「俺は知らない」のストーリー

夏のリビエラ。誘拐事件が起った。被害者は、警察に知らせるなという犯人の要求をのみ、五千万フランの身代金も用意、密通で来た警部も子供が無事戻るまでは行動をしないと約束させた。警察は各所にラジオカーを配置、密かに犯人の動きを監視していた。身代金は車で来た犯人に持ち去らせた。車の動きは完全に警察の手に握られていた。ところが交通取締りの白バイがスピード違反で犯人を追跡したため警察の手が回っていると考えた犯人二人は白バイの警官を射殺し、人質の子供を殺した。警察は犯人を灯台に追い込んだ。観念した犯人が一人ずつ出て来るが何と三人になっているのだ。しかも口を揃えて事件に無関係だ、と言い張る。三人ともアリバイがない。証拠もなにもない。三人の過去まで洗うが何も出てこない。三年がたったが事件は進展しなかった。陪審は犯人を確認出来ないため三人の無罪を答申した。民衆の当局非難は頂点に達し、裁判所を包囲した。釈放が決り容疑者達をトラックを使って脱出させたが、刑務所の門前で怒った民衆は運転手を引きずり下し、トラックを焼き払った。