学園広場

がくえんひろば
上映日
1963年12月15日

製作国
日本

制作年
1963
上映時間
43分

レーティング
一般映画
ジャンル
ドラマ

check解説

「現代っ子」の倉本聰と斎藤耕一が共同でオリジナル・シナリオを執筆、「午前零時の出獄(1963)」の山崎徳次郎が監督した青春もの。撮影は「俺は地獄の部隊長」の伊佐山三郎。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     いわゆる歌謡映画。舟木一夫の同名歌謡曲を使って映画化した物。歌詞の内容と映画の内容は全く違う。それともこの映画の製作と並行して歌を発表していたのかな。ちなみに歌の作詞が関沢新一となっている。関沢新一と言うと、私は脚本家という認識だけど、歌謡曲の作詞もたくさんしていて、中には超ヒット曲もあることにびっくり。子供の頃よく聞いていた曲もたくさんあった。
     閑話休題。まるで「青い山脈」の焼き直しを観ているようだ。パクりとは言わない。インスピレーションを得たというか、リスペクトというか、にしておきましょう。最も当時の学園モノドラマってこんなストーリーになるのかな。
     シノプシスは良いんだよなあ。もっとディテールをきちんと書き込んでいれば良い映画になったのにもったいない。なんせ脚本が倉本聰と斎藤耕一だよ。当時の彼らは30歳前後だから、若い力があふれている頃だろう。うん、もったいない。この後くらいからであろうか、テレビでも学園物の青春ドラマが流行ったよなあ。
     舞台が高尾になっている。当時の高尾って、都内から見るととんでもない田舎町なんだ。風景も田舎の風景だよなあ。それでも、本当の田舎から比べたら、地方の中堅都市という感じだ。本当の田舎育ちの私としては、都心とは言わないが、当時でも活気のある町に見える。
     役者たちも山内賢と松原智恵子、それに舟木一夫。この舟木一夫が割とちゃんと演技できているじゃん。そして脇を渋い役者たちが固めていて、そこそこの出来になるはずなんだけど。コメディタッチで、安部徹はきちんと喜劇映画っぽく悪役をやってくれたし、やっぱり由利徹の登場シーンが良いね。そのほかにもこんなにたくさんバイプレイヤー達が出ているの!、映画では気づかずに後で調べたらこんな役者も出ていたんだ、ってくらいたくさん出ている。若い頃の堺正章やかまやつヒロシも出ているが気がつかなかった。
     映画の途中で出てくる、トニー谷のアベック歌合戦、当時、はやっていたよね。子供の頃、私の住む田舎町にも公開放送が来て見に行った記憶がある。
     懐かしさもありつつ残念、と言う映画でした。

「学園広場」のストーリー

東京からこの街の学校に転校して来た山内修二は、この学校に古くから受け継がれている、風習に義憤を感じた。それは“勇者の帽子”と称して、校内で一番勇気のある者に与えられる風習だった。現在は上級生の古山がそれをかぶっていた。今年のその栄光は、街の有力者でレストランを経営する隅田が、立てたヌード画の看板にペンキで服を着せたものということになった。悪質なイタズラをもって勇気と讃える古山たちに、修二は怒りを感じた。だが、問題の帽子を欲しがる者達は、ヌード画に挑戦していた。その頃古山は大切な帽子を紛失して蒼白になっていた。古山達は日頃、反抗している修二の仕業と思い、呼びだして制裁を加えた。傷だらけの修二を見た姉の洋子は、PTAの一員として、学校に抗議したが、水商売のため派手な身なりが話題となって、修二は白眼視された。そんな中で上級生の船田一夫だけが優しくいたわった。ハンサムな船田は、隣りにある多摩女学院の女生徒達の人気の的だった。中でも勝又智恵子は一夫と恋人同士であった。その頃隅田興業では、社長の隅田と社員の奥山が、老人ホーム建設資金の公金横領を企んでいた。一方仲間はずれの誤解もとけた修二は、帽子は自分が受けついでみせると宣言した。その頃、高校生に化けた奥山は、一千万を持ってこの街を出た。がどうした訳か、奥山が勇者の帽子を被っていたため、高校生が追いかけた。一方修二は夜、ヌード画のペンキ塗りに出かけ、九分九厘で完成という所で隅田にみつかりつれ去られた。翌朝、ヌードが洋服を着たことから街は大騒ぎとなった。悪事がばれたとかんちがいしてあわてた隅田は、修二に横領金を押しつけた。一方一夫、古山は修二を救いに現場に行き、若者の正義感は、奥山らを改心させ、隅田は公金黄領の罪で逮捕された。今こそ本当の勇者修二の頭に“勇者の帽子”が輝いた。今は同級生の拍手をうけてうれしそうだ。

「学園広場」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「学園広場」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1963
公開年月日 1963年12月15日
上映時間 43分
製作会社 日活
配給 日活
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ

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1964年2月上旬号 日本映画紹介 学園広場