解説
中国の田舎から大都会香港に出てきた自然人が巻き起こす騒動を描く、マイケル・ホイの「ホンコン・フライド・ムービー」に続くコメディ。彼は「Mr・BOO! ギャンブル大将」で初めて香港語である広東語を使った(以前は北京語)人物として知られ、今に到るまで香港喜劇王として不動の地位を保っている。スタッフはエグゼクティヴ・プロデューサーと脚本にレイモンド・ウォンが加わったこと、撮影がサンダー・リーに替った以外は前作「ホンコン・フライド・ムービー」と同じ。
ユーザーレビュー
「ミスター・ココナッツ」のストーリー
ヴェトナムとの国境に近い、中国の海南島でココナッツと魚をとって暮らすナム(マイケル・ホイ)は、香港に住む妹アーピン(オリヴィア・チェン)一家を訪れた。妹の夫ウォン(レイモンド・ウォン)や夫の妹のジョイ(ロレッタ・リー)や2人の娘は田舎丸出しのナムにいい顔はしなかった。ウォンはナムを働かせようと自分が勤める靴屋に連れていく。女主人に気があると誤解され雇われたナムだが、都会の仕事に慣れない彼はすぐクビになる。ナムの失態は果てしなく続き、おかげでジョイも恋人にふられてしまう。ある日、ナムはひょんなことからテレビの我慢大会に出場して、ロンドン旅行を勝ちとる。厄介払いができたと喜ぶウォンだったが、ナムが乗ったはずの飛行機が落ちたことを知り愕然とした。ナムの死で多額の保険金がおりることになり、ウォンの頭に夢の高級マンションがチラつく。一家はナムを邪険に扱ったことを後悔し、冥福を祈った。ところがある日ひょっこりとナムが帰ってきた。彼は飛行機を乗り間違えてアフリカに迷いこんでいたのだ。一家は保険金がおりるまで、ナムに姿を隠してくれと土下座した。そうする内に保険会社の抜き打ち調査が入る。窓の外の網にしがみつくナム。今のウォンには金よりもナムの命の方が大切だった。彼は調査員の前でナムを助けた。結局、保険金は一銭ももらえなかったが、ナムとウォン一家は金よりも大切な絆を得た。心の満足を得た大いなる田舎者ナムは意気揚々と海南島へ帰っていくのだった。
「ミスター・ココナッツ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ミスター・ココナッツ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | 香港 |
製作年 | 1989 |
公開年月日 | 1992年1月30日 |
製作会社 | 許氏影業=高志森 |
配給 | ポニーキャニオン |
レイティング | |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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