「空爆大作戦」のストーリー
一九四〇年、独軍のヨーロッパ猛攻撃の前に英軍遠征軍は大陸から撤退しなければならなくなった。ダンケルクから本国へ戻るどさくさに紛れ、英語の達者な独軍スパイ達が英軍兵に化けて潜入した。ポール大尉(F・スタフォード)の部隊は、前線から撤退中、独軍追撃を阻む為、橋を爆破したが、その際、彼は危うく爆破の巻き添えになりかかったマーティン中尉(F・ラバル)を救った事から彼と親しくなる。が、彼こそ優秀な独軍のスパイだった。本土に戻ったポールは埠頭で恋人のメグ(E・スチュワート)に迎えられ、マーティンも仲間うちではマタ・ハリの異名を持つ女シーラ(T・ジンペラ)に会う。その頃から英本土には連日独軍爆撃機が来撃し、ヒトラーは大陸から追い出した英軍の息の根を止めようとしていた。そして、その為に邪魔なレーダー網組織を撹乱する為にマーティン等が送り込まれ、手強い英軍の邀撃機能を麻卑させようとしたのだ。ポールは航空管制本部のスパイ探査の仕事についた。上司は先輩のジョージ航空元師(V・ジョンソン)だった。また、マーティンはポールの好意で彼の住居に泊まっていた。ヒトラーの空撃大作戦の日が近づくにつれ、スパイの動きは活発化した。或る日、マーティンは、管制本部に勤めるメグを誘いシーラの開くバーに連れ込み、巧みに彼女の身分手帳を抜き出して複写を撮った。彼等の最終目標である管制本部壊滅への手ヅルだった。一方、ポール達も次第にスパイ達を追いつめ、シーラのバーも網にかける。素性の知れたシーラは愛するマーティンの手にかかって死に、また、スパイの隠れ家に駆けつけたポールは焼かれた証拠書類や写真からマーティンを見付け出す。家に帰ったポールはマーティンと格闘となるが叩きのめされる。しかしマーティンは彼を殺さない。橋の上で命を救ってもらったからだった。決戦の日、独空軍はロンドンを襲い、英軍も向かえうった。その頃、スパイ団は管制本部に侵入、レーダーの破壊にかかる。一方、ポールに率いられた英軍も到着、激闘となる。マーティンはドイツ将校らしく死んだ。管制本部の機能は回復し、ついに英空軍はヒトラーの野望を挫折せしめたのである。