「ソルジャー・ストーリー」のストーリー

1944年秋、ルイジアナ州タイニンで、ニール陸軍基地の黒人連隊、第221発煙中隊の軍曹ウォーターズ(アドルフ・シーザー)が、夜酔って帰営中に射殺された。凶器は45口径の軍用拳銃。犯人はKKKか、白人将校か--南部だけに刺激をおそれ、捜査はうやむやにされた。しかし、数日後、ワシントンより事件調査のため、ダヴェンポート大尉(ハワード・E・ロリンズ)が基地にくる。彼は黒人のエリートだ。初めてみる黒人将校に白人将校は顔をしかめ、黒人兵は畏敬のまなざし。中隊長テイラー大尉(デニス・リブスカム)はダヴェンポートに帰れと命じたが、それをしりぞけ彼は調査を開始した。殺されたウォーターズ軍曹に対し、部下は厳しいが良い所もあるという者や、悪い奴という者とバラバラ。ただ部隊の人気者C・J(ラリー・ライリー)が軍曹においつめられて自殺したことが発覚。軍曹は誇りをもたない南部黒人を気嫌いしていたのだ。一方、基地の上司達が2人の白人将校の殺人犯を隠蔽しているという話を耳にしたダヴェンポートは、早速彼らを訊問するが、バード(ウィングス・ハウザー)とウィルコックス(スコット・ボーリン)は口論しただけという。さらに事件当日45口径の弾は配られていないとも。では一体、真犯人は? 折りしも連隊にヨーロッパ戦線への出動が決まった。そんな中、黒人兵ピーターソン(デンゼル・ワシントン)とスモールズ(デイヴィッド・ハリス)が脱走。彼らをまもなくつかまえたダヴェンポートは、2人が、C・Jの自殺によって軍曹に殺意をいだいて殺したことをつきとめた。「君に彼を裁く権利はない」とダヴェンポートはピーターソンを詰問。翌朝、連隊は出動し、ワシントンに帰るダヴエンポートにテイラーは握手を求めた。白人と黒人の間にもうわだかまりはなかった。