解説
吉行淳之介の同名小説を「青い性(1964)」の池田一朗と加藤彰、中平康が共同で脚色「猟人日記」の中平康が監督した風俗もの。撮影もコンビの山崎善弘。
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「砂の上の植物群」のストーリー
化粧品セールスマン伊木一郎は、ある夜マリンタワーの展望台で見知らぬ少女に声をかけられた。真赤な口紅が印象的だった。少女は自ら伊木を旅館にさそった。裸身の少女は想像以上に熟れていたが、いざとなると拒み続けるのだった。二人は名も知らずに別れた。一週間後二人は再び展望台で出逢った。今度は伊木が少女を誘った。少女は苦痛をうったえながらも、伊木の身体をうけ入れた。少女はその夜はじめて名を名乗った。津上明子、高校三年生だった。明子の姉京子は、バー「鉄の槌」のホステスをしていた。親代りの姉は、明子に女の純潔についてやかましかった。が、自らは昼日中から男とホテルにいりびたっていた。明子はそんな京子を激しく憎み、伊木に姉をひどい目にあわせてくれとたのんだ。伊木はそんな京子に興味を感じ、バー「鉄の槌」を訪ねた。その夜、伊木は京子を抱いた。京子は、マゾヒスティックな媚態で伊木にこたえた。伊木と京子のゆがんた密会は続けられ京子のマゾヒスティックな欲望はつのる一方だった。伊木も京子との異常な情事におし流されていった。が、そんな一方、伊木は父と懇意な床屋から、妻の秘密をさぐっていった。床屋は父と妻との関係は否定したが、父と芸者との間に生まれた腹違いの妹がいることを告白した。その名は京子といった。しかも明子の話では、姉妹は父違いだというのだ。伊木は重苦しい疑惑にさいなまされた。そんなとき、明子から姉のことを知りたいと電話があった。伊木は京子を旅館の一室に、あられもない姿のままとじこめ、明子の前にさらした。床屋がいう京子は別人であった。全てが終ったと思った。が、数日後再び会った伊木と京子の脳裏に「いこう」という言葉が同時にひびいた。夕日に染まる海岸通りに二人のシルエットがすいこまれていった。
「砂の上の植物群」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「砂の上の植物群」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1964 |
公開年月日 | 1964年8月29日 |
上映時間 | 95分 |
製作会社 | 日活 |
配給 | 日活 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | モノクロ/シネスコ |
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