「ジェヴォーダンの獣」のストーリー

1765年、フランス。ルイ15世はジェヴォーダン地方で殺戮を繰り返す野獣の正体を突き止めるため、自然科学者のフロンサック(サミュエル・ル・ビアン)を派遣する。兄弟の誓いを立てた異邦人マニ(マーク・ダカスコス)と共にジェヴォーダンに訪れたフロンサックは、地元の貴族トマの協力を得、調査を開始。調査を進めるうち、フロンサックは野獣の歯が鉄で出来ていることを突き止める。が、野獣は一向に姿を見せない。いつまで経っても野獣を射止められず、自分の権威が傷つくことを恐れた国王は、野獣が殺されたことを宣言し、フロンサックをパリに呼び戻す。翌春、野獣による殺戮が今なお続いていることをトマより知らされたフロンサックは、一目で恋に落ちた美しい令嬢マリアンヌ(エミリエ・デュケンヌ)との再会を秘かに願いつつ、再びジェヴォーダンに赴く。そしてマリアンヌとの再会を果たした彼の前に、とうとう野獣が姿を現わした。捕らえることこそ逃したものの、フロンサックとマニは遂に野獣の正体を突き止める。しかしそこには政治的権力を狙う地方貴族たちにより組織された秘密結社の影があった。彼らとの戦いにマニは命を落とし、フロンサックも捕えられてしまう。しかし、謎の情婦シルヴィア(モニカ・ベルッチ)の計らいによりフロンサックは脱出に成功、トマと共に再び秘密結社のもとへ。そして、決死の戦いの末、野獣と組織を牛耳る地元貴族らを倒すのだった。