「女優マルキーズ」のストーリー

17世紀フランス。リヨンの貧民街に生まれた美しき踊り娘のマルキーズ(ソフィ・マルソー)は、当地を巡業に訪れたモリエール(ベルナール・ジロドー)に見いだされる。貧困ゆえに売春まがいのことまでさせられる生活から脱出するために、モリエールの劇団の看板役者グロ・ムネ(パトリック・ティムシット)の求婚を受け入れ、憧れの都パリへやってくる。野心に燃える彼女だが、演技力のなさゆえに幕間で踊る日々が続く。だが、その姿が目にとまり、なんと国王ルイ14世(ティエリー・レルミット)の城で芝居をすることに。彼女の美しさは国王も魅了した。そんな彼女に強く魅かれたのが宮廷人で新進作家のラシーヌ(ランベール・ウィルソン)。ひかれあうふたり。グロ・ムネの死を機にモリエールの劇団を離れたマルキーズ。ラシーヌは彼女のために『アンドロマック』を書き上げ、彼女も見る間に磨いた演技力で見事に演じ切る。かくして大女優として名声を得たマルキーズ。だが、栄光の陰でマルキーズは重圧からか身も心も変調。舞台への不安に押し潰されそうになり、さらにアンドロマック役を自分以外の誰にも演じさせないとラシーヌに誓わせたりするようになった。ある晩。妊娠を隠してまで三日三晩舞台に立ったマルキーズはステージで昏倒。昏睡状態から覚めた彼女だが、自分の代役を世話係の少女マリー(エステル・スコルニク)が果たしていることを知り愕然、屈辱とラシーヌの裏切りへの怒りのあまり狂乱に陥った……かくして、マルキーズの情熱的すぎる人生の幕が降ろされるのだった。

今日は映画何の日?

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