「ゴダールの探偵」のストーリー

パリの一流ホテル、コンコルド・サン・ラザールの一室のベランダに取りつけられたビデオ・カメラが街の下の方を映し出す。この一室に陣取ってある殺人事件を追っていたのはイジドール(ジャン・ピエール・レオー)という現職の刑事だ。事件は、ちょうど二年前、このホテルで起こったのだが、当時その事件を担当していた探偵ウィリアム(ローラン・テルズィエフ)は、犯人をつきとめられず職を失ったが、今でも犯人追求の意欲は失っていない。イジドールは彼の甥だった。彼らにはイジドールのいとこに当たるアリエル(オーレル・ドアザン)とアンヌ(アンヌ・ジゼル・グラス)の二人の若い女性の同居人がいる。イジドールとアリエルは恋仲だ。ホテルのロビーでは、エアバスのパイロットのエミール(クロード・ブラッスール)がいる。この夫婦は、ホテルの一室に住むボクシングのプロモーター、ジム(ジョニー・アリディ)と会うことになっている。彼らはジムに貸しがあるのだ。しかし金が入ったら、二人の絆は切れてしまうかもしれない。彼らの心はすでに離れている。ジムはタイガー(ステファン・フェラーラ)なるボクサーを抱え、各地で試合をプロモートしているが、今や巨額の借金に苦しんでいた。やむなくイカサマ試合を仕組もうとしているジムは、その他にも4000万という巨額を不正に手に入れており、そんなことからマフィアに狙われている。マフィアのボス(アラン・キュニー)もまた、このホテルに宿泊してジムを監視している。実は、フランソワズは、ジムと恋仲だった。やがて、二年前の殺人事件の真相が明らかになるが、思いがけぬ殺人事件が、またホテルの近くで勃発するのだった……。

今日は映画何の日?

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