「熊川哲也 Kバレエ カンパニー 「ドン・キホーテ」 in Cinema」のストーリー
スペインのラマンチャ地方に暮らす老紳士ドン・キホーテは、日々騎士道物語を読みふけるうちに、空想の世界と現実との境がわからなくなっていく。そして物語に登場する理想の恋人ドルシネア姫の幻想を追い、農夫のサンチョ・パンサを従え、旅に出る。二人が地中海の港町バルセロナにやってくると、花形闘牛士エスパーダら若者たちが広場でにぎやかに踊っていた。その中には、恋人同士である旅籠の娘キトリと理髪師のバジルの姿もあった。ドン・キホーテはキトリを一目見るや、彼女こそドルシネア姫だと思い込んでしまう。一方、キトリの父ロレンツォは娘を金持ち貴族のガマーシュと結婚させようとしており、キトリとバジルは駆け落ち。ロマの宿営地にたどり着いたところに、キトリを追うドン・キホーテたちもやってくる。そこで風車を敵だと勘違いし突撃した彼は、地面に叩きつけられてしまう。気を失っている間、キューピットや森の精が舞う幻想的な夢を見るドン・キホーテ。追っ手がやってきたためキトリとバジルは逃げるものの、居酒屋でついに見つかってしまう。バジルは、彼女と結婚できないのならと自殺を図るが……。