解説
19世紀末期のロシアを舞台に、退廃した空気の中の貴族の田園生活を描く。監督はニキータ・ミハルコフ。アントン・チェーホフの戯曲と数編の短編を基にアレクサンドル・アダバシャンとニキータ・ミハルコフが脚色。撮影はパーヴェル・レベシェフ、音楽はエドゥアルド・アルテミエフ、美術はアレクサンドル・アダバシャンとアレクサンドル・サムレキンが各々担当。出演はアントニーナ・シュラーノワ、ユーリー・ボガトィリョフ、エレーナ・ソロヴェイ、アレクサンドル・カリャーギンなど。
ユーザーレビュー
「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」のストーリー
19世紀末のロシア。夏たけなわのある田園地帯。ヴァイニーツェフ将軍の未亡人アンナ(アントニーナ・シュラーノワ)の館に、近隣の地主(オレーグ・タバコフ)退役大佐、その息子、妻を連れた小学校教師プラトーノフ(アレクサンドル・カリャーギン)らが、将軍の先妻の息子セルゲイ(ユーリー・ボガトィリョフ)の新妻ソフィア(エレーナ・ソロヴェイ)に会うために久方ぶりに寄り集っている。アンナは、早速皆を前にして高価な自動ピアノを披露する。しかし、当のソフィアこそ、実はプラトーノフの初恋の女性だった。静かな生活を送っていたプラトーノフは、思いがけないソフィアとの再会で動揺する。やがて、夜となく昼となく、何の目的もない彼らの乱痴気騒ぎが繰り広げられる。遂に、そんな雰囲気の中でプラトーノフとソフィアが水辺で抱きあってしまった。二人の仲は、やがて人々の好奇の目を集め、たちまちスキャンダラスな騒ぎとなった。自らを責めながら、どうすることもできないプラトーノフは、意を決して川の中に飛び込んだ。彼の不在に気がついた人びとが寝着のまま川辺に駆けつけると、川が浅すぎて死ぬことができなかったプラトーノフを、妻サーシャ(エウゲーニャ・クルシェンコ)が抱きしめているのであった。
「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | ソ連 |
製作年 | 1977 |
公開年月日 | 1980年12月20日 |
上映時間 | 102分 |
製作会社 | モス・フィルム |
配給 | 日本海映画 |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | カラー/スタンダード |
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