「おと・な・り」のストーリー

カメラマンの聡(岡田准一)と花屋でアルバイトする七緒(麻生久美子)は、同じ古いアパートに暮らす隣同士。風景写真を撮りたいと思いながらも、人気モデルで友人のシンゴ(池内博之)の撮影で忙しい日々を送る聡。七緒は、フラワーデザイナーを目指してフランス留学を目前に控えている。ともに“30歳、恋人なし”の2人だったが、顔を合わせたことはない。それでも、壁越しに互いの生活音は耳にしていた。七緒の口ずさむメロディ、レッスン中のフランス語やくしゃみ。加湿器や火箸風鈴の音。聡がコーヒー豆を挽く音、キーホルダーのチェーンが揺れる音。それらは、いつしか互いに安らぎをもたらす心地いい響きとなっていた。ある日、聡はアラスカへ行きたいという自分の思いを事務所の社長に打ち明けようとする。だが、シンゴの初主演映画のスチールカメラマンを引き受けてほしいと引き止められてしまう。鬱屈した思いを抱えて帰宅すると、シンゴの恋人の茜(谷村美月)と名乗る女性が訪ねてくる。連絡の取れなくなったシンゴを探しにやってきた彼女は妊娠3ヶ月。シンゴが帰ってくるまで聡の家に居候すると宣言する。一方、七緒はいつも行くコンビニ店員の氷室(岡田義徳)にオーダーされて自分が作った花束を、そのままプレゼントされ、告白される。だが、自分の夢を叶えるための留学を控えた七緒には、彼の気持ちを受け止めることはできなかった。部屋を出て行く気配のない茜と言い争ったことを後悔し、シンゴとの思い出の湖で決意を固める聡。氷室の隠していた秘密を知ったことで、深く傷つく七緒。それぞれの身に起こった小さな事件は、2人にとって日常を見つめ直し、新たな一歩を踏み出すためのきっかけとなる。幾度かすれ違いながらも、まだ顔を合わせたことのない2人が出会う日はやってくるのだろうか……?

今日は映画何の日?

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