「琉神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイ」のストーリー

沖縄の小学校ではウチナーンチュ(沖縄人)にとって大事なマブイの授業が行われていた。北斗七星の七つの星「勉、健、食、勇、忠、忍、情」は、体に宿る七つのマブイを示し、もしそのマブイを落としたら体の具合が悪くなったり、無気力になってしまうという。その頃、沖縄を嵐が襲い、悪の軍団マジムンが数百年ぶりに復活、人間たちのマブイを奪って、沖縄をマジムンの王国にしようと画策する。そんな中、ヒーローショーを興行する「琉球アクションクラブ」に所属するウルマ(山田親太朗)は、バク転もできない運動オンチのため、仲間たちから叱られてばかりいた。特にヒーロー役を演じるサイオン(ISSA)は、彼に厳しく忠告するが、ウルマをいつもかばってくれるのがアイリ(福本ジュディ幸子)だった。「仮面シーサー」ショーのリハーサル中、派手に投げ飛ばされたウルマにおばぁ(吉田妙子)がマブイグミ(=落としたマブイを体に戻すこと)をすると、なぜか琉球を護る琉神マブヤーのマブイが入ってしまう。まもなくマジムンがショーに乱入、見違えるような運動神経になったウルマは天の声を聞き、琉神マブヤーに変身、マジムンはそそくさと去ってゆくが、今度はガジュマルの樹の精キジムン(長浜之人)が現れる。マブヤーのマブイが人間に乗り移り、それから何代にもわたってマジムンと死闘を繰り広げてきた。そしてウルマこそ、現代の琉神マブヤーになったと彼は語る。キジムンは600年もの間、マブヤーの付き人をしてきて、今度はウルマの付き人になるという。しかしマジムンは夜空に浮かぶ七つのマブイスターを奪おうとジンベイダー(真栄田賢)を呼び寄せ、その巨大な口で「勉」を吸い取ると、ウチナーンチュは次々に気力を失い自堕落な人間に変わっていく。一方、サイオンは、仮面シーサーのコスチュームを着て、単身マジムンに戦いを挑むが、怪人ハブデービル(ゴリ)によっていとも簡単に海に叩き込まれる。海中に沈んでゆくサイオンの心に何者かの声が響く。「おのれの命を賭けて戦う勇気があるか……」サイオンが、ウチナーのために戦うと決意したとき、彼の体の中に新たなマブイが入りこむ。そしてマジムンに苦戦するマブヤーの前に、サイオンが変身した龍神ガナシーが颯爽と現れた……。