解説
身勝手な人間や流行現象に振り回される主人公が「バカヤロー!」と叫ぶまでの過程を四話のオムニバス形式で描くシリーズ第三弾。総指揮・脚本は「キッチン」の森田芳光。監督は新人の鹿島勤(第一話)、つか劇団出身の長谷川康雄(第二話)、CF出身の黒田秀樹(第三話)、「SO WHAT」の山川直人(第四話)。撮影監督は「ウォータームーン」の仙元誠三がそれぞれ担当。
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「バカヤロー!3 「へんな奴ら」」のストーリー
〔第一話「こんな混んでどうするの」〕人で溢れている国道のドライブインで家族そろって食事をしていた秀樹は、ふとトイレに立ち寄るが、気恥ずかしくて行列に並んでいられず、戻ってきてしまう。妻・美栄子になじられながらも結局あきらめて車に乗り込んでしまう秀樹。だが、出発してすぐ、渋滞に会い、秀樹の頭の中はトイレのことでいっぱいになってしまう。さらに横を走る車にはイチャつくアベックがいたり、おかしな二人組の車に追い越されたりしてしまうのだった。もはや爆発寸前という時、息子に手渡された空きカンに用を足そうとする秀樹は、美栄子がとめるのを振っ切り、「バカヤロー!」と叫ぶのだった。そして、やっと用をすませ、いざ出発と思った時今度は車がエンコしてしまう。絶体絶命となる秀樹だったが、まわりの人々の助けで、無事車は走り出すのだった。 〔第二話「過ぎた甘えは許さない」〕夜のショーパブでダンサーをやっているひかるは、両親と三人で平和に暮らしていた。そんなある日、離婚した姉のみどりが息子を連れて家に戻って来た。元々わがままに育てられたみどりはやはり家でもわがまま放題。“出戻り”ということを気にする両親はみどりにいいように丸め込まれていくのだった。ひかるはそんなみどりの態度に目をつむって姉のために尽くすが、みどりはそんなひかるにつらくあたり、さらにそれが原因でひかるはボーイフレンドと別れるハメにまでなってしまう。そんなことは気にも止めず、わがまま放題のみどりに、ひかるは遂に「バカヤロー!」と叫ぶのだった。 〔第三話「会社をナメるな」〕今をときめく就職情報誌の営業課長・中島は、次々と退職していく部下に頭を悩ませていた。それによって部長から喝を入れられ、辞めた原因を探るため元社員の家庭訪問に乗り出す中島だったが、理由がいまひとつはっきりしない。そこで彼は、部下達の気持ちをつかむため、社内での温泉旅行を決行する。宴会は盛り上がり、皆が一つにまとまったと喜ぶ中島。だが、翌朝会社に行ってみると部下達は揃って二日酔い。すっかりだらけきった上、責任はすべて課長任せにしてしまう部下達に、中島は遂に「バカヤロー!」と叫び、辞表を投げつけるのだった。 〔第四話「クリスマスなんか大嫌い」〕さびれた下町の大黒銀座商店街に住む若者達にとってクリスマスは店を手伝わなければならないという悲劇の運命があった。今年こそはオシャレにクリスマスを過ごそうとこっそり街を抜け出す若者達。だが、その中でたったひとり街に残る薬屋の息子・正は、商店街のイメージチェンジを画策していた。そしてクリスマスの夜、若者達は都会の厳しい現実にさらされ、「バカヤロー!」と叫びながら、しょんぼり戻ってきた。ところが商店街は見違えるように盛り上がっており、サンタ姿の正は優しく彼らを迎えるのだった。そして正はマイク片手に「へんなクリスマスなんかバカヤロー!」と叫び、会場の人々も一声に「バカヤロー!」と絶叫するのだった。
「バカヤロー!3 「へんな奴ら」」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「バカヤロー!3 「へんな奴ら」」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1990 |
公開年月日 | 1990年10月20日 |
上映時間 | 94分 |
製作会社 | 光和インターナショナル |
配給 | 松竹 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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