「アフリカン・ダンク」のストーリー
米国東部の大学でバスケットボールのアシスタント・コーチを務めるジミー(ケヴィン・ベーコン)は、かつての名選手。現監督レイ(ショーン・マッキャン)勇退後次期監督の座を狙う彼だが、昇進には条件があり、スターとなる逸材を自らスカウトし、指揮官の器を証明せねばならなかった。だが、全米の主力選手はあらかたライバル校に引き抜かれた後だった。ある日、ジミーはアフリカでのボランティア活動を伝えるビデオを見たとき、画面の隅でバスケットをプレイしていた、長身で精悍な若者の姿に目を奪われる。その恵まれた体躯に目を付けたジミーは、周囲の反対を押し切ってアフリカに飛ぶ。身長2メートル34センチの若者サレ(チャールズ・ギトンガ・マイーナ)は、ケニアのウナビ族の戦士だった。彼は酋長ウルドゥ(ウィンストン・ヌショナ)の息子で部族の希望の星であり、ジミーが甘い言葉でリッチな生活を約束しても目もくれない。そんなジミーに、医療奉仕団のシスター・スーザン(ヨランダ・ヴァスケス)も白い目を向ける。彼は次第に自分が相手と全く違うコートでプレイしていたことに気付く。そんなある日、ウィナビ族と近隣のミンゴリ族の間に土地問題が起こり、バスケットの試合で決着を付けることになった。問題の土地には銅が産出し、争いの背後には悪徳ブローカーのニャガ(マブト・シットホール)が控えていた。未熟なウナビ族のコーチに、ジミーが当たることになり猛訓練が始まった。最初は試合に勝てればサレを連れて帰ることができるかも知れないと考えたジミーだが、彼らの熱意に触れることで、いつかサレとウナビに真の友情と尊敬を覚える。いよいよ試合当日、熱戦の末にサレがスラムダンクを決め、彼らは勝利の喜びに包まれた。ジミーは監督の座につき、サレはスター・プレイヤーとなった。