解説
ロンドンからふたりの娘を連れてモロッコにやってきたシングルマザーの、自分探しの旅を描く女性映画。監督は『パパとマチルダ』(V)のギリーズ・マッキノン。製作は「魅せられて四月」のアン・スコット。製作総指揮はサイモン・ラルフとマーク・シヴァス。脚本は「ピアノ・レッスン」のビリー・マッキノン。監督のギリーズとは兄弟である。原作は精神分析の祖ジークムント・フロイトの孫娘、エスター・フロイトの小説『ヒディアス・キンキー』。撮影は「フル・モンティ」のジョン・デ・ボーマン。音楽はジョン・キーン。ジョージ・ハリスンの『ヒア・カムズ・ザ・サン』やジェファーソン・エアプレインの『サムバディ・トゥ・ラヴ』など70年前後のロック・ナンバーが使用されている。録音はブルーノ・シャリエ。美術はルイーズ・マルザロリとピエール・ゴンペルス。編集はピア・デ・チャウラ。衣裳は「スパイス・ザ・ムービー」のケイト・カリン。出演は「タイタニック」のケイト・ウインスレット、「憎しみ」のサイード・タグマウイ、新人の少女ベラ・リザとキャリー・ムーラン、「内なる傷痕」のピエール・クレマンティほか。
ユーザーレビュー
「グッバイ・モロッコ」のストーリー
1972年。イスラム神秘主義に惹かれている25歳のシングル・マザー、ジュリア(ケイト・ウインスレット)は、8歳のビー(ベラ・リザ)と6歳になるルーシー(キャリー・ムーラン)というふたりの娘を連れて、ロンドンからマラケシュへとやって来た。慣れない地の安アパートで暮らしていたある日、彼女達は大道芸人の青年ビラル(サイード・タグマウイ)と出会う。まもなくジュリアとビラルは恋に落ちた。ビラルは3人を自分の故郷に連れていくが、そこで彼はかつて妻だった女性と再会し、気まずくなって4人は早々に村を出る。だが町に帰る途中、ジュリアとの文化的ギャップを感じ始めたビラルは、3人と別れることにした。町に戻ったジュリア達は、カフェで出会った紳士サントニ(ピエール・クレメンティ)の勧めで、彼の邸宅にしばらく滞在する。やがて“普通”であることを望むビーを邸宅に残し、ジュリアはルーシーを連れてアルジェリアヘ。再び町に帰ってくると、ビーは孤児院に預けられていた。ジュリアはビーを連れ戻し、再び安アパートでの生活へ。そこにビラルが現れた。久々の幸せな生活。しかしそれもつかの間、ビーが熱病で倒れてしまう。彼女はやがて快方に向かうものの、ジュリアはもうここでの生活も潮時だと感じ始めた。ビラルは商売道具の軍服を売るという違法行為を犯して、3人のロンドン行きの切符を買った。汽車に乗り込むジュリア達。窓の外の平原では、車に乗ったビラルが懸命に手を振っていた。
「グッバイ・モロッコ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「グッバイ・モロッコ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | イギリス フランス |
製作年 | 1998 |
公開年月日 | 1999年4月24日 |
上映時間 | 98分 |
製作会社 | グリーンポイント・フィルムズ作品 |
配給 | KUZUIエンタープライズ |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
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