解説
未現像だったフィルムの発見を機に、撮影所内で次々に起こる奇怪な出来事を描いたホラー映画。監督は故・神代辰巳や澤井信一郎の助監督をつとめてきた、OV『裏盗撮ナンパ道』の中田秀夫で、劇場用としてはこれがデビュー作となる。脚本を「クレイジー・コップ 捜査はせん!」の高橋洋、撮影を「マークスの山」の浜田毅が担当。主演は神代辰巳監督の遺作OV『インモラル/淫らな関係』の柳ユーレイ。“J・MOVIE・WARS・3”の中の1本として製作された。
ユーザーレビュー
「女優霊」のストーリー
監督に昇進したばかりの村井は初監督作品の撮影に意欲をみせていた。セットも組まれ、カメラ・テストも順調に進む。ところが、そのテスト・フィルムには途中から全く別の映像がダブっていた。端尺フィルムだと思っていたものが、実は未現像のフィルムだったらしい。しかし、その映像を小学生の頃にテレビで見た記憶がある村井はすっきりしなかった。和やかな雰囲気の下、撮影は順調に進んでいったが、ある日、村井はロケバスの窓から例のフィルムに写っていた女優の背後にいた髪の長い女の姿を見つける。それをきっかけに、現場では次々と不思議な出来事が起こった。撮影も佳境に入ったころ、女優の沙織がふざけて上がった三重から転落死するという事件が発生した。村井は沙織の背後に髪の長い女の影を見た気がして、微かな記憶を頼りに例のフィルムをテレビで見た当時の新聞を調べることにする。そして彼は、あのフィルムの中の女優がこの同じステージで沙織と同様の死に方をしていたことを知った。ラストシーンの撮影中、主演女優のひとみはセットの隅に沙織の生首を見て、恐ろしさのあまりたじろいだ。ひとみの背後では沙織の吹替役の女優が狂ったようにけたたましく笑い出す。現場は騒然となり、ラストシーンのラッシュに微かに写る髪の長い女の影を発見した村井は、全ての謎を解く鍵はセットの三重にあるのではないかと考え、三重へ上がった。しかし、そのまま村井はどこかへ連れ去られてしまった。助監督とともに村井の部屋を訪れたひとみは、誰もいないはずの部屋で洗面所の鏡を覗きこんだ時、背後に何者かの気配を感じた。
「女優霊」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「女優霊」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ホラー |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1996 |
公開年月日 | 1996年3月2日 |
上映時間 | 75分 |
製作会社 | WOWOW=バンダイビジュアル作品(制作協力*ビターズ・エンド) |
配給 | ビターズ・エンド |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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