若い頃まで、カウボーイとガンマンを混同していた。カウ(COW)つまり牛追いのことをカウボーイと知ったのは、英語での表記を知ってからだ。もちろん、荒くれどもの集まりではあるだろうけど。
この映画は1958年の映画だが、そのカラー映像がきれいだ。だいたい「風と共に去りぬ」が1939年の映画であれだけ総天然色できれいなカラー映画が作れていたんだから、やっぱり国力が違っていたよ。
総じて飽きさせない作り方をしていて、楽しく観られた。主人公の一人フランクと女の話は、付け足しのようで、別の設定でも出来たのではないか。
メキシコで牛を買ってそれを追いながら北部の鉄道駅まで行って、そこで牛を貨車に積んでシカゴまで連れて行き、シカゴで高い値段で売る、というのがこの映画のカウボーイの仕事のようだ。そういう意味では、いわゆる西部劇とはちょっと違うかもしれない。で、途中、インディアンがはぐれ牛を狙ってまとわりついて、インディアンとの銃撃戦になる。以前の西部劇映画のインディアンの典型的な描き方だよな。インディアンの土地を通るのだから、何頭かインディアンに渡して、安全に通過すれば良いのに。もともとインディアンの土地だし。でも、当時の白人にとってはインディアンの土地なんて感覚はなく、自分たちの土地と思っているから、インディアンを蛮人と思っているから、殺しても良いと思っているよな。
若いカウボーイのフランクがジャック・レモンと知ってびっくり。ジャック・レモンと言えばコメディ俳優としてしか認識していなかったので、こんな真面目な映画にも出ていたんだ。それと若い。当たり前だけど。「お熱いのがお好き」位からしか観たことないから、コメディで中年のイメージだけど、この映画と「お熱いのがお好き」は1年しか違わないんだなあ。