解説
ブロードウェイで91週間興業の記録をもつロバート・アンダーソンのオリジナル戯曲をアンダーソン自ら脚色、「蜘蛛の巣」のヴィンセント・ミネリが監督した話題作。撮影は「八月十五夜の茶屋」のジョン・アルトン、音楽は「我が心に君深く」のアドルフ・ドイッチェが担当。主演は「王様と私」のデボラ・カーに「哀愁物語」に次ぐ映画3回目出演のジョン・カー。なお主演2人は舞台でも同役で出演。傍役陣は「必殺の一弾」のリーフ・エリクソン、「哀愁物語」のエドワード・アンドリュースなど。「ボワニー分岐点」のパンドラ・S・バーマン製作。
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ユーザーレビュー
「お茶と同情」のストーリー
ニューイングランドの大学の同窓会に出席したトム・リー(ジョン・カー)は、かつての学舍を見回して懐かしい想いにかられるのだった。むかしトムは血気盛んな青年たちと違って感受性の強いもの静かな学生だった。母のいないトムは自然、舎監ビルの妻ローラ(デボラ・カー)と親しみ、ローラだけが彼の理解者だった。みんながいやがるパーティの女性役に当ってもいやな顔をせず引き受けるトムは、やがて学友からシスター・ボーイと言われ嘲けられた。これを心配した父親は、大学時代同窓でもあるビルにトムの教育を頼んだ。頑丈な体格と、粗野なくらいの振舞いで一般学生に人気のあるビルは、トムがローラに近づくのを喜んではいなかったし、舎監の妻は学生に“お茶と同情”を与えていればいいという考えだった。恒例のパジャマ・ファイトの日が来て、槍玉にあげられたトムは男を示す機会と勇んだが、シスター・ボーイだから許してやれという決定的な侮辱を受けた。心配した同室のアルは、女給のエリイとデイトして男である証を立てるよう提案した。この暴挙を止めさせようとするローラを振り切って出かけたトムは、しかし愛情を持たない女性に出来ることではなかった。エリイにも嘲られて、自殺を企てようとさえした。翌日これを知ったローラはトムを捜して、彼が好んで行く森へ車を走らせた。トムはそこにいた。ローラは最早、彼に対する愛情が“お茶と同情”以上であることを隠さなかった。2人は固く抱き合った。--やがて思い出からさめたトムはビルを訪ねた。そこで彼は、あの日以来ビルの許を去ったローラからトムへ宛てた手紙を読んだ。それにはトムが発表した小説についてと、そして今も変わらぬ愛情を抱きつづけていると認めてあった。
「お茶と同情」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「お茶と同情」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1956 |
公開年月日 | 1957年2月19日 |
製作会社 | MGM映画 |
配給 | MGM |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
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