アレクサンドルの墓/最後のボルシェヴィキ
あれくさんどるのはかさいごのぼるしぇびき Le Tombeau d'Alexandre-Le Dernier Bolchevik- 上映日
- 1995年11月28日
- 製作国
- フランス
- 制作年
- 1993
- 上映時間
- 117分
- レーティング
- 一般映画
- ジャンル
- 社会派
解説
旧ソビエトの映画作家、故アレクサンドル・イワノヴィッチ・メドヴェトキン(1900~89)の“幽霊”に、フランスの映画詩人クリス・マルケルが宛てた、6通からなるビデオ書簡の体裁をとったドキュメンタリー的映画エッセイ。最初の長編「幸福」(34)が上映禁止にされ、ブルジョワ様式主義との弾圧も受けながら、ソビエト帝国の崩壊する直前の89年に死去するまで共産主義の信奉者をもって任じ、〈最後のボルシェヴィキ〉として死んだ男の生涯を、かつては左翼活動家の政治的映画作家でもあった詩人が検証するなかで、20世紀という時代における映像と政治のせめぎあいが浮かび上がってくる。製作はミヒャイル・クストフ。撮影はHi-8ビデオで、マルケル自身のほか、モスクワでアンドレイ・パシュケヴィッチがカメラを回し、他に現在アメリカに住む旧ソ連のドキュメンタリー映画作家マリーナ・ゴルドフスカヤ(監督作「アルバト通りの家」が95年山形国際ドキュメンタリ-映画祭に出品)、パスカル・オービエ、フランス第三チャンネルの特派員クリチャン・イルーらの撮影した映像も使われ、また生前のメドヴェトキンのインタビュー、メドヴェトキン自身の監督作「幸福」「新モスクワ」(38)などの引用、帝政ロシアや旧ソビエト時代のニュース映像がふんだんに挿入され、ビデオ画面上で複雑な処理を経て何重にも重ね合わされている。音楽はドイツの左翼系作曲家アルフレード・シニートケ。作品は〈最初の手紙〉から〈最後の手紙〉まで六つの部分に分けられ、全編を故メドヴェトキンに宛てたマルケルの手紙の形でナレーションが朗読され、そのあいまにメドヴェトキンとその関係者へのインタヴューが挿入されている。画面に登場してメドヴェトキンについて語るのは映画監督ユーリー・ライズマン(「汽車は東へ行く」)、マリーナ・ゴルドフスカヤ、カメラマンのユーリー・コリアダ、メドヴェトキンの娘ションガラ・メドヴェトキナ、メドヴェトキン映画のスタッフとして編集のソフィア・ブリトゥリアク、メドヴェトキンの作品と同様にスターリン時代にその著書が発禁となった作家イサーク・バーベリの未亡人アントニーナ・ピロジコヴァ、メドヴェトキンの親友だったというアルベルト・シュルト、晩年の教え子だった学生のニコライ・イズヴォロフ(メドヴェトキンの〈映画列車〉時代の作品を発見)とマリーナ・カラシエヴァ、映画史家ウラジミール・ディミトリエフ、ヴィクトル・ディオメン、キラ・パラモノヴァ、そしてジガ・ヴェルトフのカメラマンだったヤーコフ・トルシャンなど。(ビデオ作品)
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る
ユーザーレビュー
「アレクサンドルの墓/最後のボルシェヴィキ」のストーリー
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。
「アレクサンドルの墓/最後のボルシェヴィキ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「アレクサンドルの墓/最後のボルシェヴィキ」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | 社会派 |
製作国 | フランス |
製作年 | 1993 |
公開年月日 | 1995年11月28日 |
上映時間 | 117分 |
製作会社 | レ・フィルム・ダストロフォール=ミヒャイル・クストフ=エピデム・オイ=フランス第7チャンネル=フランス国立映画センター |
配給 | アテネ・フランセ文化センター |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | カラー/スタンダード |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
1995年12月上旬号 | グラビア 《New Releases [新作グラビア]》 アレクサンドルの墓 |
1996年2月下旬決算特別号 | 外国映画紹介 アレクサンドルの墓・最後のボルシェヴィキ |