「アラモベイ」のストーリー

1970年代末、テキサスのアラモ・ベイ(湾)。ディン(ホー・ニュエン)という名のヴェトナム人の若者が、ヴェトナム移民が多く住むこの町にやって来た。ここの難民たちを保護し雇っているのがウォリー(ドナルド・モファット)とグローリー(エイミー・マディガン)父娘であった。エビ漁をしきっている彼らは、低賃金でよく働く難民たちに好意を抱いていた。ディンも早速この父娘の元で働くようになる。だが一方、白人の漁師たちは難民たちの侵入に不満を抱き白い眼を向けていた。シェーン(エド・ハリス)も、そんな白人漁師の1人であった。彼は“アメリカン・ドリーム・ガール号”という船を持っていたが、生活は苦しく、妻ともうまくいっていない。唯一の気ばらしは、かつての恋人グローリーとベッドを共にすることだった。こんなアラモ・ベイに目をつけたのが、白人優先、有色人種排撃を旗印にするKKK(クー・クラックス・クラン)であった。町にやって来たKKKの代表者は、漁師たちをたきつけ、ヴェトナム人を追い出すように説得を始めた。シェーンが借金のかたに“アメリカン・ドリーム・ガール”を差し押さえられ海上では彼がヴェトナム人に発砲するという事件がおきた。この一件をきっかけに白人とヴェトナム人の対立が激化した。そんな矢先、ウォリーが持病の心臓発作が悪化し入院した。グローリーは、煽動の立て役者になったシェーンと別れる決心をする。やがて白人の激しい攻撃に耐えられなくなった難民たちは、アラモ・ベイを出てゆくことになる。しかし、ディンだけは残った。彼はグローリーと2人で白人たちに抵抗した。夜明け、グローリーのいない間にディンを襲うシェーンたち。ディンが傷つき絶体絶命の直前、グローリーがかけつけシェーンに発砲した。かつて愛した男を殺したグローリーの瞳に涙が……。

今日は映画何の日?

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