「哀愁の湖(1945)」のストーリー

若い流行作家リチャード・ハーランド(コーネル・ワイルド)はニュー・メキシコのロービー家に招待され、エレン(ジーン・ティアニー)とその腹違いの妹ルース(ジーン・クレイン)に会った。エレンは弁護士ラッセル・クィントン(ヴィンセント・プライス)と婚約していたが、リチャードと恋に落ち、結婚した。結婚後、リチャードは弟のダニーとエレンを連れ、自分の別荘へ行った。そこへエレンの母親とルースもやってきた。その頃からエレンは異常な心理状態となり、夫の愛を独占しようと、母親やルースに冷たく当たった。ある日、ダニーとボートに乗って湖に出たエレンは、ダニーが湖に飛び込んで泳いでいるうち溺れたのを見殺しにした。リチャードは別荘をたたみ、エレンと共に彼女の母親に家に移った。リチャードは沈みがちとなり、エレンは彼の愛がさめたのではないかと疑い出した。その頃エレンは妊娠し、日がたつにつれ自分の容姿がみにくくなるのを悩んで自分の部屋に閉じこもってしまった。しかもその間にリチャードとルースの仲を疑い、ルース激しく嫉妬した。ある日エレンは階段からわざと落ち、子供を死産させた。家庭内は冷たくなった。リチャードは創作に専念し、ルースは旅に出ようとした。エレンはルースにリチャードを横取りしたと激しくなじり、ルースは怒って出て行った。この会話を聞いたリチャードは、エレンの邪悪な心を見抜き、彼女が故意にダニーを殺し子供を死産したことを告白させた。リチャードはエレンを見捨て、ひとり旅立つと告げた。絶望したエレンはクィントンに手紙を出し、自ら毒をあおって自殺した。手紙にはルースとリチャードが不義の関係を結び、ルースがエレンを殺すと脅したと書いてあった。そのためルースはエレン毒殺の嫌疑を受けたが、リチャードが弁護に立ち、エレンが異常心理の女であったことを述べた。ルースは無罪となったが、リチャードはダニーが殺されたことを隠していた罪に問われた。2ヶ年の刑期を終え、リチャードはルースと結ばれた。

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