「MAKOTO」のストーリー

死者の霊が見えると言う特異な能力を持つ監察医・白川真言は、事件や事故に巻き込まれ彼の解剖室に運ばれて来た人たちのこの世に遺した想いを読み取り、刑事の四条や同僚の桃子、研究生の久美らと共に、それを晴らし成仏させてやることが自分の使命だと思っている。だが時に、明らかになった真実が遺族の気持ちを傷つけてしまうこともあった。故に、彼は半年前に交通事故で亡くなった妻・絵梨の霊の訴えに耳を傾けることが出来ない。ところがある日、真言のもとに自殺者・橋本の再鑑定の依頼が届く。依頼者である橋本の妹によると、兄は絵梨に殺害されたのだと言う。妻の汚名を晴らす為、調査に乗り出す真言。しかし、真相は彼にとってあまりに悲しすぎた。実は、絵梨は仕事に忙殺される真言との時間を持てない淋しさから、かつての恋人・橋本と肉体関係を持つようになっていたが、自責の念に苛まれ別れを決意したものの、承諾してくれない橋本を思い余って殺害。そして、そのことを真言に告白すべく、自分から霊になる道を選んだのである。真相を知った真言は、そんな絵梨を許すと同時に自らも詫び、彼女をあの世へと送るのだった。