解説
建設会社でダンプカーの運転をする主人公と道で拾った赫い髪の女との、ただれた愛欲のうねりを描く。中上健次の原作『赫髪』の映画化で、脚本は「トルコ110番 悶絶くらげ」の荒井晴彦、監督は「壇の浦夜枕合戦記」の神代辰巳、撮影は「団鬼六 縄化粧」の前田米造がそれぞれ担当。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る
ユーザーレビュー
「赫い髪の女」のストーリー
その赫い髪の女が光造の部屋に来てから何日かがたっていた。女が部屋に転がり込んでから、繰り返し交接したためか、愛欲のうねりが、いまだに光造の体に残っている。女に声をかけたのは仕事の帰り道であった……。その日から、光造は自分の部屋で女と一緒だった。裸になった女の乳首は黒く、女には二人の子供があったという。光造は、それ以上のことを女に訊ねなかった。実際女に何を訊ねてもしかたがない。それは、口笛一つでついて来た犬をあれこれ詮索しても、結局はその犬を飼うのか、追い払うのかどちらかしか道がないように、光造には女を部屋に居続けさせるか、否かの二つの方法しかないのだから。光造の仕事は、会社から派遣され、土方の組に出かけ、ショベルカーやブルドーザーを運転することだ。ところで、三ヵ月ほど前、光造は、同僚の孝男とともに、自分の勤める会社の社長の娘、和子をマワしてしまった。その和子が妊娠してしまい、孝男に駆け落ちをせまっていた。よどんだ街、よどんだ人間関係の中で、和子は孝男と逃げ場を求めていたのかもしれない。暫くして、光造は女を姉の家に連れていくが、姉は赫い髪の女をどこかで見かけたことがあるという。その言葉は女をひどく恐がらせたようだが、光造には、女の過去など、どうでもよかった。女がいるだけで充分だった。孝男と和子がこの閉塞したような街を出ていく日も、光造と赫い髪の女は愛欲のうねりの中にいた。女は光造にまたがり、乳房をこすりつけるように体を倒してきた……。光造は、女の赫い髪を見続ける。赫い髪は美しい……。
「赫い髪の女」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「赫い髪の女」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | エロス |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1979 |
公開年月日 | 1979年2月17日 |
上映時間 | 73分 |
製作会社 | にっかつ |
配給 | にっかつ |
レイティング | |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2018年8月上旬特別号 | 巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第2弾 1970年代日本映画ベスト・テン ベスト15グラビア解説 |
1979年3月上旬号 | グラビア 赫い髪の女 |
1979年3月下旬号 | 日本映画紹介 赫い髪の女 |
1979年4月上旬春の特別号 | 今号の問題作 赫い髪の女 |