解説
盗聴マニアの青年に取材するテレビクルーたちのいきすぎた取材から、思わぬ事件が展開するサスペンス。監督はこれがデビュー作となる井坂聡。脚本は、94年の“第2回さっぽろ映像セミナー”に入選した新和男のオリジナル・シナリオで、撮影を「復讐の帝王」の佐野哲郎が担当している。主演は「ACRI」の浅野忠信と、舞台、テレビ・ドラマで活躍する白井晃。全篇のほとんどがワンシーン、ワンカットで撮影されており、ビデオカメラによる主観映像が臨場感を醸し出している。キネコ作品。
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「[Focus]」のストーリー
テレビのディレクター・岩井は、ふたりのカメラクルーとともに盗聴マニアの青年・金村の取材をしていた。金村にインタビューするうち、彼は金村の私生活に興味を抱き始める。口八丁手八丁で金村をクドき、盗聴器を搭載した金村の車に乗り込むことに成功した岩井たちは、車中で暴力団の拳銃の受け渡しの電話を傍受した。とんでもないスクープが飛び込んできたとばかりにいろめきたつ岩井は、金村を指定のロッカーへと向かわせ、その中から一挺の拳銃を発見する。思わぬ展開に岩井は取材を続行するが、金村は絡んできたチーマーに拳銃を発砲してしまった。混乱に陥った金村は、クルーたちを乗せたまま車を夜の街に走らせる。アパートに戻った金村は、岩井と助手の容子にセックスを強要し、その模様をビデオに収めさせて、口止めとしようとした。しかし、警察の無線から逮捕が近いことを知った彼は、再びクルーたちを車に乗せて逃亡を図る。夜明けの海岸、疲れ果てた4人の前に美しい朝焼けが広がった。景色に見とれる金村は拳銃を置き、飲み物をとる、その隙に3人が拳銃を奪おうとしてもみあう、弾が発射される。岩井たちは動かなくなった金村にカメラを向け、取材のまとめを撮影しようとするが、そこでカメラのバッテリーが切れてしまった。
「[Focus]」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「[Focus]」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | サスペンス・ミステリー |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1996 |
公開年月日 | 1996年10月12日 |
上映時間 | 73分 |
製作会社 | 西友=エースピクチャーズ作品(特別協力*ケイエスエス/製作協力*バズ・カンパニー) |
配給 | エース ピクチャーズ=シネセゾン |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | カラー/スタンダード |
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