「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」、チャン・イーモウ監督のメッセージ到着

文化大革命時代の中国を舞台に、娘を思う父の姿を映画愛とともに描いた巨匠チャン・イーモウ監督最新作「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」が、5月20日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開。監督の日本向けメッセージ映像および、演出模様を捉えたメイキングカットが到着した。

 

チャン・イーモウ監督

 

数々の映画祭で華々しい受賞歴を誇るチャン・イーモウが長年熱望してきた企画であり、2021年トロント国際映画祭に出品されて話題を呼んだ「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」。

フィルムの中にたった1秒だけ映し出されるという娘の姿を追い求める男と、貧しくも懸命に生き抜こうとする孤児の少女。激動の時代に出会ったふたりの人生は、思いがけない方向へ進んでいく──。広大な砂漠を捉えた映像美とともに、ノスタルジックで普遍的な物語を紡ぎ出す感動作だ。

主人公の男を演じるのは「最愛の子」「山河ノスタルジア」「オペレーション:レッド・シー」のチャン・イー。男と出会い奇妙な絆で結ばれていく少女リウ役には、これがデビュー作となるリウ・ハオツン。さらに村の映画館を仕切り、人々に尊敬されるファン役に実力派俳優ファン・ウェイ。時代に翻弄されながらも映画をこよなく愛するキャラクターを、味わい深く演じてみせた。

 

 

到着したチャン・イーモウ監督のメッセージ映像は、「日本の皆さん こんにちは。チャン・イーモウです。『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』の監督です。今作が日本で上映されることを非常に嬉しく思います」という挨拶からスタート。

「映画には40~50年前の私の青春時代の記憶が描かれています。あの過酷な時代の中で、映画を観ることは正月のような一大イベントでした。物語は、あの時代を生きた人々の映画への強烈な渇望、映画がもたらした、人々の夢や未来への希望を表現しています。私自身が感じている映画への追憶や想い、そして情熱を表現した作品でもあります」と身振り手振りを交え、力強く語る。

そして「ご覧になった多くの方が、あの時代の映画と人々の関わり方や、歴史の記憶の中における我々の世代の青春や映画への夢に対して、共感していただけると思います」と続け、「この映画がみなさんの心の中の何かに触れ、考えるきっかけになればと願っています。ありがとうございます」と結ぶ。巨匠が映画を愛する人々へ贈るラブレターというべき一作、楽しみに待ちたい。

 

          

 

Story

1969年、文化大革命真っ只中の中国。造反派に歯向かい、西北部の強制労働所送りになった男(チャン・イー)は、妻と離婚し、最愛の娘とも縁を切られてしまう。数年後、22号というニュースフィルムに娘が1秒だけ映っていると知った彼は、その姿を見たいがために強制労働所を脱走。逃亡者となりながら、映画が上映される予定の村を目指して砂漠を進む。だがその途中で、フィルムを盗み出す子どもを目撃。少年だと思われたその子は、孤児の少女リウ(リウ・ハオツン)だった──。
果たして男は愛しい娘の姿を見られるのか?

 

「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」

監督・脚本:チャン・イーモウ
出演:チャン・イー、リウ・ハオツン、ファン・ウェイ
2020年/中国/中国語/103分/シネスコ/原題:一秒钟/字幕翻訳:神部明世/配給:ツイン
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公式サイト:onesecond-movie.com