配給:プラネット映画保存ネットワーク 提供:Lobster Films 公式サイト:https://kobe-eiga.net/nonobowers